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関東農政局

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さらに詳しく 愛知用水メンバーの視察

  昭和32年に着工された愛知用水は、「戦後の日本を創った」といわれる超大型プロジェクトであり、日本が初めて世界銀行からの借り入れを受け、初めてアメリカの大型土木機械や先進的工法を導入、初めて各省庁間の縦割りを越え、初めて官民一体となった公団方式で事業に臨むという「初めて」づくし、国をあげての大事業でした。世界銀行はこの事業を通して、終戦の復興期にあった日本の事業管理能力、返済能力、技術力等を試していたといいます。この後、新幹線や首都高速道路の建設に世界銀行は積極的に金を投じており、愛知用水は世界の奇跡といわれた日本の高度経済成長の起爆剤ともなった事業でした。

  その愛知用水の関係者は何度かこの両総用水を視察に来ており、「日本の農業土木も大したものだ。これなら愛知用水もできるだろう」との確信を得て、地元の結束ができたと語っています。地元のリーダーであった久野庄太郎(くのしょうたろう)翁も「我々は両総用水のゴールからスタートするんだ」と決意を新たにしていたとのこと。

  ところが、愛知用水はわずか5年で工事を終え、昭和36年には完成しました。両総用水では、ようやく佐原(さわら)・東金(とうがね)間が完成した頃です。昭和18年に始まりながら、完了したのは同40年。両総の関係者は悔しい思いをしたでしょうが、この事業は日本人だけによる、日本の技術の集大成であったとも言えます。

  戦後の日本を牽引したのが愛知用水なら、その愛知用水を牽引したのが両総用水であったとも言えそうです。


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