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作成日:平成27年11月6日

更新日:平成27年12月25日

担当:消費・安全局食品安全政策課

最近の話題

*クリックすると、その話題に移動します。

 

 カフェインの過剰摂取について

 

エナジードリンクを多用して死亡した男性について、解剖を担当した医者がカフェイン中毒死と判断したとの報道がありました。この件が示すように、特定の栄養・機能成分を添加した食品や飲料の過剰摂取には注意が必要です。

消費者の皆様がこのページを食生活の見直しに役立てていただければ幸いです。

カフェインの過剰摂取に気をつけましょう

眠気覚ましなどをうたったカフェイン入りの清涼飲料水が多数販売されていますが、眠気覚ましのためであっても、カフェインの過剰摂取には注意が必要です。カフェイン入りの飲料等にたよりすぎないようにしましょう。

カフェインの人に対する影響

カフェインは、神経を鎮静させる作用を持つアデノシンという物質と化学構造が似ており、アデノシンが本来結合する場所(アデノシン受容体)にとりついてアデノシンの働きを阻害することにより神経を興奮させます。
コーヒーは、適切に摂取すれば、がんを抑えるなど、死亡リスクが減少する効果があるという科学的データも知られていますが、カフェインを過剰に摂取し、中枢神経系が過剰に刺激されると、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が起こります。消化器管の刺激により下痢や吐き気、嘔吐することもあります。
長期的な作用としては、人によってはカフェインの摂取によって高血圧リスクが高くなる可能性があること、妊婦が高濃度のカフェインを摂取した場合に、胎児の発育を阻害(低体重)する可能性が報告されています。
    (参考)
       国立がん研究センター   コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連について
       http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/274.html(外部リンク)
       国立がん研究センター   コーヒー摂取と肝がんの発生率との関係について
       http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3527.html(外部リンク)
       ニュージーランド食品安全庁(NZFSA):Risk Profile: Caffeine in Energy Drinks and Energy Shots, Prepared for New Zealand Food Safety Authority, Dr. Barbara Thompson, April 2010
       http://www.foodsafety.govt.nz/elibrary/industry/Risk_Profile_Caffeine-Science_Research.pdf(PDF:881KB)(外部リンク)
       オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ):Report from the expert working group on The safety Aspects Of Dietary Caffeine(2000)
       http://www.foodstandards.gov.au/publications/Documents/safety%20aspects%20of%20dietary%20caffeine.pdf(PDF:413KB)(外部リンク)


特に、市販されているエナジードリンクや眠気覚まし用の清涼飲料水の成分表示の多くは、100 mL当たりの濃度で書かれています。缶や瓶1本当たりにすると、コーヒー約2杯分に相当するカフェインを含むものもありますので、1日に何本も飲まないように注意しましょう。

 (参考)
食品中のカフェイン濃度  

食品名

カフェイン濃度

備考

エナジードリンク又は眠気覚まし用飲料(清涼飲料水)

32~300 mg/100 mL
(製品1本当たりでは、36~150 mg)

製品によって、カフェイン濃度及び内容量が異なる。
コーヒー(浸出液) 0.06 g/100 mL
(=60 mg/100 mL)
浸出法:コーヒー粉末10 g、熱湯150 mL
インスタントコーヒー(粉末) 4.0 g/100 g
(2 g使用した場合、1杯当たり80 mg)
 
せん茶(浸出液) 0.02 g/100 mL
(=20 mg/100 mL)
浸出法:茶葉10 g、90℃湯430 mL、1 分
ほうじ茶(浸出液) 0.02 g/100 mL
(=20 mg/100 mL)
浸出法:茶葉15 g、90℃湯650 mL、0.5 分
玄米茶(浸出液) 0.01 g/100 mL
(=10 mg/100 mL)
浸出法:茶葉15 g、90℃湯650 mL、0.5 分
ウーロン茶(浸出液) 0.02 g/100 mL
(=20 mg/100 mL)
浸出法:茶葉15 g、90℃湯650 mL、0.5 分
紅茶(浸出液) 0.03 g/100 mL
(=30 mg/100 mL)
浸出法:茶葉5 g、90℃湯360 mL、1.5~4 分

 (注)

  

各国におけるカフェインの摂取に関する注意喚起等

カフェインの摂取に関しては、国際機関等から以下のアドバイス、注意喚起がされています。

世界保健機関(WHO)

カフェインの胎児への影響はまだ確定はしていないとしつつも、お茶、ココア、コーラタイプの飲料は同じくらいの量のカフェインを含んでおり、またコーヒーはその約2倍のカフェインを含んでいることから、妊婦に対し、コーヒーを、1日3~4カップまでにすることを呼びかけています。

米国

保健福祉省(DHHS)及び農務省(USDA)による2015年の栄養ガイドラインに関する科学レポートでは、健康な大人では、適正なカフェイン摂取、すなわち1日当たり3~5カップ又は1日当たり400 mgまで、であれば心血管疾患などカフェインの慢性的毒性のリスクは増加しないとしています。
一方、カフェインをお酒(アルコール)と一緒に摂取した場合の健康影響について懸念を示しており、アルコールとエナジードリンクを一緒に摂取するべきでないとしています。

(参考)
    Scientific Report of the 2015 Dietary Guidelines Advisory Committee
    http://health.gov/dietaryguidelines/2015-scientific-report/ (外部リンク)

    米国FDAによるカフェインに関する消費者向け情報提供
    http://www.fda.gov/ForConsumers/ConsumerUpdates/ucm350570.htm (外部リンク)

 

  米国疾病予防管理センター(CDC)は、エナジードリンクとアルコールを混ぜて飲むことの危険性に関して、注意喚起しています。

  • エナジードリンクとアルコールを混ぜて飲むと、エナジードリンク中のカフェインがアルコールによる機能低下を隠してしまいます。なお、カフェインはアルコールの代謝に影響しません。呼気中のアルコール濃度を低下させることもありません。
  • カフェイン入りのエナジードリンクをお酒(アルコール)と混ぜて飲むと、アルコールだけ飲んだ場合に比べて3倍飲み過ぎた状態になります。

(参考)
    Fact Sheets Caffeine and Alcohol
    http://www.cdc.gov/alcohol/fact-sheets/caffeine-and-alcohol.htm (外部リンク)

 

米国FDAは、インターネットで入手可能な純粋な粉末状のカフェインを摂取しないよう消費者に注意喚起しています。
http://www.fda.gov/Food/RecallsOutbreaksEmergencies/SafetyAlertsAdvisories/ucm405787.htm (外部リンク)


欧州

欧州食品安全機関(EFSA)は、2015年にカフェインについてリスク評価を行っています。
大人では、カフェイン摂取量が3 mg/kg体重/日であれば急性毒性の懸念はないとし、これから、体重70 kgの大人であれば、1回当たり200 mgのカフェイン摂取であれば健康リスクは増加しないとしています。また、習慣的なカフェイン摂取に関しては、妊婦を除く大人では1日当たり400 mgまでであれば健康リスクは増加しないとしています。
妊婦及び授乳婦については、習慣的なカフェイン摂取に関し、1日当たり200 mgまでであれば、胎児や乳児の健康リスクは増加しないと評価しています。
子供については、長期的・習慣的なカフェイン摂取に関する研究が少なく不確実性が残るものの、大人と同様、3 mg/kg体重/日であれば悪影響が見られないと推測されるとしています。 

(参考)
    Scientific Opinion on the safety of caffeine  EFSA Journal 2015;13(5):4102
    http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4102 (外部リンク)


カナダ

  2003年に食品中のカフェインについてレビューした結果から、以下の推奨摂取量を定め、2010年に消費者向けに注意喚起しています。

4~6歳の子供では、1日当たり45 mg
7~9歳の子供では、1日当たり62.5 mg
10~12歳の子供では、1日当たり85 mg
(コーラは、355 mL缶(12オンス)1~2缶まで)
妊婦や母乳で保育している母親は、1日当たり300 mg
(コーヒーは、237 mL(8オンス)カップで2杯まで)
健康な大人は、1日当たり400 mg
(コーヒーは、237 mL(8オンス)カップで3杯まで)

(参考)
    Caffeine in Food Health Canada
    http://www.hc-sc.gc.ca/fn-an/securit/addit/caf/food-caf-aliments-eng.php (外部リンク)

 

また、2015年12月にエナジードリンクについてリスク評価を行い、典型的なエナジードリンクについて、大人では1日当たり2本までであれば、健康への悪影響の懸念はないとしつつも、子供ではカフェイン摂取を抑制するべきとしています。

(参考)
    http://www.hc-sc.gc.ca/fn-an/pubs/analysis-analyse/energy-energisantes-eng.php (外部リンク)

 

豪州・ニュージーランド

2014年にカフェインについてのウェブページを公表しています。
一日許容摂取量(ADI)などのガイダンス値は設定されていないとしつつも、カフェインの作用のひとつである不安作用(Anxiety level)から、子供では、3 mg/kg体重/日 を指標としています。5~12歳の子供では、1日当たり95 mg(コーラ約2缶)、大人では210 mg(インスタントコーヒー約3カップ)に相当するとしています。

(参考)
    http://www.foodstandards.gov.au/consumer/generalissues/Pages/Caffeine.aspx (外部リンク)

 

食品安全委員会

  食品中のカフェインについて情報提供するためファクトシートを公表しています。

  また、今般のエナジードリンクの事案に関しフェイスブックでコメントしています。

https://www.facebook.com/cao.fscj (外部リンク)

 

 

 国際がん研究機関(IARC)による加工肉及びレッドミートの発がん性分類評価について(2015年10月26日)

国際がん研究機関(IARC)の加工肉等の発がん性についての発表(2015年10月26日)を受けて、様々な報道がされています。一方、3日後に世界保健機関(WHO)は、IARCの報告について、「がんのリスクを減らすために加工肉の摂取を適量にすることを奨励したものであり、加工肉を一切食べないよう求めるものではない」と発表しました。

農林水産省は、これまでも健全な食生活のため、食品をバランス良く食べることが大切だと提唱してきました。消費者の皆様がこのページを、各種の報道の中で正しい情報を選択する際に役立ていただけると幸いです。

IARCの発表の概要(2015年10月26日)

10月26日、世界保健機関(WHO)の研究機関である国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer : IARC)は、加工肉及び「レッドミート」の摂取により大腸がんのリスクが増加すること、及び加工肉を「グループ1」(人に対して発がん性がある)に、「レッドミート」を「グループ2A」(人に対しておそらく発がん性がある)(注)に分類することをプレスリリース(PDF:42KB)(外部リンク)及びQ&A(PDF:52KB)(外部リンク)によって公表しました。この発表に関して参考となる情報をまとめましたのでご紹介します。今後、IARCの評価書が公表されれば、その概要を紹介します。

 

(注)IARCによる発がん性の分類

国際がん研究機関(IARC)は、世界保健機関(WHO)の一機関で、発がん状況の監視、発がん原因の特定、発がん性物質のメカニズムの解明、発がん制御の科学的戦略の確立を目的として活動しています。

IARCは、主に、人に対する発がん性に関する様々な物質・要因を評価し、5段階に分類しています。IARCによる発がん性の分類は、人に対する発がん性があるかどうかの「根拠の強さ」を示すものです。物質の発がん性の強さや暴露量に基づくリスクの大きさを示すものではありません。

IARCによる発がん性の分類の概要について当省でまとめていますので、こちら(PDF:109KB)をご覧ください。

<参考リンク>

 

IARCは、Q&A(PDF:52KB)(外部リンク)の中で、以下のとおり説明しています。 

 加工肉とは?「レッドミート」とは?

加工肉とは、「塩漬け、塩せき、発酵、燻煙、その他香りや保存性を高めるための加工をした肉」を指し、豚肉又は牛肉を含むものが多く、それ以外の「レッドミート」、鶏肉、臓器、血など副生物を含む場合もあります。「フランクフルト、ハム、ソーセージ、コンビーフ、ビーフジャーキー、塩味の切り干し肉、缶詰肉、食肉調製品(ソースを含む)」が例としてあげられています。

「レッドミート」とは、牛肉、豚肉、羊肉(ラム、マトン)、馬肉、山羊肉を含む全てのほ乳類の肉を示します。鶏肉や七面鳥などの家きん類の肉は含みません。

 

加工肉及び「レッドミート」の摂取量と発がん性の関係について

加工肉について10件の研究成果を評価し、「毎日継続して1日当たり50グラム摂取するごとに、大腸がんのリスクが18%増加する」としています。また、同じ研究成果から、牛肉、豚肉、羊肉(ラム、マトン)、馬肉、山羊肉などについては、「加工肉ほど強い証拠が見出せませんでしたが、関連があるとすると、毎日継続して1日当たり100グラム摂取するごとに、大腸がんのリスクが17%増加する」としています。

 

WHOの見解

2015年10月29日にWHOは、「WHO statement : Links between processed meat and colorectal cancer」(外部リンク)と題するコメントを発表し、

  • 「IARCの評価は、WHOが2002年に公表した食事、栄養及び慢性疾患予防に関する報告書(2002)(外部リンク)の内容を再確認するものであり、がんのリスクを減らすために加工肉の摂取を適量にすることを奨励したものである。加工肉を一切食べないよう求めるものではない」

と言っています。

2002年にWHOは、「食事、栄養及び慢性疾患予防に関する報告書(2002)」(外部リンク)を出しています。この中で、

  • 「加工肉、塩漬けの食品、塩、熱い飲料・食品の摂りすぎは、発がん性のリスクを高める可能性のある要因である」

と言っています。

 

詳細は、WHOウェブサイト(外部リンク)をご覧ください。

 

バランスの良い食生活について

農林水産省は、多くの種類の食品をバランス良く食べることが大切だと考えています。私たちの健康な生活のために必要な栄養素を摂ることが重要です。加工肉だけをたくさん食べるなど、特定の食品の食べすぎは控えましょう。以下のウェブページも参考にして、バランスの良い食生活を心がけましょう。

 

これからも、消費者の皆様の健全な食生活に役立つ情報を適時提供いたします。

 

参考情報 

食品安全委員会の見解

2015年10月27日に食品安全委員会は、同委員会の公式Facebookの中で、「red meat」と加工肉に関するIARCの発表について」(外部リンク)と題するコメントを公表し、

  • 「ヒトの健康に影響を及ぼす可能性のあるものをハザードといいます。・・・(略)・・・リスクは、ハザードの毒性影響の大きさにヒトへのばく露量(食べる量)を考慮して評価します。」
  • 「この分類は、発がん性を示す根拠があるかどうかを重視しており、したがって、ハザードの毒性影響の強さや暴露量が及ぼす影響(定量的な評価)はあまり考慮されておりません。」
  • 「今回の評価では、これをもって、すなわち「食肉や加工肉はリスクが高い」と捉えることは適切ではないと考えます。」
  • 「食品の安全性に関する様々な情報が発信されています。そして、健康な食生活を送っていくためには、それらの情報の正確さや食生活への影響の大きさを見分けるのは難しいことです。それらに振り回されず、多くの種類の食品をバランスの良く食べることが大切です。」

と言っています。

また、2015年11月30日に、「レッドミートと加工肉に関するIARCの発表についての食品安全委員会の考え方」(外部リンク)を公表し、 改めて詳しく解説しています。

詳細は、食品安全委員会ウェブサイト(外部リンク)をご覧ください。

 国立研究開発法人 国立がん研究センターの情報

2015年10月29日に国立がん研究センターは、「赤肉・加工肉のがんリスクについて」(外部リンク)を公表し、上記のIARCの発表についての解説と、同センターが2011年に発表した多目的コホート研究:赤肉・加工肉摂取量と大腸がん罹患リスクについて(外部リンク)の情報を提供しています。同センターは、

  • 「IARCの評価の基となった全世界地域の論文の赤肉摂取の範囲はおおむね一日50-100 gで、中には200 g以上にわたる非常に高い地域もありました。2013年の国民健康・栄養調査によると日本人の赤肉・加工肉の摂取量は一日あたり63g(うち、赤肉は50g、加工肉は13g)で、世界的に見て最も摂取量の低い国の一つです。」
  • 大腸がんの発生に関して、日本人の平均的な摂取の範囲であれば赤肉や加工肉がリスクに与える影響は無いか、あっても、小さいと言えます。
  • 「赤肉はたんぱく質やビタミンB、鉄、亜鉛など私たちの健康維持にとって有用な成分もたくさん含んでいます。飽和脂肪酸も含まれ、摂りすぎは動脈硬化、その結果としての心筋梗塞のリスクを高めますが、少なすぎると脳卒中(特に、出血性)のリスクを高めることが分かっています。日本においては心筋梗塞より脳卒中の罹患率の方が高いことから、総合的にみても、今回の評価を受けて極端に量を制限する必要性はないと言えるでしょう。がんをはじめとした生活習慣病予防、総合的健康の観点からは、まずは「日本人のためのがん予防法」で定められた健康習慣全般に気を配ることが大切です。」

と言っています。

詳細は、国立研究開発法人国立がん研究センターウェブサイト(外部リンク)をご覧ください。

お問い合わせ先

消費・安全局食品安全政策課
代表:03-3502-8111(内線4453)
ダイヤルイン:03-3502-8731
FAX:03-3597-0329

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