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農林水産省

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(2)台風


(台風の上陸数は近年最多の6)

平成28(2016)年は、台風の発生数は過去5年間の平均26でしたが、このうち我が国に上陸したものは6と最多になりました(図表4-1-7)。台風の進路も例年と異なり、北海道に1年間で3つの台風が上陸したこと、台風が東北地方太平洋側へ上陸したことは、気象庁が昭和26(1951)年に台風の観測を開始して以来、初めての出来事となりました。

また、平成28(2016)年の主な台風による農林水産被害額は1,596億円で、最近5年間では、最多となりました。

(関東地方から北海道にかけて被害をもたらした台風第7号)

台風第7号は、平成28(2016)年8月16日から17日にかけて、関東地方から東北地方の太平洋沿岸を北上し、北海道襟裳岬(えりもみさき)付近に上陸しました(図表4-1-8)。

台風に伴う大雨等により、関東地方から北海道にかけて広い範囲で被害が発生し、このうち、農業関係の被害額は46億円に上りました(図表4-1-9)。

図表4-1-8 台風第7号の経路
土砂に埋もれた稲(岩手県)

土砂に埋もれた稲(岩手県)

大雨で冠水した大豆畑(茨城県)

大雨で冠水した大豆畑(茨城県)

大雨で冠水したたまねぎ畑(北海道北見市)

大雨で冠水したたまねぎ畑
(北海道北見市)

(東海地方から北海道にかけて被害をもたらした台風第11号・第9号)

台風第11号は、平成28(2016)年8月20日から22日にかけて、東北地方の太平洋沿岸沖合を北へ進み、北海道釧路市(くしろし)付近に上陸しました(図表4-1-10)。また、台風第9号は、平成28(2016)年8月21日から23日にかけて、伊豆諸島(いずしょとう)付近を北へ進み、千葉県館山市(たてやまし)付近に上陸し、本州を縦断した後、北海道日高(ひだか)地方に再上陸しました。

台風第11号と第9号に伴う大雨等では、東海地方から北海道にかけて広い範囲で被害が発生し、このうち、農業関係の被害額は239億円に上りました(図表4-1-11)。

図表4-1-10 台風第11号・第9号の経路
美生川(びせいがわ)の氾濫により損壊した農地(北海道芽室町)

美生川(びせいがわ)の氾濫により
損壊した農地(北海道芽室町)

常呂川(ところがわ)の氾濫により畑から流出したたまねぎ(北海道北見市)

常呂川(ところがわ)の氾濫により
畑から流出したたまねぎ
(北海道北見市)

大雨で土砂が流入した水田(北海道深川市)

大雨で土砂が流入した水田
(北海道深川市)

(近畿地方から北海道にかけて被害をもたらした台風第10号)

平成28(2016)年8月19日に東京都八丈島(はちじょうじま)付近で発生した台風第10号は、初め南西に進んだ後、沖縄県南大東島(みなみだいとうじま)付近で向きを北東に変え、30日に岩手県大船渡市(おおふなとし)付近に上陸しました(図表4-1-12)。

台風第10号に伴う大雨等では、近畿地方から北海道にかけて広い範囲で被害が発生し、このうち農業関係の被害額は520億円に上りました(図表4-1-13)。

図表4-1-12 台風第10号の経路
大雨で土砂が流入した水田(岩手県)

大雨で土砂が流入した水田(岩手県)

強風で倒木したりんごの木(岩手県)

強風で倒木したりんごの木(岩手県)

猿ヶ石川(さるがいしがわ)の氾濫により大破したビニールハウス(岩手県)

猿ヶ石川(さるがいしがわ)の
氾濫により大破したビニールハウス
(岩手県)

(沖縄県から中部地方にかけて被害をもたらした台風第16号)

台風第16号は、平成28(2016)年9月17日に沖縄県与那国島(よなぐにじま)付近を北上した後、東シナ海を北東に進み、20日に非常に強い勢力で鹿児島県大隅半島(おおすみはんとう)に上陸、その後も勢力を弱めることなく日本の南海上を東北東に進み、和歌山県田辺市(たなべし)付近に再上陸後、20日夜に静岡県沖で温帯低気圧に変わりました(図表4-1-14)。

台風第16号に伴う大雨等では、沖縄県から中部地方にかけて広い範囲で被害が発生し、このうち農業関係の被害額は147億円に上りました(図表4-1-15)。

図表4-1-14 台風第16号の経路
強風で枝が折損したかきの木(和歌山県)

強風で枝が折損したかきの木
(和歌山県)

大雨で冠水した水田(高知県)

大雨で冠水した水田(高知県)

強風で茎葉が損傷したねぎ(徳島県)

強風で茎葉が損傷したねぎ(徳島県)

(災害対策本部の設置)

農林水産省では、平成28(2016)年9月1日に農林水産大臣を本部長とする緊急自然災害対策本部を設置しました。また、同年10月7日に台風第7号、第11号、第9号、第10号による被害に対して「平成28年台風による被災農林漁業者への支援対策」を公表し、10月21日には、台風第16号による被害についてもこの支援対策の対象に追加しました。

さらに、政府は、同年9月23日に台風第7号、第11号、第9号、第10号による災害について、同年10月26日に台風第16号による災害について、それぞれ激甚災害に指定しました。

この激甚災害の指定により、農業関係では、全国を対象に農地、農業用施設、共同利用施設の災害復旧事業について、被災農業者等の負担軽減を図りました。

(共済金の早期支払と融資の負担軽減)

農業共済について、損害評価を迅速に行い、共済金の早期支払を実施するとともに、加工用農産物のうち倒伏等により工場に出荷できる品位を満たさないものについて、適切な損害評価と共済金の支払を実施しました。

運転資金や施設復旧資金の調達に向けて、制度資金等の貸付利子を貸付当初5年間実質無利子化、資金借入時の債務保証の保証料を保証当初5年間免除するとともに、農業者の経営再開に向けて、既往融資の償還猶予等の措置を適切に講じるよう関係金融機関に要請を行いました。

(生産活動再開に向けた支援)

被災農業者の生産活動の再開に向けて、耕種部門においては、必要な追加防除、ほ場残さの除去、種子の確保、追加的な堆肥の投入等に要する経費の助成、果樹と茶では、さらに植え替えやこれにより生ずる未収益期間に要する経費の助成を措置しました。

また、畜産部門においては、畜産農家の資金繰りを支援するため、経営安定対策事業の積立金等の納付免除や納付期限の3か月延長等を実施するとともに、酪農・畜産農家の経営継続支援のため、粗飼料の購入経費や家畜導入に要する経費等の助成を措置しました。

(農地、農業用施設、共同利用施設等の復旧に向けた支援)

被災農業者が経営を維持していくために必要な農産物の生産施設の復旧、農業用機械の取得等に対して支援を行いました。

農地、農業用施設、共同利用施設の早期復旧を支援するため、査定前着工制度を活用した災害復旧事業への取組や、農林水産省職員の現地派遣による技術的支援等を行いました。

(復旧・復興は着実に進展)

農林水産省では、一連の台風で被災した農業者の速やかな経営再開に向け、平成28(2016)年度第3次補正予算を活用して支援等を行いました。被災地域では、査定前着工制度を活用した災害復旧事業に取り組み、被災した選果場、農産物処理加工施設等の共同利用施設のほとんどが復旧を完了しました。また、農地、農業用施設は、降雪前に災害復旧事業に着手するなど、復旧・復興は着実に進展しています。



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