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農林水産省

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(2)合意内容 イ ルール分野に関する合意


ルール分野の合意内容は多岐に渡りますが、農林水産業に特に関係が深いものは以下のとおりです。

物品の市場アクセス分野については、農産品の貿易に関して、TPP域内向けの輸出補助金・輸出税を禁止する規定が設けられました。また、食料の輸出制限について、その適用期間を原則6か月以内とすること等、WTO(*1)協定(世界貿易機関設立協定)より強化された規律が導入されることにより、輸入国側の食料安全保障(*2)に寄与するものです。なお、未承認の遺伝子組換え作物の微量混入事案についての情報共有等の規定が設けられましたが、いずれの規定も各国の法令及び政策の範囲内での対応を求めるものであり、我が国の規制制度の変更を求められるものではありません。

食品の安全に関する分野については、我が国が既に締結しているWTO協定の中の衛生植物検疫措置の適用に関する協定(SPS協定)を踏まえた内容となっており、SPS協定において認められている各国が必要な措置を取る権利・義務を確認しつつ、科学的根拠に基づいて、衛生植物検疫措置をとることが引き続き認められています。また、TPPは残留農薬や食品添加物の基準値等の個別の安全基準の緩和を求める内容ではなく、科学的根拠に基づいて措置を策定している我が国の制度変更が必要となる規定は設けられていません。なお、暫定的な措置を導入したり、科学的に正当な根拠がある場合には、国際基準に基づく措置によって達成されるよりも高いレベルの措置を導入・維持できるというSPS協定が規定する輸入国の権利を確認しています。さらに、TPPの貿易の技術的障害章(TBT章)でも、遺伝子組換え食品表示を含め、食品の表示要件に関する我が国の制度変更が必要となる規定は設けられていません。

知的財産については、国際協定に基づく地理的表示(GI(*3))の保護手続に関してTPP参加国の共通ルールが整備されました。今後当該ルールに即した国際協定によるGIの相互保護を実現することにより、我が国の生産者が海外でGI保護を求める際の負担が軽減されるとともに、海外での不正使用も相手国政府が取り締まることで、我が国農林水産物・食品等のブランド化の推進と輸出促進に寄与するものと考えられます。

原産地規則(*4)については、TPP参加国間の貿易について共通の原産地規則が策定されます。これにより、同様の証拠書類で原産地証明が可能となるなど、事業者の負担が軽減されます。

他にも、可能な限り貨物の到着後48時間以内に引取りを許可すること、急送貨物について、必要な税関書類の提出の後6時間以内に引取りを許可すること、投資先の国が投資企業に対し技術移転等を要求することを禁止すること、ベトナムやマレーシアにおける小売サービス分野で外資規制が緩和されること等が規定されており、これらは貿易の円滑化や投資の促進につながるものです。


1、2 [用語の解説]を参照
*3 Geographical Indicationの略
*4 経済連携協定(EPA)は、協定を結んだ相手国との間の貿易についてのみ関税を削減・撤廃する約束となっており、どのような材料を用い、どのような製造工程を経た産品が関税削減・撤廃の対象となるかを明確にしておく必要があります(EPA税率が適用される産品を「原産品」と呼びます)。これをはっきりさせておかないと、全く関係のない第三国の製品が、相手国をただ経由して輸入された場合についてもEPA税率が適用されてしまうおそれがあります。このため、その基準やそれを税関で確認できるよう証明又は申告する制度、税関が事後的に確認する手続等をそれぞれの経済連携協定で定めており、これを原産地規則と呼びます。


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