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農林水産省

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(3)消費者の信頼確保の取組

(食品産業のトレーサビリティ・システム導入率が4割に上昇)

消費者の信頼を確保するための取組として、食品の流通経路情報を活用して食品を追跡・遡及できるトレーサビリティ・システム(*1)がある。このシステムにより、食品事故発生時の食品回収や原因究明等がより迅速に行えるようになり、消費者への情報提供を充実させることも可能となる。食品産業における牛肉以外の食品でのシステムの導入率をみると、年々増加している(図1-50)。一方、消費者へのアンケートによると、9割の消費者が食品のトレーサビリティの普及は重要と考えている(*2)。

今後とも着実な導入を推進するため、品目ごとのシステム導入ガイドラインの充実・普及等の取組が重要である。

*1 [用語の解説]を参照。

*2 農林水産省「平成16年度食料品消費モニター第4回定期調査」(18年2月公表)。食料品消費モニター(全国主要都市に在住する一般消費者)1,021名を対象として実施(回収率97.4%)。データ(エクセル:15KB)

(表示内容の適正化・充実が重要)

生鮮食品の表示については、不適正な表示があった小売店舗の割合は減少している(図1-51)。また、原料原産地表示が義務付けられる加工食品の対象が、18年10月より原料の品質が製品に大きく影響するものとして生鮮食品に近く加工度が低い食品へ大幅に拡大された(*3)。18年12月には、緑茶飲料やあげ落花生について義務対象品目に追加することが決定された。消費者の信頼確保を図るために適正な食品表示が不可欠であると同時に、消費者の選択に資するために、表示内容の充実やよりわかりやすい表示に向けて継続した取組が重要である。

*3 原料原産地表示が義務付けられる加工食品は、8品目から、20食品群と4品目に拡大された。20食品群とは、乾燥きのこ類・野菜・果実、調味した食肉、塩蔵魚介類・海藻類等、品目横断的に選定されたもので、従来の8品目のうち、あじ・さばの干物、塩さば、乾燥わかめ、塩蔵わかめを含む。4品目とは、従来の8品目のうち20食品群に含まれない農産物漬物、うなぎ加工品、かつお削りぶし、野菜冷凍食品を指す。

(豆腐・納豆の原料大豆産地表示を推進)

納豆の原産地表示
拡大図(別ウインドウで開きます)

消費者にとって身近な豆腐や納豆の原料である大豆について、原産地表示を望む消費者の声がある。一方、製造業者には、複数原産国の大豆を混ぜたり、異なる原産国の大豆を頻繁に切り替えて使用したり、また、中小零細企業が多い状況から、直ちに原産地表示を義務化することは困難との意見もある。

このため、製造業者の自主的な表示への取組を促すために、18年6月に「豆腐・納豆の原料大豆原産地表示に関するガイドライン」が策定された。今後、その普及に取り組むことが重要である。

(原料原産地を外食の7割で表示)

外食での食品表示については、17年7月に「外食の原産地表示ガイドライン」が策定され、外食事業者による自主的な原材料の原産地表示が推進されている。18年6~7月に一部でも食材の原産地を表示していた外食事業者は、店舗ベースで67%(事業者ベースで43%)に達している(*1)。表示している業者のうち44%は、今後、原産地を表示するメニューをふやす意向である。

現在は表示を行っていない事業者においても58%が、納入業者の協力が得られるなど環境が整えば、表示したいとしている。また、消費者は84%が外食店での原産地表示を必要としている(*2)。原産地表示は、消費者の外食に対する信頼を一層高めるための有効な手段であり、外食事業者の自主的な取組の推進と納入業者の協力が重要である。

*1 農林水産省「外食事業者における原産地表示の実施状況調査」(18年9月公表)。外食事業者2,059社を対象として実施したアンケート調査(回収率28.2%)。データ(エクセル:15KB)データ(エクセル:14KB)データ(エクセル:15KB)

*2 農林水産省「外食における原産地表示のガイドラインに関する消費者の認知度」(18年9月公表)。消費者1,200名を対象として実施したアンケート調査(回収率85.5%)。データ(エクセル:14KB)

外食店で原産地を尋ねてみよう

外食店における原材料の原産地表示の取組をさらに推進するため、消費科学連合会では「一声運動」に取り組んでいます。これは、外食時に店員に対して原材料の原産地を尋ねる取組で、消費者が原産地に関心をもっていることを伝えることを目的としています。例えば、ビアホールで出されたおいしい枝豆の原産地を店員に尋ねたところ、店員から厨房(ちゅうぼう)の責任者に話が伝わり、原産地を教えてもらうことができたそうです。

消費者と生産現場が身近な存在ではなくなってきているなかで、消費者が目の前の食べ物の生産過程を意識することは重要であり、「一声運動」のような取組によって消費者と生産者のより良い関係を築くことにつなげていくことが必要です。

(食品企業の法令遵守と社会倫理の徹底が重要)

近年、食品企業による不適切な製造や不正表示等の消費者の信頼を低下させる事件が頻発している。国民の生命・健康に直接かかわる食品を扱う企業においては、今後、外部の者の運営参画等による法令遵守(コンプライアンス)体制を確立していくなど、関係法令の遵守の取組の強化や社会倫理に適合した行動の徹底が求められている。

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