農という資源をつくる
日本ではどのようにして農地がつくられてきたのか
農地とは太陽エネルギーを食物のエネルギーに変換する場所とすると、このエネルギーの変換量を増やすためには、農地を広げたり、改良したり、あるいは品種を良くしたり、栽培技術を高めたりする必要があります。中でも、農地を改良して生産性を高めることは「土地改良」と呼ばれてきました。土地改良は、大きくは以下の3つの方法に分かれます。
1 農業水利
頭首工、用水路、排水路、ため池、ダムなどの建設。水田に必要な水をコントロールして生産性を高めること。
2 農用地開発
これまで農地としては使えなかった台地や湖沼などを開墾する。新田開発、原野の開墾、棚田、干拓、果樹園、牧場などを造る。
3 農地の整備
ほ場整備、換地、農道、農地の集団化など、農業技術や機械の進歩に合わせて農地を整備すること。技術の進歩と併せて、労働生産性が飛躍的に高まる。
私たちの国では、古代からつい近年にいたるまで農業水利と農用地の開発が最大の課題であり、新田開発とは水路を造ることを意味していました。つまり、1 と2はワンセットでした。これに対して、三つ目の方法は、農業機械の進歩や営農の大規模化に合わせた整備なので、比較的近年になって増えてきました。
土地改良とは、農地を改良してエネルギー変換の効率を高めること。より優良な農地にすることです。生産量を増やすことばかりではありません。農業のための労働の時間を減らしたり、作業を楽にしたりするための改良も含まれます。特に近年は農業も大型機械を使う時代になってきたので、こうした機械化に対応できる農地にすることも重要です。
では、日本ではどのようにして農地が造られてきたのか、その手法を分かりやすく説明します。
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