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農林水産省

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更新日:平成31年3月19日
担当:農林水産省

平成29年 漁業産出額

― 平成29年漁業産出額は、1兆5,755億円で、前年に比べ1.0%増加 ―

統計結果の概要

  1. 漁業産出額は、海洋環境の変動等の影響から資源量が減少する中で、漁業者の減少・高齢化、漁船の高船齢化等に伴う生産体制のぜい弱化や、国民の「魚離れ」の進行等を主たる要因として、平成24年まで長期的に減少してきたが、平成25年以降は消費者ニーズの高い養殖魚種の生産の進展等により増加に転じてきた。
    平成29年は、海面養殖業及び内水面養殖業の需要が堅調なことから、前年に比べて、156億円増加し、1兆5,755億円(対前年増減率1.0%増加)となった。

  2. 生産漁業所得は、海面漁業産出額の減少等により、平成24年まで長期的に減少してきたが、平成25年以降は5年連続で増加した。
    平成29年は、前年に比べて145億円増加し、8,154億円(同1.8%増加)となった。

図1 漁業産出額及び生産漁業所得の推移(全国)

注: 生産漁業所得は、(1)昭和35年から平成14年までの推計値には、内水面漁業・養殖業の所得及び経常補助金を含まない、(2)平成15年から17年までの推計値には、内水面漁業・養殖業の所得を含むが経常補助金を含まない等の違いがあることから、経年比較等の時系列分析をする際には留意されたい。

 

表1 漁業産出額(全国)

 

平成29年漁業産出額の公表から、中間生産物である「種苗」を漁業産出額から除外し、種苗生産額として参考表章することとした。
これに伴い、漁業産出額及び生産漁業所得については、昭和35年まで遡及して推計した。

  

図2 漁業産出額の対前年増減率と区分別寄与度の推移

 

統計結果の利活用
• 水産業諸施策全般、国民経済計算、産業連関表、県民経済計算の資料等に利用

 

統計結果

1  海面漁業

海面漁業の産出額は、長期的には、海洋環境の変動等の影響を受けて、まいわし等の漁獲量が減少したことにより、平成24年まで減少傾向で推移してきたが、その後は、日本周辺海域において急増する外国漁船との競合等により漁獲量が減少したさんま、するめいか等の魚価が上昇していること、まいわしの資源量の増加に伴い漁獲量が増加していること等から、9千億円台で推移してきた。
平成29年は、前年に比べ7億円増加し、9,628億円(同0.1%増加)となった。
この要因としては、さけ・ます類について、さけの回帰率の低下により漁獲量が減少し、魚価が高騰したことや、消費者の健康志向や食の簡便化により水産缶詰の種類が増加する中、資源量が回復してきたさば類、いわし類でオイル漬缶詰等、食の多様化にも対応した商品開発が進んだこと等が寄与したものと考えられる。

表2 海面漁業の産出額の推移(全国)

【関連データ】

海面漁業の漁獲量の推移(全国)

資料: 農林水産省統計部「漁業・養殖業生産統計」

 

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まいわしの漁獲量と価格の推移(全国)さば類の漁獲量と価格の推移(全国)

するめいかの漁獲量と価格の推移(全国)さけ類の漁獲量と価格の推移(全国)

資料: 農林水産省統計部「漁業・養殖業生産統計」、水産庁「産地水産物流通調査」
注: 1 平成19~20年の「さけ類」は産地水産物流通調査(年間調査)が休止年である。
2 産地水産物流通調査は、平成19~21年は42漁港、22~29年は48漁港の平均価格である(以下同じ。)。
3 平成21年以前の産地水産物流通調査は、農林水産省統計部の調査である(以下同じ。)。

 

2 海面養殖業

海面養殖業の産出額は、長期的には、のり類等の収獲量で減少傾向が続く中、平成23年には東日本大震災の影響により4千億円を下回ったものの、その後は、くろまぐろの養殖技術が確立したことにより大手水産会社や総合商社等の参入が進み、生産量が増加したこと等から、増加傾向で推移してきた。
平成29年は、前年に比べ92億円増加し、4,979億円(同1.9%増加)となった。
この要因としては、夏場の高水温や2年連続での台風被害等により、ほたてがいの収獲量が大幅に減少し、産出額が減少したものの、原料原産地表示制度により、コンビニエンスストア、スーパーマーケット等で販売されるおにぎりに国産のりが使用されるようになり、価格が上昇したことや、「みやぎサーモン」が地理的表示保護制度に登録され、価格が上昇したこと等が寄与したものと考えられる。

表3 海面養殖業の産出額の推移(全国)

【関連データ】

海面養殖業の収獲量の推移(全国)

資料: 農林水産省統計部「漁業・養殖業生産統計」

 

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ぎんざけの収獲量と価格の推移(全国)板のり(乾のり)の収獲量と価格の推移(全国)

資料: 農林水産省統計部「漁業・養殖業生産統計」、水産庁「産地水産物流通調査」、全国漁連のり事業推進協議会調べ
注: 乾のりの共販実績単価は、当年11月~翌年5月における乾のり全国共販漁連・漁協の共販金額を落札枚数で除したものである。

 

 

3  内水面養殖業

内水面養殖業の産出額は、長期的には、養殖魚種全般で収獲量が減少傾向にあるものの、近年はうなぎの堅調な需要に支えられて、増加傾向で推移してきた。
平成29年は、前年に比べ56億円増加し、949億円(同6.2%増加)となった。
この要因としては、平成27年にうなぎ養殖業が許可制に移行する中で、シラスウナギが国内で安定的に採捕され、上限に近い数量まで池入れされたことにより、国産うなぎの生産量が回復したことが寄与したものと考えられる。

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【関連データ】

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資料: 農林水産省統計部「漁業・養殖業生産統計」、総務省「消費者物価指数」

 

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資料: 水産庁「ウナギをめぐる状況と対策について(平成31年2月)」

 

 

4  生産漁業所得

生産漁業所得は、海面漁業産出額の減少に伴い平成24年まで減少傾向で推移してきたものの、その後は、海面養殖業及び内水面養殖業での産出額の増加により増加傾向で推移してきた。
平成29年の生産漁業所得は、前年に比べ145億円増加し、8,154億円(同1.8%増加)となった。
この要因としては、漁業産出額の増加により生産漁業所得が増加したもの考えられる。

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【関連データ】

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資料: 水産庁調べ
注: 1 A重油価格は、毎月1日現在の全国漁業協同組合連合会京浜地区供給価格
2 原油価格は、東京商品取引所「プラッツドバイ原油相場表」帳入値段(終値)の月間平均価格である。

 

お問合せ先

大臣官房統計部経営・構造統計課

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