「食事バランスガイド」のイラストは、バランスよく食べないとコマの形にならず、コマが回らない(倒れてしまう)ということで、バランスよく食べることの大切さがイメージしやすくなっています。また、「食事バランスガイド」は、食品産業における活用の促進も考慮して作成されており、目的及び利用可能スペース等に合わせて活用するためのさまざまなイラストパターンが用意されています。
提供している料理や食品に「食事バランスガイド」の料理グループを表示することにより、一日にとりたい食事の中の位置づけや、他に何を組み合わせるとよいかを考えることができます。
また、合わせてSV数を表示することにより、さらに、一日に必要な量のどのくらいが摂れるのか、また、後の食事は何をどのくらい選択すると良いかを考えることができます。
さらに、栄養バランスを考えた食事に関しては、栄養価の確認などが行われた上で、その情報が分かるように「食事バランスガイド」のイラスト上に示すことにより、利用者は「バランスがよいメニュー」の意味を理解することができ、安心して料理を選択することができます。
小規模の総菜店や食堂などの外食産業においても、主な材料のみを計算すれば「サービング数計算早見表」を用いて、「食事バランスガイド」の量(つ(SV))を把握することができます。なお、食材の仕入れ状況による食品の種類の変更は、同じ料理区分内であれば、コマの数値表示にはあまり影響しないので、業務に大きな支障や負担がない点でも、簡便な表示方法といえるでしょう。
「食事バランスガイド」では、脂質や食塩相当量などを把握することはできません。メタボリックシンドロームなど生活習慣病を気にする人も多いので、エネルギーや食塩相当量などの栄養成分表示と併行して表示すれば、より親切な情報提供となります。
イベントは認知度の向上に効果的です。スーパーマーケットなどの小売業の場合、食品メーカーと連携したイベントを開催するのもいいでしょう。特に、親子で興味を持ちやすい食に関するクイズやゲームなどを取り入れることで、子育て世代の家族に「食事バランスガイド」を訴求することもできるでしょう。
また、生産者とのタイアップイベントは、日ごろ食べている食材がどのように生産されているのかを身近に感じることができ、有意義な食育になります。特に収穫や調理が体験できるイベントは、食の大切さを改めて感じることができる貴重な体験となるでしょう。
こうしたイベントに、「食事バランスガイド」の使い方を組み合わせることで、日々の食生活を見直し、食に対する意識を変えるきっかけにもつながります。
「食事バランスガイド」は、料理の主材料の重量と料理グループがわかれば、「つ」となるサービング数を算出することができます。このため、通常の栄養価計算とは異なり、管理栄養士・栄養士などの専門家が常駐していない機関でも、「食事バランスガイド」のコマを表示することが可能です。従業員教育の中に、こうした算出方法を取り入れることで、さらに理解を深めることにもつながります。
「サービング数計算方法と表示のルール」を参考に、「サービング数計算早見表」などを使いながら、「食事バランスガイド」のコマを表示するようにしましょう。