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農林水産省

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カナダ

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平成28年12月27日更新

カナダは、包装された食品に栄養表示の一つとしてトランス脂肪酸の表示を世界で最初に義務づけた国です(2005年施行)。その後、食品中のトランス脂肪酸の含有量の制限が検討され、低減達成目標が定められました。また、2016年から、部分水素添加油脂の使用を禁止することが、検討されています。

栄養表示

食品・医薬品法(FDR)は、栄養表示におけるトランス脂肪酸を「一つ以上の独立した、又は非共役のトランス配位の二重結合を持つ不飽和脂肪酸」と定義しています。同法は、次の(a)、(b)の両方を満たす場合、製品に「トランス脂肪酸フリー(トランス脂肪酸は含まれていません)」と表示できることを定めています。(また、この場合、栄養表示にトランス脂肪酸含有量を「0 g」と表示できます。)

  • (a)参照量(Reference Amount)及び一食分(serving of stated size)当たり(注)(包装食品の場合には一食分当たり)のトランス脂肪酸の含有量が、0.2 g未満であること
  • (b)「低飽和脂肪酸」と表示できる条件を満たしていること

(農林水産省注)参照量(Reference Amount)は、通常の個人が一回の食事で食べる量として、カナダ保健省が、食品カテゴリーごとに定めたものです。カナダ保健省は、参照量とあわせて提供量(Serving Size)を、幅をもって示しています。食品事業者はこれらを参照して、一回の食事で通常消費される量(serving of stated size)を、各製品に設定します。

カナダ食品検査庁(CFIA)は、トランス脂肪酸の定量分析法として、AOAC Official Method 996.06を推奨しています。

トランス脂肪酸タスクフォース

2007年6月、カナダ保健省(Health Canada)は、さまざまな関係者で構成された「食品中のトランス脂肪酸含有量に関する特別調査委員会(The Trans Fat Task Force)」の勧告を採択し、カナダの食品事業者に対して、食品中のトランス脂肪酸の含有量を制限するように次の2点を呼びかけました。

  • 植物油脂並びにソフトタイプのマーガリン及びファットスプレッドについては、トランス脂肪酸の含有量を総脂質の2%までに制限する。
  • その他のすべての食品については、レストラン向けに販売される食品原材料も含めて、トランス脂肪酸の含有量を総脂質の5%までに制限する。

カナダ保健省は、食品事業者に対して2年以内に、これらの低減達成目標を達成するように求めました。
また、食品産業の取り組み状況を確認するため、2年間、食品中のトランス脂肪酸含有量を調査し、その結果を公表することで、消費者にどの程度トランス脂肪酸の低減が進んでいるのか知らせるとしました。「トランス脂肪酸モニタリングプログラム」として実施されたこの調査については、これまでに、1回目(2007年12月)、2回目(2008年7月)、3回目(2009年2月)、4回目(2009年12月)の調査データが公表されました。(参考リンクを参照)

リスク評価

    2011年、カナダ保健省は、トランス脂肪酸のリスク評価結果を公表しました。この評価結果は、次の報告をしています。
  • 「トランス脂肪酸モニタリングプログラム」によって、多くの食品のトランス脂肪酸含有量は、トランス脂肪酸タスクフォースの勧告した低減達成目標を満たしていたことがわかったが、未だに、いくつかの食品は、高い濃度のトランス脂肪酸を含むことが示唆されたこと。
  • カナダ人のトランス脂肪酸の平均摂取量は、総摂取エネルギーに占める割合で見ると、1995年に3.7%、2004年に2.0%、2008年に1.4%であり、減少してきたこと。
  • 2008年時点でのカナダ人のトランス脂肪酸の平均摂取量は、WHOの目標値(総摂取エネルギーに占める割合で1%)を満たしていないので、供給段階での食品中のトランス脂肪酸の含有濃度を、いっそう低減することが必要であること。

部分水素添加油脂の使用の禁止へ向けた動向

カナダ保健省は2016年11月14日から、部分水素添加油脂の使用禁止の提案に対するパブリックコメント募集を開始しました。(2017年1月13日コメント締切)

カナダ保健省は、部分水素添加油脂は、カナダ人の食事のうち、工業的に生成したトランス脂肪酸の主な供給源だとしています。それゆえ、部分水素添加油脂の使用禁止で、食料供給段階でのトランス脂肪酸のレベルが下がり、その結果、全てのカナダ人の健康保護の助けになるだろうとしています。

参考リンク