このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

(4)米政策改革と主要品目の生産と政策 ウ 畜産の生産と政策

(食肉の消費量は回復し生産量は堅調に推移)

17年度の食肉全体の消費量は、13年の我が国でのBSE発生以前の水準にまで回復した(表2-9)。これは、牛肉の消費量は16年度の水準にとどまっているものの、鶏肉や豚肉の消費量が増加したことによる。また、食肉の生産量は総じて堅調に推移しており、輸入量は牛肉の減少分を豚肉が補う形で推移している。

表2-9 最近の食肉需給の推移

(飲用牛乳等の生産量と1人当たり消費量は減少傾向)

生乳生産量は、生産者団体による計画生産のもと、おおむね安定的に推移しているが、近年、飲用牛乳等の生産量と1人当たり消費量は減少傾向にある(図2-51)。この要因として、野菜ジュースといった競合する飲料の消費増加(*1)等が考えられる。

一方、乳製品については、近年、主要乳製品である脱脂粉乳の需要は減少傾向にあるが、チーズの需要は拡大しており、17年度の国産チーズの生産量は大きく増加した(*2)。

牛乳・乳製品については、現在、生産者団体、乳業メーカー等の連携のもと、カルシウム摂取の重要性や牛乳・乳製品の栄養成分に関する知識の普及・啓発等、消費拡大に向けた取組が行われている。

*1 (社)全国清涼飲料工業会「ソフトドリンク統計」データ(エクセル:16KB)

*2 農林水産省調べ。17年度の国産ナチュラルチーズ生産量は、前年度の15.4%増の38,574トンとなっている。

牛乳等の種類

私たちがふだん飲んでいる牛乳等には以下のような種類のものがあります。

牛乳等の種類

(コスト低減や省力化により経営体質の一層の強化が必要)

我が国の畜産経営の1戸当たりの平均飼養頭数は、着実に増加しており、飼養規模の拡大が進展している(表2-10)。

このようななか、生産費は、飼料や素畜の価格の上昇等市況による影響もあり、各畜種ともに横ばいの状況にある(図2-52)。最近では、とうもろこしの国際価格の上昇に伴い配合飼料価格が上昇しているが、現在、配合飼料価格安定制度により畜産経営への影響緩和が図られている。一方、労働時間は、10年前と比べ、酪農経営で11%、肉用牛肥育経営で27%、養豚経営で13%減少し、省力化が一定程度進展している。

今後、我が国の畜産経営が将来にわたり安定的な経営発展を図るためには、粗飼料等の自給可能な国産飼料の利用拡大や、家畜の生産性向上を図る飼養管理の導入といった取組を一層徹底して進めていくことにより、さらなる生産コストの低減や省力化による経営体質の強化が重要となっている。

(計画的な経営改善が必要)

経営体質の強化に向け、経営体が自ら経営状態を把握・分析し、効率的かつ安定的な畜産経営を目指し、計画的に経営改善していくことが必要である。

経営改善に当たっては、各畜種ごとの特性に応じ、ほ育ロボット等による飼養管理技術の高度化を図るとともに、酪農ヘルパー・肉用牛ヘルパー、ほ育センター、公共牧場、コントラクター等の活用を図ることが重要である。

(畜産経営安定対策の対象者の見直し)

また、近年のグローバル化の進展等に対し、より競争力の高い生産構造を確立するため、畜産経営における担い手を明確化し、担い手の育成・確保、施策の重点化等に取り組む必要がある。このため、畜産経営安定対策についても、これまでの施策の目的と効果を踏まえ、肉用牛肥育経営安定対策事業と地域肉豚生産安定基金造成事業について対象者の見直しが行われ、19年度から見直し後の対策へ移行することとされている(図2-53)。

(認定農業者を基本とした担い手の育成・確保が必要)

担い手の明確化については、認定農業者を基本とし、その他、生産形態の特性や地域の実情等を考慮しつつ、認定農業者に準じた一定の要件を満たす営農形態も担い手と位置付けることとされている(*1)。今後、19年度からの制度の円滑な移行に向け、認定農業者のさらなる増加や認定農業者に準ずる者の経営水準の向上等を推進し、担い手を育成・確保していく必要がある。そして、担い手を中心に、消費者ニーズに即した生産や収益性の高い畜産経営が展開できる生産構造を確立していくことが重要である。

*1 17年3月に策定・公表された「酪農及び肉用牛生産の近代化に関する基本方針」及び「養豚問題懇談会報告書」、「養鶏問題懇談会報告書」において、畜産経営における担い手の明確化について示されている。

お問い合わせ先

大臣官房広報評価課情報分析室
代表:03-3502-8111(内線3260)
ダイヤルイン:03-3501-3883