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クロロプロパノール類の健康影響

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平成24年9月14日更新

 

クロロプロパノール類のうち3-MCPDと1,3-DCPについては、ラット(ネズミの一種)を使った試験で健康に悪影響を示す可能性が認められています。

3-MCPDによる健康影響

国際的なリスク評価機関であるFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)は、これまで次のように評価(2002、2006年)しています。

  • ラットに長期間にわたって大量の3-MCPDを食べさせた場合に、腎臓への悪影響(腎臓尿細管の過形成)や他の複数の臓器に良性腫瘍の形成がみられたが、発がん性(悪性腫瘍形成の有意な増加)は認められなかった。 
  • これまで、食品由来の3-MCPDが原因と考えられる、人の健康に悪影響が生じた事例等はない。
  • 人が生涯にわたって毎日摂取し続けたとしても、健康への悪影響(この場合は腎臓への悪影響を指標)が無いと考えられる最大量は2 μg/kg体重/日。

JECFAによるリスク評価の概要については、《JECFAのリスク評価の概要》をご覧ください。

 

また、国際がん研究機関(IARC)は、JECFAの評価後に得られた最新のデータも踏まえて発がん性評価(2012)を行った結果、3-MCPDについては、ヒトの発がん性に関する証拠はないものの、動物試験の結果、発がん性について十分な証拠があったとして、「ヒトに対して発がん性があるかもしれない(グループ2B)」と評価しています。

1,3-DCPによる健康影響

ラットに長期間にわたって大量の1,3-DCPを摂取させた場合、複数の臓器において発がん性(悪性腫瘍形成の有意な増加)が認められました。遺伝毒性試験でも陽性と判断されており、これらの試験結果から、1,3-DCPは、人でも発がん性を示す可能性があると考えられています。遺伝毒性が陽性であるとは、その物質が細胞の中の遺伝子を傷付けて突然変異を引き起こす能力があることを意味しています。たとえ1分子のようなごくわずかな量であっても、それが遺伝子を傷付けてる可能性があり、そのことが引き金となって「がん」が生じることを否定はできないと考えられてます。
したがって、JECFAによる評価(2002、2006)では、1,3-DCPについては遺伝毒性に基づく発がん性があると考えられることから、3-MCPDのように生涯わたって毎日摂取し続けたとしても健康への悪影響がないと考えられる摂取量は設定されていません。JECFAによるリスク評価の概要については、《JECFAのリスク評価の概要》をご覧ください。

 

なお、IARCの発がん性評価(2012)でも、1,3-DCPについて、ヒトの発がん性に関する証拠はないものの、実験動物において発がん性について十分な証拠があり、「ヒトに対して発がん性があるかもしれない(グループ2B)」としています。

 

JECFA及びIARCがどのような機関なのか知りたい方は、「食品中のアクリルアミドに関する情報」の「用語解説」ページ(JECFAIARC)をご参照ください。

 

参考リンク

JECFA

第57回会合テクニカルレポート(2002)

3-MCPD、1,3-DCP http://whqlibdoc.who.int/trs/WHO_TRS_909.pdf

第67回会合テクニカルレポート(2006)

3-MCPD、1,3-DCP http://whqlibdoc.who.int/trs/WHO_TRS_940_eng.pdf

 

IARC 

発がん性評価モノグラフ(2012)

3-MCPD  http://monographs.iarc.fr/ENG/Monographs/vol101/mono101-010.pdf

1,3-DCP  http://monographs.iarc.fr/ENG/Monographs/vol101/mono101-011.pdf

 

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