このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

第3節 都市農業振興のための取組


(多様になりつつある市民農園)

市民農園とは、農業者ではない都市の住民がレクリエーションを目的として小面積の農地を利用して農作物の栽培を行う農園をいいます。その形態としては、利用者が小面積に区分けされた農地を借り受けて農作物を栽培するもののほかに、農地を借り受けずに、農園の開設者である農業者の指導を受けながら、植付けから収穫までの一連の農作業を体験するものがあり、農作業の初心者から家庭菜園等での経験者まで様々な栽培技術レベルの人が利用しています。このように、都市住民が身近に農業を体験でき、健康増進や生きがいづくり、ふれあいの場として利用できる市民農に対して、特に若い世代の間でニーズが高まってきています。

東京都が都民を対象に行った調査によると、農作業体験をしたいと考えている者は56%ですが、年代別にみると、60歳以上では46%となっているのに対し、20歳代68%、30歳代63%と高くなっています(図3−35)。また、週末や仕事の合間に農作業を楽しむ会社員や主婦等がふえており、貸農園(市民農園等)を利用する人が200万人いるという推計もあります(*1)。


*1 (株)社会経済生産性本部「レジャー白書2008」


市民農園(東京都練馬区(ねりまく))
市民農園(東京都練馬区(ねりまく))

このようななか、市民農園の開設数は、特に都市的地域において年々増加し、平成21(2009)年度末には全国で3,596か所と、過去10年間で1.5倍に増加しています(図3−36)。また、地域別にみると、関東が全体の過半数(1,901か所)を占め、次いで東海(424か所)、近畿(371か所)となっており、人口10万人当たりでは関東、東海、中国・四国で多くなっています(図3−37)。




ただし、特に大都市ほど市民農園は供給不足となっており、競争率についても、例えば、東京都特別区では2.6倍、川崎市3.8倍、名古屋市4.2倍、大阪市2.8倍等となっています(*2)。このため、都市部においては、利用者を市区内に居住する住民に限定している市民農園が多くなっており、今後、さらなる開設に向けた取組を推進していくことが重要です。

また、市民農園の開設主体としては、地方公共団体が多くなっていますが、平成17(2005)年の特定農地貸付(*3)の改正後は、農業者のほかNPOや企業もふえてきています。これら市民農園のなかには、農作業を初めて経験する人や様々な作物を栽培したい人向けに、開設者が農作物の栽培指導や栽培マニュアルの提供等を行う農園や、収穫祭等のイベントを開催し、地域住民との交流を図るような農園も増加しています。

東京農業大学が行った調査によれば、農業体験農園利用者については、その7割以上が「作物への愛着が湧くようになった」、「野菜についての基礎知識が豊富になった」、「農園に来ることが生活の一部となった」、「農業の大切さを実感した」等としています(図3−38)。


*2 農林水産省調べ(平成22(2010)年3月末現在)
*3 正式名称は「特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律」


栽培指導を受けている都市住民
栽培指導を受けている都市住民


お問合せ先

大臣官房広報評価課情報分析室
代表:03-3502-8111(内線3260)
ダイヤルイン:03-3501-3883
FAX:03-6744-1526