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農林水産省

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2 乳幼児の発達段階に応じた栄養指導の充実


授乳期・離乳期は子供の健康にとって極めて重要な時期であり、親子双方にとって、慣れない授乳、慣れない離乳食を体験する過程を支援することが重要です。このため、厚生労働省では、産科施設、小児科施設、保健所・市町村保健センターなどの機関における保健医療従事者が適切な支援に関する基本的事項を共有することにより、授乳や離乳について適切な支援が推進されるよう「授乳・離乳の支援ガイド(*1)」による普及啓発を進めています。

地域においては、市町村保健センターを中心に管理栄養士・栄養士等による乳幼児を対象とした栄養指導が実施されており、健康診査や各種教室等における保健・栄養指導を通じて、出産から離乳食の開始時期以降に至るまでの一貫した支援が図られるような取組を行っています。平成27(2015)年度に保健所及び市区町村で栄養指導を受けた乳幼児は3,159,421人です(厚生労働省「平成27(2015)年度地域保健・健康増進事業報告」)。

また、厚生労働省では、授乳・離乳の支援、乳幼児の食生活改善のための基礎資料として、全国の乳幼児の栄養方法や食事の状況などの実態を把握するため、「乳幼児栄養調査」を平成27(2015)年9月に実施し、平成28(2016)年8月に結果の概要を公表しました。今回の調査結果からは、母乳栄養の割合が増加したことや、経済的な暮らし向きによって子供の食物摂取の状態に差があること等が明らかになりました(コラム:平成27(2015)年度乳幼児栄養調査結果の概要について 参照)。

さらに、児童福祉施設においては、適切な栄養管理方法や食事提供における留意点、食を通した自立支援など食育の推進についてまとめた「児童福祉施設における食事の提供ガイド(*2)」を参考に、子供の健やかな発育・発達を支援する観点も踏まえ、食事提供を充実させています。

なお、厚生労働省では、毎年、ブロック別児童福祉施設給食関係者研修会を開催し、子供の食を通じた健康づくりの推進に関する情報共有を行うとともに、地方公共団体から推薦された児童福祉施設等の給食関係者が取組事例等を発表するなど質の向上にも努めています。平成28(2016)年度は、札幌市、浜松市、姫路市、鹿児島市の4ブロックで開催し、全ブロック共通の講演として「平成27(2015)年度乳幼児栄養調査にみる現状と今後の支援の方向性」について、情報共有しました。

また、平成27(2015)年4月から、21世紀の母子保健における課題解決に向け、関係者、関係機関・団体が一体となって推進する国民運動計画の第2次計画である「健やか親子21(第2次)」を開始しました。「すべての子どもが健やかに育つ社会」を目指し、学校など関係機関のほか、食品産業や子育て支援に関連する民間企業等とも新たに連携、協働し、子供だけでなく、親への支援や親子を取り巻く温かな環境の形成などを通し、幅広い対象者に向けた「健やか親子21(第2次)」の普及啓発に取り組んでいます。さらに、平成27(2015)年度から、「健やか親子21(第2次)」のスタートに合わせ、「健康寿命をのばそう!アワード」に母子保健分野を加え、食育を含む母子の健康増進を目的とする優れた取組を行う企業・団体・地方公共団体を表彰する制度を創設しました。平成28(2016)年度は、応募のあった34件のうち10の企業、団体、地方公共団体が表彰されました。

*1 (平成19(2007)年3月「授乳・離乳の支援ガイド策定に関する研究会」作成)

*2 (平成22(2010)年3月「児童福祉施設における食事の提供及び栄養管理に関する研究会」作成)



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