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農林水産省

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(13)茶


(栽培面積は減少傾向)

茶の栽培面積は、生産者の高齢化、小区画茶園や傾斜地茶園等の条件が不利な茶園の廃園等が進行したことから、平成12(2000)年の5万haから平成24(2012)年の4万6千haまで、9%(5千ha)減少しています(図3-5-59)。

平成24(2012)年の栽培面積を地域別にみると、最大の産地である静岡県や3位の三重県を含む東海が全体の51%、次いで2位の鹿児島県を含む九州が34%を占めており、2つの地域で全体の8割以上を占めています。地域別の推移をみると、九州は平成12(2000)年以降、1万5千haから1万6千ha程度でほぼ横ばいで推移していますが、東海は平成12(2000)年の2万6千haから平成24(2012)年の2万3千haまで11%減少しています。

 

(茶の輸出は増加傾向)

二人以上の世帯における緑茶(リーフ)の購入数量は、平成17(2005)年の1,144gから平成23(2011)年の972gまで15%減少しており、支出金額も5,615円から4,567円まで19%減少しています(表3-5-10)。

また、ペットボトル等の緑茶飲料の生産量は、平成17(2005)年の265万kLから平成23(2011)年の223万kLまで16%減少しています。

このため、茶の消費拡大に向けて、茶のブランド化の推進、新しい茶の楽しみ方の提案、健康食品や化粧品等の新用途への利用に関する研究開発及びその成果の普及等を推進することが課題となっています。



このような中、緑茶の輸出量は健康志向等を背景として、平成17(2005)年の1,096tから平成24(2012)年の2,351tまで2倍に増加しています(図3-5-60)。また、平成24(2012)年の輸出量を国別にみると、米国が1,127tと48%を占めており、次いで、台湾(262t)、シンガポール(257t)、カナダ(144t)の順となっています。



コラム:日本茶・宇治茶の世界文化遺産登録に向けた取組

茶は、平安時代(9世紀初め)に中国・唐から伝来し、京都の寺院等で栽培・利用が始まりました。鎌倉時代(12世紀末)に中国・宋から臨済宗の開祖栄西(えいさい)により挽き茶を使った点茶(てんちゃ)法が伝わり、栄西の下で禅をきわめた明恵(みょうえ)上人が茶の栽培を広めました。宇治において茶の生産が始まったのは13世紀初めといわれています。室町時代(14世紀半ば)には喫茶の習慣が広がり、喫茶と料理を組み合わせ、座敷飾りや茶道具を鑑賞する「茶の湯」が登場しました。

安土桃山時代(16世紀後半)には宇治で、「覆下栽培(おおいしたさいばい)」と呼ばれる栽培法が開発されたことで、鮮やかな濃緑色をしたうま味の強い茶が生産され、日本特有の抹茶が生まれました。

千利休が16世紀に大成した「茶の湯」では宇治茶(抹茶)が用いられ、茶の湯はその作法だけでなく茶室や庭園、懐石料理と一体となって進展しました。茶園ごと、栽培年ごとに香りや味に違いのある茶の品質を一定に維持した茶師たちのブレンド技術も茶の湯を支えました。

また、江戸時代中期(18 世紀中期)には、宇治田原(うじたわら)の茶農家によって宇治製法(青製煎茶製法(あおせいせんちゃせいほう))が開発され、この製法で作られた煎茶は、色味、香りやうま味が良く、全国の茶産地に広められて、現在も日本茶の製法の主流となっています。

さらに宇治では、19世紀に覆下栽培の葉を宇治製法で仕上げる玉露が生み出されました。

このように、宇治茶が何世紀にもわたって日本茶のトップブランドとして評価される中で、京都・山城地域は、抹茶、煎茶、玉露という現代の日本茶を代表する茶の栽培・製法を常に開発するとともに、日本を代表する喫茶文化を生み、支え、育んできました。

これらを踏まえ、京都府では、京都・山城地域に集積している茶畑・茶工場、茶師・茶商の屋敷や茶問屋、茶室・茶席等の茶の生産、流通、喫茶にわたる日本の茶文化の変遷を表す重要な文化遺産群を保全、継承、発信することにより、茶の生産体制の強化と担い手確保、消費拡大につなげていくことを目的として、「日本茶・宇治茶」のユネスコ世界文化遺産の登録に向けた取組を進めています。


本ずの覆下栽培
本ずの覆下栽培
山の斜面を利用した茶畑
山の斜面を利用した茶畑
茶問屋の町並み
茶問屋の町並み
利休の茶室(妙喜庵待庵)
利休の茶室(妙喜庵待庵)
 

(茶作経営は農業所得が低下傾向)

畑作経営茶作部門(東海)の農業粗収益の推移をみると、平成16(2004)年の42万5千円/10aから平成21(2009)年の25万8千円/10aまで39%減少しています(図3-5-61)。この期間における荒茶の農産物価格指数(平成17(2005)年=100)をみると、平成16(2004)年の106から平成21(2009)年の71に低下しており、茶の価格低下が農業粗収益の減少要因となっていると考えられます(図3-5-62)。

また、農業経営費は平成16(2004)年から平成20(2008)年にかけて、24万円/10aから26万円/

10aの間で推移していますが、平成21(2009)年以降は低下傾向で推移し、平成23(2011)年は21万9千円/10aとなっています。一方、農業所得は平成16(2004)年の17万7千円/10aから平成21(2009)年の2万8千円/10aまで84%減少した後やや回復しましたが、平成23(2011)年は3万8千円/10aとなっており、平成16(2004)年に比べて79%減少しています。




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