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更新日:平成23年12月6日

担当:農林水産省

被害応急調査結果(平成23年5月~9月)

― 台風第12号の被害見込金額は約59億円、台風第15号の被害見込金額は約48億円―

調査結果の概要

平成23年5月~9月に発生した台風・大雨等による農作物被害の見込金額は、約338億円となった。

 

表1 平成23年5月~9月に発生した台風 ・大雨等による農作物被害
表1、上。平成23年5月~9月に発生した台風・大雨等による農作物被害
表1、中上。
表1、中下。
表1、下。

注:被害量欄の「千本」は切り花類、花き苗類等、「千鉢」は鉢もの類、「千球」は球根類、「千枚」は切り葉類の被害量である(以下同じ。)。

 

被害面積とは、農作物に損傷を生じ、その被害が発生しなかったと仮定した場合に収穫されると見込まれる収量から減収した面積をいう。
被害量とは、農作物の栽培が開始されてから収納されるまでの期間に、災害等によって損傷を生じ、その被害が発生しなかったと仮定した場合に収穫されると見込まれる収量から減収した量をいう。


被害応急調査は、農作物に重大な被害が発生した場合に実施していますが、ここでは平成23年5月~9月に 発生した災害のうち、被害見込金額の総額がおおむね10億円以上のものについて取りまとめ、災害種類別に掲 載しています。

 

被害応急調査結果の利活用
・ 地方交付税のうち特別交付税を算定する際の資料
・ 天災融資法等の適用を判断する際の資料
・ その他災害対策の企画・立案、実施等の資料

 

累年データ

 

1 平成10年以降の主な台風・大雨等による農作物被害概況
累年データ1、上。平成10年以降の主な台風・大雨等による農作物被害概況
累年データ1、中上。
累年データ1、中。
累年データ1、中下。
累年データ1、下。

資料:農林水産省統計部『農作物災害種類別被害統計』
注:被害見込金額が100億円以上のものについて掲載した。

 

2 平成10年以降の主な降ひょう等による農作物被害概況
累年データ2、上。平成10年以降の主な降ひょう等による農作物被害概況
累年データ2、中。
累年データ2、下。

資料:農林水産省統計部『農作物災害種類別被害統計』
注:被害見込金額が10億円以上のものについて掲載した。

 

調査結果

1 台風第1号、第2号、第5号及び梅雨前線に伴う大雨による農作物被害

台風第1号、第2号、第5号及び梅雨前線に伴う大雨により、工芸農作物の葉たばこ、さとうきび等で潮風害の発生、麦類で倒伏や穂発芽等の被害が発生し、被害面積は9万900ha、被害見込金額は118億円となった。

(1) 気象概要

台風第1号は、5月10日に沖縄県に接近した後、鹿児島県沖に進み、12日に熱帯低気圧に、13日に温帯低気圧に変わった。台風接近により、日本付近に停滞していた梅雨前線が活発になり、西日本を中心に各地で記録的な大雨となった。
台風第2号は、非常に強い勢力から強い勢力を保ったまま、5月28日に沖縄諸島に接近した後、速度を速めて29日に九州南部に接近し、四国沖で温帯低気圧に変わった。台風第1号と同様、活発になった梅雨前線の影響により、広い範囲で記録的な大雨となった。
台風第5号は、6月24日に南西諸島に接近し、25日にかけて先島諸島を通過した後、東シナ海を北上した。台風に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだため、九州以北でも大気の状態が不安定となり、各地で大雨となった。

(2) 作物別被害

作物別の被害見込金額は、工芸農作物が49億4,000万円(被害総額の42%)と最も大きく、次いで麦類が35億8,000万円(同30%)となった。

(3) 都道府県別被害

都道府県別の被害見込金額は、沖縄県が48億9,000万円(被害総額の41%)と最も大きく、次いで福岡県が16億3,000万円(同14%)となった。

 

表2 台風第1号、第2号、第5号及び梅雨前線に伴う大雨による農作物被害(全国)
表2、上。台風第1号、第2号、第5号及び梅雨前線に伴う大雨による農作物被害(全国)
表2、下。

 

2 北海道における6月10~11日の降ひょう等による農作物被害

6月10~11日の降ひょう等により、北海道において、野菜、工芸農作物のてんさい等で茎葉の損傷及び折損等の被害が発生し、被害面積は4,530ha、被害見込金額は12億1,000万円となった。

(1) 気象概要

6月10日から11日にかけて、北海道上空に寒気が入ったことにより、大気の状態が不安定となり、オホーツク地域及び上川地域の一部で降ひょうや大雨となった。

(2) 作物別被害

作物別の被害見込金額は、野菜が11億1,000万円(被害総額の92%)と最も大きく、次いで工芸農作物が6,000万円(同5%)となった。

 

 

表3 北海道における6月10~11日の降ひょう等による農作物被害
表3、上。北海道における6月10~11日の降ひょう等による農作物被害
表3、下。

 

3 台風第6号による農作物被害

台風第6号により、水稲で浸冠水や穂ずれ等の発生、野菜で茎葉の損傷等の被害が発生し、被害面積は4万2,400ha、被害見込金額は33億2,000万円となった。

(1) 気象概要

台風第6号は、超大型で非常に強い勢力を保ったまま、7月17日に沖縄県の大東島地方に接近した後北上し、18日に九州、四国、本州の一部が暴風域に入った。
20日0時30分頃に徳島県南部に上陸した後、勢力を弱めながら東へ進み、潮岬付近を通過、東海道沖で南東に向きを変え、さらに関東の南東海上で北に向きを変えて24日に三陸沖で温帯低気圧となった。

(2) 作物別被害

作物別の被害見込金額は、水陸稲が15億9,000万円(被害総額の48%)と最も大きく、次いで野菜が8億3,600万円(同25%)となった。

(3) 都道府県別被害

都道府県別の被害見込金額は、徳島県が10億7,000万円(被害総額の32%)と最も大きく、次いで三重県が9億7,300万円(同29%)となった。

表4 台風第6号による農作物被害(全国)
表4、上。台風第6号による農作物被害(全国)
表4、下。

 

4 平成23年7月新潟・福島豪雨による農作物被害

平成23年7月新潟・福島豪雨により、水稲、果樹等で浸冠水、土砂流入等の被害が発生し、被害面積は2万800ha、被害見込金額は56億8,000万円となった。

(1) 気象概要

7月27日から30日にかけて、新潟県と福島県会津を中心に大雨となった。特に、28日から30日にかけては、前線が朝鮮半島から北陸地方を通って関東の東に停滞し、前線に向かって非常に湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定となって、新潟県と福島県会津を中心に記録的な大雨となった。

(2) 作物別被害

作物別の被害見込金額は、水陸稲が29億円(被害総額の51%)と最も大きく、次いで果樹が17億2,000万円(同30%)となった。

(3) 都道府県別被害

都道府県別の被害見込金額は、新潟県が54億2,000万円と最も大きく、被害総額の95%を占める被害となった。

 

表5 平成23年7月新潟・福島豪雨による農作物被害(全国)
表5、上。平成23年7月新潟・福島豪雨による農作物被害(全国)
表5、下。

 

5 台風第9号による農作物被害

台風第9号により、工芸農作物のさとうきびで茎葉の損傷や潮風害の発生、野菜で茎葉の損傷等の被害が発生し、被害面積は1万8,600ha、被害見込金額は11億4,000万円となった。

(1) 気象概要

台風第9号は、8月3日に沖縄県を暴風域とした後、長時間にわたって暴風域に留まり続け、沖縄本島のすぐ西をゆっくりと北西へ進んだ。なお、6日午前までの24時間雨量が本部町及び名護市で観測史上最高値を記録した。

(2) 作物別被害

作物別の被害見込金額は、工芸農作物が7億4,300万円(被害総額の65%)と最も大きく、次いで野菜が2億4,800万円(同22%)となった。

(3) 都道府県別被害

都道府県別の被害見込金額は、沖縄県が8億7,200万円と最も大きく、被害総額の76%を占める被害となった。

 

表6 台風第9号による農作物被害(全国)
表6、上。台風第9号による農作物被害(全国)
表6、下。

 

6 台風第12号による農作物被害

台風第12号により、豆類で色流れや発芽等の発生、水稲で浸冠水や倒伏等の被害が発生し、被害面積は9万3,400ha、被害見込金額は58億9,000万円となった。

(1) 気象概要

台風第12号は、日本の南海上をゆっくり北上して9月3日10時前に高知県東部に上陸し、四国地方、中国地方を縦断して4日未明に日本海へ進んだ。その後もゆっくり北上を続け、5日に温帯低気圧に変わった。

台風第12号は動きが遅く、上陸後も大型の勢力を保っていたため、長時間にわたって台風周辺の非常に湿った空気が流れ込み、西日本から北日本にかけての広い範囲で記録的な大雨となった。

(2) 作物別被害

作物別の被害見込金額は、雑穀・豆類が23億5,000万円(被害総額の40%)と最も大きく、次いで水陸稲が18億2,000万円(同31%)となった。

(3) 都道府県別被害

都道府県別の被害見込金額は、北海道が24億4,000万円(被害総額の41%)と最も大きく、次いで三重県が4億6,000万円(同8%)となった。

 

表7  台風第12号による農作物被害(全国)
表7、上。台風第12号による農作物被害(全国)
表7、下。

 

7 台風第15号による農作物被害

台風第15号により、野菜で茎葉の損傷や根腐れ、果樹で落果や傷果等の被害が発生し、被害面積は7万9,300ha、被害見込金額は47億6,000万円となった。

(1) 気象概要

台風第15号は、9月15日に南大東島に接近した後、南大東島の西海上を3日間かけて反時計回りに円を描くように一周し、その後、速度を速めるとともに急速に勢力を強め、四国の南海上から紀伊半島に接近した後、21日14時頃に静岡県浜松市付近に上陸し、強い勢力を保ったまま東海地方から関東地方、そして東北地方を北東に進んだ。台風は、その後21日夜遅くに福島県沖に進み、22日に千島近海で温帯低気圧に変わった。
台風第15号が南大東島の西海上にしばらく留まり、湿った空気が長時間にわたって本州に流れ込んだことと、上陸後も強い勢力を保ちながら北東に進んだことにより、西日本から北日本にかけての広い範囲で、暴風や記録的な大雨となった。

(2) 作物別被害

作物別の被害見込金額は、野菜が13億4,000万円(被害総額の28%)と最も大きく、次いで果樹が13億2,000万円(同28%)となった。

(3) 都道府県別被害

都道府県別の被害見込金額は、茨城県が11億2,000万円(被害総額の24%)と最も大きく、次いで静岡県の8億200万円(同17%)となった。

 

表8 台風第15号による農作物被害(全国)
表8、上。台風第15号による農作物被害(全国)
表8、中。
表8、下。

 

 

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