このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

事業者へのインタビュー:ハウス食品グループ本社株式会社

sdgのロゴ 事業者へのインタビュー

ハウス食品グループ本社株式会社
代表写真
インタビューで取り上げたSDGs
目標2のロゴ目標3のロゴ目標5のロゴ目標8のロゴ目標12のロゴ 目標13のロゴ

   ハウス食品グループは、カレーなどの家庭用食品や健康食品の製造販売を中核として、外食事業や海外食品事業など、幅広い事業を展開しています。
   この度、企業のCSR活動とSDGsの取組について、ハウス食品グループ本社株式会社 取締役コーポレートコミュニケーション本部長 佐久間 淳さんとCSR部長 南 俊哉さんにお話を伺いましたので、その内容を紹介いたします。

取材日:2023年7月25日
ハウス食品グループ本社にて(リンゴキッドと)
写真左から
ハウス食品グループ本社株式会社 取締役コーポレートコミュニケーション本部長 佐久間 淳さん
ハウス食品グループ本社株式会社 コーポレートコミュニケーション本部 CSR部長 南 俊哉さん
<グループ理念>
食を通じて人とつながり、笑顔ある暮らしを共につくるグッドパートナーをめざします。

「3つの責任」がすべての活動の根幹

   ハウス食品グループは、企業として利益の極大化に邁進するのではなく、様々なステークホルダーにとってのグッドパートナーとして、時代を超えて、社会のお役に立てる企業としてあり続けるために、「お客様への責任」「社員とその家族への責任」「社会への責任」という「3つの責任」を定めています。
   この「3つの責任」は、グループCSR方針や中期計画などに組み込まれて、グループ理念の実現に向けた日々の活動の根幹となっています。

ハウス食品グループ 統合レポート
https://housefoods-group.com/ir/ir_library/e_guide/[外部リンク]

ハウス食品グループCSR方針
私たちは本業を通じて、健全な社会とすこやかな暮らしに貢献するため、3つの責任を果たします。
お客様とともに
  • 安全・安心で価値ある商品・サービスを提供し続け、
    心身ともに健康で豊かな暮らしに貢献します。
社員とその家族と
ともに
  • 雇用を生み出し、社員の基本的人権、多様性を尊重します。
  • 人としての成長をうながし、社員とその家族の生活を豊かにします。
社会とともに
  • 健全な経営と事業活動により、自らの価値向上に努め、社会の発展に寄与します。
  • 責任ある社会の一員として、法令遵守はもとより、道徳観、倫理観を持って行動します。
  • 環境に配慮した企業活動を行い、恵み豊かな地球の存続に貢献します。
第七次中期計画
「 食で健康」クオリティ企業への変革<第二章> 4系列バリューチェーンへのチャレンジ
「3つの責任」重要テーマ
お客様に対して
  • 4系列バリューチェーンによる成長実現
  • 3つのGOT(グループ横断取組)具現化
  • 共創による新価値創出
社員とその家族に対して
  • 働きがい変革の実行
  • 個性の発揮と融合の支援
社会に対して
  • 循環型モデルの構築
  • 健康長寿社会の実現

CSRの推進とSDGs

   グループ本社のCSR担当取締役やグループ内事業会社(グループ会社)の社長をメンバーとするグループCSR委員会を年1回開催し、活動の進捗や課題等について、グループ本社の経営会議に対して答申・報告を行う仕組みとなっています。アンケート調査等により現場から課題を吸い上げるとともに、中期計画やCSR方針の目標をブレイクダウンして現場での実現を促すことにより、グループ本社とグループ会社が連携して取り組む仕組みとなっています。
   「3つの責任」のテーマに真摯に取り組み、自社の事業を通して価値を生み出すことで、結果としてSDGsに貢献することにつながると考えています。

推進体制図

社会への責任~人と地球の健康の実現に向けて

   「3つの責任」のうち「社会への責任」は、特にCSRの推進と密接な関係があると考えています。「人と地球の健康」の実現に向けて、「循環型モデルの構築」と「健康長寿社会の実現」を重要テーマとして設定し、バリューチェーン全体で社会課題の解決に向けた取組を進めています。

ハウス食品グループ 中期計画について 社会に対して
https://housefoods-group.com/ir/policy/midterm/responsibility3.html[外部リンク]

循環型モデルの構築

   ハウス食品グループは、気候変動をはじめとする様々な環境課題を解決するため、「CO2排出量削減」と「廃棄物削減」を重点テーマとし、バリューチェーン全体で取組を進めています。
   「CO2排出量削減」については、2050年カーボンニュートラル(Scope1,2)を目標に設定し、取組を加速させることとしており、太陽光等の再生可能エネルギーの利用やガスコージェネレーションシステムの導入等を進めています。また、ハウス食品グループの主力製品のひとつであるカレーやシチューなどのレトルト製品のパウチをレンジ対応パウチに変更することで、消費段階でのCO2排出量削減にも貢献するなど、Scope3への対応も行っています。
   「廃棄物削減」については、食品メーカーとして食品残渣の発生抑制に優先して取り組み、その上で、より価値あるものへと還元する「有価物化」も含めて資源循環に取り組み、廃棄物ゼロをめざしています。
   ハウス食品グループは、食を通じておいしさと健康をお届けする企業として、自然の恵みを守り、価値を生み出し続ける独自の「循環型モデルの構築」を目指します。「循環型モデル」とは、「気候変動への対応」「資源循環社会の実現」を通じて、食品バリューチェーンを持続可能にするものです。

取組の紹介
「多拠点一括エネルギーネットワークサービス(JFE-METS)」を導入しCO2排出量を削減
   当社とJFEエンジニアリング株式会社は、ハウス食品グループ内の工場で発電した電力を国内の関係会社・事業所に融通する「多拠点一括エネルギーネットワークサービス(JFE-METS)」の実施について基本合意しました。2024年4月からの運用開始を予定しており、本取組により、対象となる拠点のCO2排出量を約12%、エネルギー使用量を約17%削減(2020 年度比)できる見込みです。

【ハウス食品グループのエネルギーネットワークサービス概念図】エネルギーネットワークサービス概念図
  • 詳しくは以下のページをご参照ください
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sdgs/goal_13.html#com_13
取組の紹介
レトルト製品のレンジパウチ化でCO2排出量を削減
   Scope3への対応として、レトルト製品のレンジパウチ化を推進しており、湯せん調理からレンジ調理に代わることによって、調理時間が短縮化されるとともに、調理時の CO2排出量を約80%削減することができます。
   箱入りレトルト製品では、箱を開けてそのままレンジ加熱できるパウチに変更、また、複数袋レトルト製品では、袋のままレンジ加熱できるパウチに変更するなどにより、使いやすさも向上しています。
家庭のCO2排出量削減
レトルト箱入りレトルト製品
  • 詳しくは以下のページをご参照ください
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sdgs/goal_13.html#com_13_2

健康長寿社会の実現

   ハウス食品グループは、健やかな毎日の暮らしに貢献することをグループのありたい姿とし、健康価値の創出に取り組んでいます。
   例えば、おいしさはそのままに、カロリー・脂質50%オフを実現した「PRIME(プライム)カレー」のように、塩分やカロリーなどを減らす努力を続けています。
   米国事業においては、良質なたんぱく質としての TOFU の価値発信にも取り組みました。米国では、もともと大豆は家畜の餌としてのイメージが強く、TOFUの消費者はアジア系が主流でしたが、大豆に心臓病予防効果があるという研究結果が出た2000年頃からは、アジア系以外にも消費が広がっています。さらに、植物性タンパクとしての大豆の地位が確立されてからは、肉に似せた食品だけでなく、ナチュラルなTOFUの価値も見直されてきています。
   また、食物アレルギーのある方にもおいしく食べていただけるように、複数のアレルゲンを除いた製品を製造販売しているほか、他の食品企業と一緒に食物アレルギーへの協同取組も行っています。
   研究開発では、弘前大学 COI(センター・オブ・イノベーション)プログラムでの協働研究に参加し、健康診断のビッグデータと自社独自のデータを解析することにより、味覚と食関心・食生活との関連についての新たな知見を得て、健康に関する新たな価値を提案する取り組みを進めています。
   「健康長寿社会の実現」に向けて、健康面での価値創出・情報発信に注力するとともに、独自の健康価値を軸とした新しい事業創出への取組および社会貢献活動を推進し、食の課題解決に寄与していきます。

取組の紹介
みんなで一緒に食べよう ~食物アレルギーの取組~
バーモントカレー ハウス食品グループでは、食物アレルギーのある方もそのご家族もみんなで一緒に食べる喜びを味わっていただくため、「特定原材料7品目不使用シリーズ」を販売するなど、食物アレルギーに関するさまざまな取組を他の食品企業と共同で展開しています。
   また、災害時にご提供する食品についても、あたためずに食べられるだけでなく、28品目のアレルゲンを使わないカレーを作るなど、誰でも食べられる製品の開発をしています。
   我々の情報発信がアレルギーをお持ちの方だけでなく、その方の周囲の学校や職場といったコミュニティにまで届いて、食物アレルギーを身近なこととして誰もが考えるようになればと願っています。
  • 詳しくは以下のページをご参照ください
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sdgs/goal_03.html#com_18
取組の紹介
ベンチャー企業への投資により新価値創出
   ハウス食品グループは、「食で健康」領域において新たな価値基盤を創出していくため、2017年10月にSBIインベストメント株式会社とコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「ハウス食品グループイノベーションファンド(1号)」を設立し、国内外の優れたベンチャー企業11社への投資を実行して、シナジー創出活動を推進してきました。また、1号ファンドに続き、2023年1月に「ハウス食品グループイノベーション2号ファンド」を設立しました。
   当ファンドを通じ、ハウス食品グループとベンチャー企業が保有する技術・ビジネスモデル等を組み合わせることで、人と笑顔をつなぐ、持続可能な社会の実現に貢献しています。
  • 詳しくは以下のページをご参照ください
https://housefoods-group.com/newsrelease/pdf/20230112newsrelease_cvs_fund.pdf
[外部リンク|PDF:353KB]
ハウス食品グループ本社株式会社の皆様、
インタビューのご協力
ありがとうございました。
※インタビューで扱った内容は
企業が取り組むSDGsの一部です。

お問合せ先

大臣官房 新事業・食品産業部 企画グループ

代表:03-3502-8111(内線4139)
ダイヤルイン:03-6744-2065