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農林水産省

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(4)農業における外国人労働者の動向

(増加傾向にある外国人労働者)

我が国における外国人労働者は増加傾向にあり、17年に約61万人となっており、我が国の労働者約5千万人の1.2%に相当する(表2-4)。

内訳をみると、在留資格「研究」、「技術」等、経済社会の活性化や国際化を担う「専門的・技術的分野」の労働者が約18万人となっている。日系人、日本人の配偶者等は、その特別な身分に基づき在留が認められており、活動内容に制限はなく、様々な分野で就労が可能である(約24万人)。このほか、資格外活動の許可を得て行うアルバイト(約10万人)、技能移転を通じた開発途上国への国際協力を目的とする技能実習生(約6万人)などがいる。

(増加する不法就労事件)

このようななか、17年に強制退去させられた外国人のうち、不法就労事実が認められた者は4万6千人であり、農林水産業関連はその1.9%の851人となっている(図2-16)。

(研修・技能実習制度では合わせて最長3年の研修・実習)

我が国では、開発途上国の「人づくり」に一層協力するため、研修・技能実習制度を創設し(*1)、毎年多くの研修生が母国で役立つ技術を学んでいる。

この制度に基づき来日した研修生は、企業や農協等の団体が受け入れ、最長で1年間の研修を受ける(図2-17)。所定の技能評価試験による研修成果の評価をはじめとする要件を満たした者は、技能実習生としてさらに最長2年間の技能実習に進むことができる。技能実習の対象は全体で62職種114作業にのぼっており、農業関係では耕種農業と畜産農業の2職種5作業(*2)が対象となっている。

*1 元年に在留資格「研修」が設けられた後、5年に技能実習制度が創設され、9年にはその滞在期間が延長されて、現行の研修・技能実習制度となった。

*2 耕種農業には、施設園芸と畑作・野菜の2作業が、畜産農業には、養豚、養鶏、酪農の3作業がある。このほかに食品製造業では、缶詰巻締等11作業が対象となっている。

図2-17 外国人研修・技能実習制度の仕組み

(外国人研修生や技能実習移行申請者は増加傾向)

研修を目的とした新規入国者は、近年、増加傾向にある。17年の入国者は約8万3千人で、出身国別では中国が3分の2を占め、アジアからの研修生が9割を占めている(*3)。また、研修・技能実習制度に基づき技能実習への移行を申請した者も年々増加しており、17年には約4万1千人となっている(図2-18)。

*3 法務省調べ。17年では、全体の66.2%を占める中国を筆頭に、インドネシア、フィリピン、タイなどのアジア諸国出身者が大部分を占める。データ(エクセル:16KB)

(急増する農業分野の研修・技能実習生)

農業分野の外国人研修生は、17年には13年の1.9倍の6,606人となっており、また、技能実習への移行を申請した者は、13年の5.4倍の2,758人に急増している(表2-5)。

(適切な運用が必要な研修・技能実習制度)

我が国の農業労働力の高齢化が進展するなか、雇用労働力の確保が難しい地域等では、研修・技能実習制度の目的に反し、研修・技能実習生に労働力としての役割を期待する傾向もみられる。また、農繁期に不正に超過研修や休日研修が行われる例があること、研修の実施体制や研修・技能実習生の管理が不十分な受入れ機関があること等の課題も指摘されている。

今後も研修・技能実習生の増加が見込まれるなか、この制度の目的に沿って、研修生の人権が守られ十分な内容の研修が受けられるよう、農業の実態にあった受入れ体制の整備とともに、受入れ機関における制度の理解と適切な運用が必要である。

(研修・技能実習制度を通じた国際貢献)

研修・技能実習生の帰国後に行われた調査によると、日本で学んだ技術や知識を現場で活かすなど、研修の効果が現れている(*1)。

*1 (財)国際研修協力機構「外国人研修・技能実習に関する成果事例集」

事例:外国人研修生の受入れにより、国際貢献が図られている事例

メロン栽培の研修風景

茨城県鉾田市の旧旭村地区

茨城県鉾田市(ほこたし)の旧旭村(あさひむら)地区は、メロンやかんしょなどの栽培が盛んな地域である。JA茨城旭村では、外国人研修生の受入れ体制を整備し、8年に中国からの研修生の受入れを開始した。

研修生は、入国後、日本語や日本での生活について集合研修を受けた後、組合員農家でメロン、トマト等の施設園芸やかんしょをはじめとする畑作物の栽培技術を学んでいる。JA茨城旭村では、研修・技能実習制度の目的を十分理解するとともに、その適切な運用に取り組んでおり、中国人の通訳を雇用しているほか、研修生を地域行事に積極的に参加させるよう農家を指導するなど、研修環境の整備や国際交流の推進に努めている。研修生は、技術の習得に非常にまじめに取り組み、一部は実習生として残り、さらなる技術や知識の習得を目指している。

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