ホーム > 農村振興 > 国営事業所の取り組み > 利根川水系土地改良調査管理事務所 > 2. 地域の水利資産【水系の歴史と「農」の文化】 > 葛西用水(かさいようすい)(埼玉県羽生市、加須市、大利根町、鷲宮町、久喜市、幸手市、杉戸町、春日部市、越谷市)


ここから本文です。

葛西用水(かさいようすい)(埼玉県羽生市、加須市、大利根町、鷲宮町、久喜市、幸手市、杉戸町、春日部市、越谷市)

 葛西用水は、江戸時代に開発された用水で、河川を用排兼用水路として活用し、取水地点に溜井(ためい)を設置したもので、関東流と呼ばれる手法を利用しています。

 葛西用水の始まりは、慶長年間(1596~1610年)農耕に利用されていた亀有溜井と瓦曽根(かわらそね)溜井、葛西井堀等です。その後、新田開発が進み、用水不足が生じるようになると、これを解消するため、寛永年間(1624~1643年)に、元荒川と大落古利根川(おおおとしふるとねかわ)を接続する逆川(さかがわ)が開削されました。しかし、かんがい区域の増加等に伴う用水不足はなおも続き、万治3年(1660年)、関東郡代伊奈忠克(いなただかつ)によって、利根川の本川俣(ほんかわまた)に取水口が設けられ、川口圦を経て琵琶溜井に入り、大落古利根川に接続する延長25kmの水路が開削されました。こうして埼玉東部地域の水田をかんがいする、利根川から瓦曽根溜井に至る長大な葛西用水路が成立しました。以来、この水路や施設は、関係団体や地域住民の努力と協力によって、改修や修理を繰り返しながら維持され、農業用水、地域用水として、さらには憩いの場としての水辺空間として、永い間、多くの役割を果たしてきました。

 昭和15年~41年にかけては、県営かんがい排水事業が実施され、水路の改修、コンクリートブロックの護岸、琵琶溜井分水工の改築などが行われました。これによって、当時のかんがい面積8,160haの用水が安定し、昭和38年には、嘉永5年(1852年)から用水調整のため行われてきた番水制が廃止されます。その後、昭和38年~43年に利根導水路建設事業が実施され、利根川からの取水口が合口され、現在は埼玉用水路から分岐されています。

 次いで、昭和43年~48年には、県単独の農業用水合理化事業が実施されました。さらに、昭和48~62年には、葛西中流地域約2,500haを対象に県営農業用水合理化事業が実施され、全域がパイプライン化され、揚水機場(10ヶ所)による送水が行われています。これは、総合管理所において、高度な集中監視制御装置を使用した遠隔操作によって行うもので、余剰水を都市用水の水源に転換するなど水の合理的利用を図っています。

 また、葛西下流域では、県営地盤沈下対策事業の実施により、古利根堰が鋼製ローラーゲート(L20m×3径間)の近代構造に改築され、管理所における遠隔監視操作により、堰上げや洪水調節が円滑に図られています。同じく、逆川水路はこの事業により、鋼矢板と化粧ブロックによる護岸が施工されました。水路の堤の一部には、地元越谷市が植栽を行い、遊歩道、ミニ公園など水辺周辺の整備が行われ、地域住民の憩いの場として有効に利用されています。

 平成4年から平成15年には、国営利根中央農業水利事業によって、農業水利再編整備などが行われ、埼玉東部地域の社会情勢と調和のとれた整備が進められました。

 

葛西用水は、疏水百選に選ばれています。

WEBサイト「疏水名鑑」 【埼玉県】葛西用水へ

 

ページトップへ

お問い合わせ先

利根川水系土地改良調査管理事務所
〒277-0831 千葉県柏市根戸471-65
電話番号:04(7131)7141 FAX番号:04(7133)3527

関東農政局案内

リンク集