5. 小水力発電
農業用水の新たな取組み -小水力発電-
国営大井川用水農業水利事業では、用水路の改修にあわせて再生可能なクリーンエネルギーである「小水力発電」を行う「伊太発電所」の建設を平成23年8月から行い、平成25年6月に完成、同年7月より本格稼働しました。
「小水力発電」は、農業用水路における落差を利用し、水の力で電気を起こす環境にやさしい電力です。もともとある地形の落差を利用するため、建設時の環境負荷が少なく、短期間で設置できるのが特徴です。「小水力発電」は地域単位の電力需要に対応でき、低コストで導入可能なため、農業水利施設の維持管理費の低減を図ることができます。
伊太発電所
伊太発電所建設の経緯
水の勢いを弱めるために建設された「落差工」が老朽化し、新たに造り替える必要がありました。その際、同じ地点に水位差を利用した発電所の建設を検討することとしました。
発電は農業用水の水利権水量内で行う従属発電となります。農業用水のピークは19m3/sとなりますが、冬期用水は少なくなるため、経済性から最大使用水量を17m3/sとし、余分な水はバイパス水路(放流管)から放流します。
伊太発電所の概要
所在地 | 島田市伊太 |
最大出力 | 893kWh |
発電方式 | 流れ込み式(水路式) |
使用水量 | 最大17m3/s |
落差 | 約7m |
水車形式 | プロペラ水車(S形チューブラ水車) |
工事工期 | 平成23年8月~平成25年6月 |
落差工から発電所へ
発電装置の概要
アクセス
期待される効果
- 年間発生可能電力量
約430万kWh/年 ≒ 一般家庭約1,200戸分の年間消費電力量(300kWh/月/戸)
- CO2排出軽減効果
約2,200トン/年 ≒ 杉16万本が吸収する量(14kg/年/本)
工事内容
工事内容については、こちらのページをご覧ください。
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