農林水産省は一次生産から流通までを所管しているため、上記1.の考えを実践に移すには最適の機関である。海外の多くの国においても、農林水産省に該当する機関がリスク管理にかかわっている。
- 食品供給行程においてどのような有害化学物質や有害微生物がどの程度農林水産物等に含有されているのかを調査している(汚染実態調査)。調査対象とする有害化学物質や有害微生物の選定を、「農林水産省及び厚生労働省における食品の安全性に関するリスク管理の標準手順書」(平成17年8月公表)に基づき行っている。
- 調査により、その農林水産物等による健康影響リスクが十分低い場合は、さらなる対策は不必要と判断でき、生産者に不要なコスト負担を強いる必要がなくなる。また、懸念を持っている消費者には根拠を持って安全であると言えるため、その信頼を確保できる。一方、健康影響リスクが高い場合は、対策を講じることにより、事件・事故の発生を未然に防ぐことができる。
- さらに、国際基準を策定する場にこれらのデータを提出して、日本の実情を反映することができる。なお、一定以上の技量を持つ分析機関のデータのみが国際的に受け入れられる。