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農林水産省

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第78回 コーデックス連絡協議会

資料・議事概要

消費者庁、厚生労働省及び農林水産省は、平成29年11月2日(木曜日)に、「第78回 コーデックス連絡協議会」を農林水産省共用第1会議室において開催しました。主な質疑応答事項及び意見は以下のとおりです。

資料(PDF : 1,961KB)
概要(PDF : 251KB)

1.経緯

(1) 消費者庁、厚生労働省及び農林水産省は、コーデックス委員会の活動及び同委員会での我が国の活動状況を、消費者をはじめとする関係者に対して情報提供するとともに、検討議題に関する意見交換を行うためコーデックス連絡協議会を開催しています。

(2) 今回は、平成29年11月に開催される第49回食品衛生部会(CCFH)及び平成29年11月から12月にかけて開催される第5回薬剤耐性に関する特別部会(TFAMR)、平成29年12月に開催される第39回栄養・特殊用途食品部会(CCNFSDU)の主な検討議題について説明し、意見交換を行いました。

2.質疑応答及び意見交換の主な内容

(1) 第49回食品衛生部会(CCFH)
・仮議題4「食品衛生の一般原則(CAC/RCP 1-1969)及びHACCPに関する付属文書の改正原案」について、HACCPの日本での導入状況について質問がありました。これについて、毎年農林水産省で行っている「食品製造業におけるHACCPの導入状況実態調査」によると、大まかな傾向として、年間販売額100億円以上の大規模事業者では9割程度が導入済みだが、中小事業者を含め全体でみると3割程度に留まっているとの結果が示されている旨回答しました。

・同じく仮議題4について、本一般原則の導入部の改正作業の方針の一つに、「経営陣の関与や責任、食品安全に関する企業風土・文化(culture)等の側面も盛り込むべきか検討すること」とあるが、この検討の背景、原案の内容及び日本の対応方針について質問がありました。これについて、ある国からこのような内容も盛り込むべきではないかとの提案があり、部会では各国から特に反対はなく検討されることになったものであり、原案ではトップマネジメントがHACCP等の衛生管理の必要性を理解しリーダーシップをとることの重要性について記載している。日本としては衛生管理の進め方は事業者により様々ではあるが、現時点での記載ぶりについては特に問題ないと考えている旨回答しました。

・仮議題5「魚類及び水産製品に関する実施規範(CAC/RCP 52-2003)のヒスタミン管理ガイダンス文書原案」について、ヒスタミンのリスク管理措置として一部欧米諸国では既に基準値を設定しているが、今後日本でも基準値の設定を検討していくのか質問がありました。これについて、コーデックスの魚類及び水産製品の一部の規格において基準値が設定されているものの、ヒスタミンの分布はばらつきがある上、個人の感受性も大きく異なることから基準値の設定は難しい面がある。一方FAO/WHO専門家会合の結果でも示されているように、フードチェーン全体での温度管理等を適切に実施することによりヒスタミンの生成を抑えることは可能であることから、政府としては業界団体等を通じて衛生管理の徹底を呼びかけており、業界団体においても自主的なガイドライン等により取組んでいただいているところである旨回答しました。

・同じく仮議題5について、食品成分表を調べたところ、マグロにはアミン類を生成するアルギニンとリジンのような塩基性アミノ酸がヒスチジンと同程度含まれているようだが、ヒスチジンだけが取り上げられている理由について質問がありました。これについて、次回連絡協議会で回答することとしました。

(2) 第5回薬剤耐性に関する特別部会(TFAMR)

・仮議題4「薬剤耐性(AMR)の最小化及び抑制のための実施規範(CAC/RCP 61-2005)改訂原案」について、水産養殖についても対象となるのか質問がありました。
これについて、今回の改訂では適用範囲に水産養殖が含まれることも明記されており、水産養殖の生産者・事業者の実施規範について位置付けられることになる旨回答しました。

・同じく仮議題4について、食品由来のAMR対策を進める上で、消費者や食品産業関係者の果たす役割としてどのようなことを想定しているのか質問がありました。これについて、消費者には、薬剤耐性菌も通常の細菌と同様に加熱調理等によって細菌を死滅させること等の重要性について、また食品産業関係者には各段階の一般的な衛生管理の重要性について認識してもらうことが重要と考えている旨回答しました。委員から、フードチェーンすべての関係者のそれぞれの役割が改訂文書の中で位置づけられるように取組んでほしい旨ご意見をいただきました。

・同じく仮議題4について、適用範囲となる作物には食用の農作物、特に抗菌剤の使用量の多い施設園芸作物は除外されるのか質問がありました。これについて、食用の農産物も含まれるが、この分野でのAMRに関する知見がほとんどなく、特定の農作物を除外すべきかどうか判断する前に、まずは科学的知見を集め、整理することが重要と考えている旨回答しました。

・今後5年間に取り組むべき対策をまとめた行動計画(アクションプラン)について、動物分野の成果指標としてG7各国の数値と同水準とあるが、G7各国は日本より取組が進んでいるのか質問がありました。これについて、G7のうち特に欧州の国々ではAMR対策が進んでおり、日本は現状でもほぼ同水準であるが、今後も同水準を保っていけるよう取組むこととしている旨回答しました。

・同じくアクションプランについて、伊勢志摩サミットの時に首相が抗菌剤の使用量を2020年度に現在の3分の2に減らすと発言しているが、畜産への使用量を含めた全体的な使用量なのか質問がありました。これについて、アクションプランの数値目標は人への使用量についてである。畜産分野での薬剤耐性対策では薬剤耐性菌の割合を減らすことが重要であり、直接的な目標として薬剤耐性率の低減としている旨回答しました。

・「ワンヘルス」の行政上の定義について質問がありました。これについて、明確に定められた行政上の定義というものは承知していないが、人・動物・環境の健康は相互に関連しており、一体的に対応しなければならないという概念である旨回答しました。委員より、行政においてまず定義を定めることが今後も継続した対策をとる上で重要ではないかとのご意見をいただきました。

・AMR対策のワンヘルスアプローチについて、「環境分野」での対策について質問がありました。これについて、科学的知見が少ないため、アクションプランでもまずは知見を集め、整理していくこととしており、有効な対策の検討はそれからになる旨回答しました。

・同じくAMR対策のワンヘルスアプローチについて、鶏の平飼いとケージ飼いで抗菌剤の使用量が異なると聞くが、動物福祉の観点は入るのか質問がありました。これについて、健康であることは動物福祉に重要であるが、ワンヘルスにおける位置づけは明確でなく、食品由来のAMR対策を進める上で動物福祉の観点が盛り込まれるのかどうか議論されているとは承知していない旨回答しました。

・同じくAMR対策のワンヘルスアプローチについて、国内において、ヒトと動物の薬剤耐性モニタリングの仕組みを統合することについて質問がありました。これについて、技術者レベルでも以前から行われてきていたが、アクションプランにおいて、「統合ワンヘルス動向調査体制の確立」が戦略として位置付けられ、当該戦略に基づき「薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会」が設置され各分野の薬剤耐性率を統合した動向調査・監視年次報告を厚生労働省ホームページに公表した。研究レベルでは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構の研究事業により人及び動物由来株の薬剤耐性率だけではなく、次世代シークエンサーを使用した全ゲノム解析による遺伝子の比較について検討を進めているところである旨回答しました。

・人及び動物における抗菌剤の使用量、抗菌剤の畜産物1 kgあたりの使用量について質問がありました。これについて、動物医薬品検査所のホームページにおいて、動物用医薬品の各成分の製造販売量及び動物種毎の割合を毎年公表していること、家畜バイオマス重量(kg)あたりの使用量を計算する方法についてはEU 各国でも現在様々な算出方法が検討及び公表されており、日本においても検討を実施し、現在科学論文ベースで公表している旨回答しました。

・抗菌剤を人・動物で重複して使用している事例について質問がありました。これについて、抗菌剤は本来病原菌の抑制・殺菌に用いられるものであり、重複して使用されているものは多いが、畜産分野においては人の治療に影響しないよう慎重使用を徹底しており、人の医療上重要な抗菌剤に対する薬剤耐性率は低い水準にある旨回答しました。

(3) 第39回栄養・特殊用途食品部会(CCNFSDU)

・仮議題6「EPA及びDHAの非感染性疾患のリスクに関連する栄養参照量に関する原案」について、NUGAG(食事と健康に関する栄養ガイダンス専門家会議)の作業結果を踏まえることとしているが、JEMNU(FAO/WHO合同栄養専門家会議)に検討を依頼する予定はないのか質問がありました。これについて、部会での議論の結果、NUGAGにおいて既に作業を実施していることからこの作業結果を踏まえることとなった旨回答しました。

・日本において機能性表示食品制度が施行されてから、特定保健用食品(トクホ)との差異が消費者には事業者ほど理解されていないというギャップが見受けられるが、諸外国向けに対しては、食品表示部会やCCNFSDU等の場で本制度を紹介したことはあるか質問がありました。これについて、第36回CCNFSDUのプレイベントとして開催されたILSI(国際生命科学研究機構)による強調表示に関するセミナーにおいて本制度を紹介した。また国内消費者に対しては、消費者向けのパンフレット等を作成して理解促進に向けた取り組みを行っているところであるが、情報提供に関する調査事業の結果等もふまえ、今後いっそう充実させていく必要があると考えている旨回答しました。

お問合せ先

消費・安全局食品安全政策課国際基準室

代表:03-3502-8111(内線4471)
ダイヤルイン:03-3502-8732
FAX番号:03-3507-4232