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農林水産省

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(4)一般法人の農業参入の動向


(一般法人の農業参入の増加)

平成21(2009)年の農地法の改正により、企業が農地を利用して農業経営を行うための要件が大幅に緩和されました。

具体的には、リース方式(賃借)であれば株式会社やNPO法人(*1)等の一般法人(農地を所有できる要件を満たさない法人)であっても全国どこでも参入が可能になり、リース期間も最長50年に延長されました。この結果、平成27(2015)年6月末までで1,898法人が農業に参入しています(図2-1-10)。農地法改正前の約7年(平成15(2003)年4月から平成21(2009)年12月)の間に参入した法人は436法人であることを踏まえると、農地法改正後のリース方式での参入は、改正前の5倍のペースで進んでいます。

また、参入した法人について業務形態別にみると、食品関連産業、農業・畜産業の順に割合が高くなっており、営農作物別にみると、野菜の割合が高く、43%を占めています。

特に担い手が十分にいない地域では、参入企業は地域の農業の担い手となり得る存在であり、機構の活用等による企業の農業参入が期待されています。このため、都道府県が行う相談窓口対応や参入希望企業のリスト作成等を支援するとともに、農業への参入を希望する企業と企業を誘致したい地域等の関係者を一堂に集めた農業参入フェア2015(農林水産省、全国農業会議所主催)を全国4か所で開催しました。

*1 [用語の解説]を参照

図2-1-10 一般法人の参入数
データ(エクセル1:142KB2:142KB / CSV1:1KB2:1KB

(改正農地法の成立)

平成27(2015)年8月28日に改正農地法が成立し、平成28(2016)年4月1日に施行されました。具体的な改正内容は、農地を所有できる法人の要件について、<1>役員又は農場長等の重要な使用人のうち、1人以上(現行は農業に常時従事する役員の過半)が農作業に従事していればよいとする役員要件の緩和、<2>農業関係者以外の者の総議決権を現行の4分の1以下から2分の1未満とし農業関係者以外の者の構成員要件を撤廃するなど議決権要件の緩和を行うとともに、農地を所有できる法人の要件であることを明確にするため、要件を満たす法人の呼称を農業生産法人(*1)から農地所有適格法人へ変更する規定が盛り込まれました。今回の改正により、6次産業化等の取組が容易となり、法人の経営発展が図られることが期待されます。

*1 [用語の解説]を参照

事例:地元建設業による廃校を活用した高付加価値施設の取組

山梨県山梨市

業種の壁を越えて地域の雇用と社会基盤を守るため、建設業の複数の本業展開を推進する建設トップランナー倶楽部所属の新潟県胎内市(たいないし)の株式会社小野組代表取締役の小野貴史(おの たかふみ)さんは、廃校となった地元小学校を活用し、完全人工光型植物工場を作るため、介護事業特定非営利活動法人代表の松田祐樹(まつだ ゆうき)さんとともに、平成25(2013)年にいちごカンパニー株式会社を設立しました。

140m2の面積で約3,600株のいちごの栽培を行っており、1日平均500粒を収穫しています。

苗生産をほぼ無菌化することで化学農薬を使わずに病害虫の発生を抑止し、LEDや培地、養液を独自に開発し、味は土耕栽培で最もおいしいものに近づいており、大粒化も実現しました。この結果、収穫されたいちごは1粒500円以上でインターネット販売されています。

小野貴史さん(左)松田祐樹さん(右)
小野貴史さん(左)
松田祐樹さん(右)
販売されているいちご
販売されているいちご

今後は、パッケージ方法、風味、販売方法の工夫を重ねて、生産販売システムのフランチャイズ化を検討しています。また、贈答品や結婚式用フルーツといういちごの新たな市場を作っていきたいと考えています。

 

事例:農業の新しいビジネスモデル普及の取組

愛媛県松山市

愛媛県松山市(まつやまし)の遠藤忍(えんどうしのぶ)さんと真理子(まりこ)さんは、元々は健康診断に関わる仕事をしており、その際に農村地域の実情を見て、農村に明るい将来展望を描きたいとの思いから、平成19(2007)年株式会社テレファームを設立しました。

テレファームでは、消費者が農家に毎月の契約料を支払い、要望する農産物を栽培してもらい、できた農作物を分け合うという会員制の提携農業を導入し、現在は3,500人の会員と契約し、2.5haの農地で有機農業を実施しています。

 
遠藤忍さん
遠藤忍さん
事業概要図
事業概要図

このシステムにより農家は豊凶や市況変動のリスクを排除でき、消費者は、生産者がわかり、安全・安心で新鮮な農産物を購入することができます。

今後は、このシステムを全国に普及させ、根付かせていくことを目指しています。

 



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