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農林水産省

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(3)女性農業者の動向


(農業経営への女性の参画)

女性農業者は基幹的農業従事者の43%を占め(*1)、女性が参画している農業経営体ほど販売金額が大きく、経営の多角化に取り組む傾向が強い(*2)など地域農業の振興や6次産業化の展開に重要な役割を担っています。また、女性が経営者又は経営方針の決定に関わっている割合は47.1%となり、5割の農家で女性が経営に参画するなど、農業経営の発展において重要な役割を果たしています(表2-1-3)。



また、家族で取り組む農業経営において、経営方針や役割分担等を明確にする家族経営協定(*3)は、女性の経営参画を促すとともに、経営体としての組織力を向上させる取組として有効です。家族経営協定の締結数は年々増加しており、平成27(2015)年における締結農家数は、前年と比べ2%増加し、5万5,435戸となりました(*4)。

平成27(2015)年12月に閣議決定された「男女共同参画基本計画(第4次)」において、成果目標として家族経営協定の締結数を平成32(2020)年度に7万戸とすることを明記し、必要な取組を進めることとしています。

農業の成長産業化を図るため、今後、女性農業者が能力を最大限にいかし活躍できるよう、農業が女性にとって魅力的な職業になるよう環境を整備するとともに、次世代リーダーとして農村をけん引する女性を増やしていくことが重要となっています。


1 農林業センサス
*2 株式会社日本政策金融公庫「農業経営の現場での女性活躍状況調査」(平成25(2013)年1月公表)
*3 [用語の解説]を参照
*4 農林水産省調べ

(地域社会への女性の参画)

農業委員に占める女性の割合や農業協同組合の役員に占める女性の割合は、平成27(2015)年において、それぞれ7.4%(2,636人)(*1)、7.2%(1,306人)(*2)となっており、近年増加傾向にありますが、依然として低い状況にあります。女性の参画拡大を進めるため、男女共同参画基本計画において、農業委員に占める女性の割合を早期に10%、さらに平成32(2020)年度までに30%に、農業協同組合の役員に占める女性の割合は早期に10%、さらに平成32(2020)年度までに15%にすることを成果目標として掲げ、関係団体における女性役員等の登用目標の設定を促すとともに、地域の理解・機運の醸成に向けた啓発活動を展開しています。

平成23(2011)年に設立された全国女性農業委員会ネットワークでは、40府県(平成28(2016)年3月現在)の女性農業委員組織が会員となっており、女性農業委員の資質向上や相互研さんに取り組んでいます。


1 全国農業会議所調べ(平成27(2015)年9月1日現在)
*2 全国農業協同組合中央会調べ(平成27(2015)年7月31日現在)

(農業女子プロジェクトの取組)

「農業女子プロジェクト」は、女性農業者が日々の生活や仕事、自然との関わりの中で培った知恵を様々な企業のノウハウ等と結び付け、新たな商品やサービス、情報を社会に広く発信していくためのプロジェクトで、平成25(2013)年に発足しました。メンバーは、発足当初の37人から2年半で10倍以上に増加し、平成28(2016)年3月現在、419人がプロジェクトに参加し、全都道府県で農業女子プロジェクトに参加する女性農業者が誕生しています(図2-1-9)。様々な分野から25の企業が参加するとともに、農業女子プロジェクトに対して理解と関心があり、プロジェクトを応援するサポーターズとして268人が参加しています。

このプロジェクトでは、連携企業ごとに個別プロジェクトを実施しており、例えば、<1>女性の視点を取り入れたトラクターの企画・開発を行う取組、<2>子供たちに野菜について学んでもらう機会として「野菜の縁日」を開催し、農業女子メンバーが先生役として、クイズやゲームで交流しながら食育を実践する取組等、様々な取組を進めています。

農業女子プロジェクトの活動を通じて、今後も農業で活躍する女性の姿を広く社会に伝えていくことが重要です。

 
井関農機株式会社と連携したトラクター開発プロジェクトの様子
井関農機株式会社と連携した
トラクター開発プロジェクトの様子
株式会社ナムコと連携した「野菜の縁日」の様子
株式会社ナムコと連携した「野菜の縁日」の様子
 

事例:女性農業者による取組

(1)女性農業者による伝統的島野菜を使った経営の多角化

沖縄県今帰仁村

沖縄県国頭郡今帰仁村(くにがみぐんなきじんそん)にある株式会社今帰仁ざまみファーム代表取締役の座間味久美子(ざまみ くみこ)さんは、眠り草と呼ばれる沖縄県の伝統的島野菜クワンソウの生産・加工・販売を行っています。

また、県の工業技術センターと協力して、商品開発にも積極的に取り組んでおり、現在加工販売されているジュレやピクルス等、商品のパッケージのデザインの一部は自分たちで行っています。

さらに、クワンソウの生産・加工・販売だけではなく、クワンソウの花が咲くシーズンである9月から10月には、旅行会社と提携して、花摘みバスツアーも行っています。平成26(2014)年は県内外から約1,800人の参加がありました。

座間味久美子さん
座間味久美子さん
花摘みバスツアーの様子
花摘みバスツアーの様子

今後は、ハウス等の施設の増設を考えており、ハウスの中に蜂を入れて、クワンソウの蜂蜜を作る構想を描いています。

 

(2)女性目線に立った6次産業化の取組

宮崎県小林市
小川紘未さん(左)小川道博さん(右)
小川紘未さん(左)
小川道博さん(右)

宮崎県小林市(こばやしし)にあるおがわ農園の小川紘未(おがわ ひろみ)さんは、平成18(2006)年に、夫の道博(みちひろ)さんとIターンし、農業大学校及び農家での2年間の研修を終え、樹上完熟ミニトマトの栽培を始めました。

6次産業化にも取り組み、ミニトマトジャム、ドライミニトマト、トマトソース、トマトピューレ等、様々な商品の開発を行っています。開発した商品の瓶にはラベルを貼らずに、ラベル情報をタグにして取り外しやすくし、食べ終わった後の瓶を再利用しやすくするなど、女性目線に立ったパッケージを考えています。紘未さんは、農業女子プロジェクトの活動もしており、平成27(2015)年に東京で開催されたマルシェ等のイベントにも参加しています。紘未さんは「農業女子が盛り上がることで、農業全体が潤っていくと思うので、良い取組だと思う。農業女子プロジェクトはずっと続いてほしい。」と語っています。

 


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