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農林水産省

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トランス脂肪酸に関する国際機関の取組

更新日:2018年11月28日

世界保健機関(WHO)は、生活習慣病を防ぐために食事からとる栄養素の量の目標を定めるなど、人々の健康のための様々な活動をしています。2018年5月には、食品中のトランス脂肪酸を減らすための行動計画を公表しました。その内容を、日本の状況とあわせて紹介します。

WHOによるトランス脂肪酸を減らすための取組

WHOは、2003年に、生活習慣病を防ぐために食事からとる栄養素の量の目標を公表しました*1。脂質のうち、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸については上限量を設定し、それより多くとらないようにすることを目標としました。トランス脂肪酸については、とる量を総摂取エネルギーの1%に相当する量よりも少なくすることが目標です。これは、脂質を多くとっている国では、多くのトランス脂肪酸をとり続けると、冠動脈性心疾患のリスクが高まるという研究結果があったためです。

なお、農林水産省は、平成17-19(2005-2007)年度に、日本人のトランス脂肪酸の摂取量を推定するための調査研究を実施しました。その結果、日本人がとっているトランス脂肪酸の平均的な量は、総摂取エネルギーの0.44~0.47%に相当する量でした*2

*1 WHOでは、現在、総脂質、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸の摂取に関するガイドラインを更新〔外部リンク〕しています。この更新案でも、トランス脂肪酸について、これまでと変わらず、とる量を総摂取エネルギーの1%に相当する量よりも少なくすることとしています。

*2 食品安全委員会の食品健康影響評価〔外部リンク〕でも、日本人がとっているトランス脂肪酸の量について、農林水産省の調査と同じような結果を示しており、「通常の食生活では健康への影響は小さいと考えられる」としています。


WHOは、2018年5月14日、トランス脂肪酸をとる量の目標とは別に、加工食品を製造するときにできるトランス脂肪酸を減らすための行動計画として、下表の6つの要素からなる「REPLACE」を公表しました。WHOは、各国の政府に対し、この「REPLACE」を使って、2023年までに、加工食品を製造するときにできるトランス脂肪酸を減らすよう呼びかけています。

REview 加工食品を製造するときにできるトランス脂肪酸について、どんな食品からとっているか、政策を変える必要性があるかを再検討する
Promote 加工食品を製造するときにできるトランス脂肪酸を含む油脂の代わりに、より健康に良い油脂を使うことを促進する
Legislate 加工食品を製造するときにできるトランス脂肪酸を減らすための法律や規制を制定する
Assess 食品中のトランス脂肪酸の量と、人がトランス脂肪酸をとる量の変化を確認し、評価する
Create 政策決定者、食品事業者、消費者に、トランス脂肪酸が健康に与える影響について意識させる
Enforce 政策・規制を守ることを徹底させる


日本では、食品事業者が、食品に含まれるトランス脂肪酸を減らすための対策をしています。農林水産省が、平成26~27年度に食品中のトランス脂肪酸濃度を調査した結果、調査方法は一部違うものの、平成18~19年度の調査よりも、食品中のトランス脂肪酸濃度が低い傾向にあることが確認できました。食品事業者による、トランス脂肪酸を減らすための対策の効果が現れていると考えられます。

出典:食事、栄養、慢性疾患予防に関するWHO/FAO合同専門家会合報告書(英文)〔外部リンク〕 
        WHO REPLACE Trans Fat〔外部リンク〕

国際機関のその他の取組

WHOと国連食糧農業機関(FAO)の合同会合やコーデックス委員会等では、脂質と脂肪酸について、食品からとる量の目標を設定したり、栄養表示について議論したりしています。詳細はこちらを御覧下さい。