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農林水産省

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(2)動植物検疫等の取組

(家畜・水産動物防疫へのリスク分析の適用が重要)

家畜・水産動物の衛生対策においてもリスク分析の考え方を適用し、家畜の生産段階において総合的に病原微生物等によるリスクを抑制することが重要である。これまでも各種疾病の清浄化や発生予防の取組が行われており、例えば、豚コレラについては19年4月1日をもって、我が国は国際獣疫事務局(OIE)の規定による清浄国となった。また、海外では、BSEや鳥インフルエンザだけでなく、口蹄疫や豚コレラといった家畜伝染病が広く発生していることから、輸入される動物や畜産物による家畜伝染病の侵入を防ぐため、海外の伝染病発生の情報収集、輸入禁止や輸入時の衛生条件の設定、対日輸出施設の査察、輸入時検査が行われている。さらに、海外への伝播を防ぐため動物や畜産物の輸出時検査が実施されている。

(科学的知見に基づいた国内BSE対策)

13年9月に我が国でBSEが発生したことを受け、と畜場におけるBSE検査が実施されるとともに、肉骨粉等を用いた飼料の規制による新たな感染防止のための措置が講じられている。また、我が国における感染牛の分布状況を把握するとともに、まん延防止対策の検証を行うため、24か月齢以上の死亡牛全頭の届出を義務付け、これらのBSE検査が実施されている。

(リスク評価に基づいた米国産牛肉対策)

輸入された米国産牛肉に特定危険部位(せき柱)が混入していたことを受けて、18年1月輸入手続が停止された。米国政府に原因究明と再発防止策を求めるとともに、消費者等との意見交換会や対日輸出施設の現地調査等の必要な措置を講じ、18年7月に輸入手続が再開された。牛肉加工品等の原料原産地情報については、同年10月から義務化対象であるタレ漬け牛肉等で97.3%の商品が表示されていた(*1)。なお、義務化対象でないハンバーグ等でも19.7%の商品で自主的な表示がされていた。

*1 農林水産省「牛肉及び牛肉加工品の原産地等の表示の特別調査」(18年11月実施)。小売店における義務化対象の牛肉加工品5,947商品、任意表示の牛肉加工品15,741商品を対象として実施。データ(エクセル:16KB)

(国内での高病原性鳥インフルエンザのまん延を防止)

高病原性鳥インフルエンザについては、法律や指針(*2)に基づく発生予防やモニタリングと、異常鶏の早期発見によるまん延防止を図っており、19年の宮崎県及び岡山県の発生においても、その徹底が図られている(図1-48)。

*2 家畜伝染病予防法及び高病原性鳥インフルエンザ防疫指針

(高病原性鳥インフルエンザの制圧に向けた国際貢献や関係機関の連携が重要)

一方、高病原性鳥インフルエンザに感染した鶏との直接的な接触で人に感染したと考えられる例がインドネシア、ベトナム等12か国(19年3月末現在)で確認され、人から人への強い感染力をもつ新型インフルエンザへの変異が懸念されている(図1-49)。

新型インフルエンザ出現前の鳥インフルエンザ段階での制圧のため、アジア各国の獣医行政や通報体制、防疫対策の強化が必要となっており、制圧経験のある我が国として、積極的な国際貢献を行っている。

今後、高病原性鳥インフルエンザ対策に限らず、農業と環境、医療との関係が一層深まると指摘されており、農林水産省と厚生労働省等の関係各機関との緊密な連携が重要である。

図1-49 鳥インフルエンザウイルスと新型インフルエンザウイルスの関係

(リスクに応じた充実強化を図る植物検疫)

海港における植物検疫(オレンジ)

輸入農産物の量や種類の増加に伴い、我が国への病害虫の侵入リスクが高まっている。

このため、海外での病害虫の発生状況の情報収集等に基づいた、各海空港での検査数量の推移に対応した適切な植物検疫官の配置、輸出国の栽培地での検査を必要とする植物の種類の追加等リスクに応じた植物検疫の充実強化が図られている。

引き続き、リスク分析の考え方に基づき、植物の病害虫の侵入・まん延防止を図ることが重要である。

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