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県  名 長野県 市町村名 更埴市
特産農作物名称 あんず 農作物分類 果樹類生産
農作物名 あんず 商品名等 あんず
栽培面積 8ha 収穫量 661t
生産主体名 JAちくまあんず生産組合 参加戸数 295戸
代表者氏名 JAちくまあんず部会長
西村 保雄
電話・ホームペヘジアドレス
*JAちくま  026‐272‐2323
http://www.ckm.janis.or.jp/
取組類型 地域資源利活用  販売形態 市場出荷

1 取組内容
(1)地域の概要
1)位置 
 長野県のあんずの栽培地域は県北部の善光寺平(長野盆地)が中心で、更埴市森・倉科地区が昔から有名なあんず産地で、現在は戸倉町、長野市松代町にも産地が形成されている。
2)気象条件 
 善光寺平南部の更埴市・長野市を中心とするあんず栽培地域は標高300~600mの県内でも比較的温暖で冬期間の積雪が少ない地帯である。長野市の平均気温は11.4℃、年間降水量は987ミリと全国的にも有数の寡雨地帯である。そのため、あんずだけでなくりんご、桃、ブドウ等の落葉果樹の栽培が盛んな地域である。
 また、地質は礫まじりでけっして肥沃な土地ではないが、水はけが良好な土壌である。あんずは耐水性に弱く地下水位が高い排水不良地では生育不良等の障害があり、栽培に適した土壌である。
(2)産地形成、取組の経緯 
 あんずの栽培技術向上のため、大正2~4年にかけて日本園芸長野支会と農事試験場が中心となり、長野県あんず品種調査会が設立され、「鏡台丸」等の7品種が選択され、更に「昇進堂」等の品種が優良品種として選抜された。長野県農業試験場では、10年に森村にあんず委託試験地を設け、県内外や中国、欧米の品種を取り寄せ、加工・生食に優れた品種の選抜を行った。
 昭和34年から県園芸試験場では、交配による新品種の育種に着手し、現在までに「信州大実」、「信山丸」等の優良品種が命名登録された。
 更埴市でも、平成3年にあんずの里イメージアップ推進協議会を設立し、観光と農業の一体化を目指し活動を始めると共に、花ぐされ防止のための開花期のいっせい防除や、あんず研究会により栽培技術の向上、生食用あんずの新品種の導入研究等に努めている。
(3)産地の特徴
1)生産の特徴
 平成9年の日本のあんず生産は、栽培面積309ha生産量1,745トンで、その年の長野県の生産量は1,070トンで生産量の60%以上を占めている。また、13年の更埴市のあんず生産量は661トンで、長野県の生産量1,330トンの内50%程度占めており、日本一の産地である。 あんずは、4月上旬に開花し、花の期間は10日から2週間程度で開花から1ヶ月ほどで親指の先ほどの幼果になる。収穫時期は品種により多少の差はあるが、6月下旬から7月中旬頃までである。 主な作業は摘果、防除、収穫等で、摘果は大きく玉ぞろいの良い良品生産には欠かせない作業で、開花から20日から25日頃がよいとされている。防除は、灰星病や黒粒枝枯病、胴枯病、コスカシバ、アブラムシ等の病害虫防除が必要である。あんずの収穫は、収穫が早ければ酸味が強く食味が落ち、過熟果は日持ちが悪く腐敗が早いので適期の収穫が大切である。 また、あんず生産は霜や降雨の影響を受けやすく、開花期の降雨や凍瘡害は結実を不良にし、成熟期に降水量が多いと裂果や灰星病蔓延の原因になり、栽培には注意が必要である。
2)加工・販売の特徴
 明治時代に始まったジャムや缶詰等のあんず加工品は、高度経済成長に伴う農業事情の変化やあんず製品の輸入自由化により輸入製品、加工原料等の輸入増加から、昭和30年代を境に加工品の生産量は減少しているが、現在でもジャムや缶詰、シロップ漬け瓶詰、菓子、ジュース等の果汁などに広く利用されている。 また、40年代に始まった生食用のパック販売は、見栄えの良い大果品種の育成や家庭での加工需要の高まりから、年々販売量が増加し、年次差はあるが生産量の50%以上を占めるようになった。
 更に、あんず園地が集中する森地区は、花見を目的とする観光事業と結びつき産地の活性化が図られている。
3)組織体制
 あんず栽培はJAちくま及びJAちくまあんず部会が中心になって栽培振興を図っている。
4)連携・支援体制
 あんずの里イメージアップ推進協議会の設置により、あんず栽培技術向上や加工品の開発、栽培農家支援のためのあんず助っ人の派遣、体験学習の実施、あんず研究会の開催等を実施している。また、あんず祭り実行委員会の設置により、あんずの花及び収穫期間に実施する「あんず祭り・あんず狩り」を開催している。
5)収益性
 あんずは、他の果樹類に比べ収穫、販売時期が7月と早く、生産費がかからず粗収入に対する所得の割合が高い作物で、普段の管理にはあまり労力がかからない一方で収穫や出荷作業に比較的多くの労力が必要である。
 また、輸入製品等の増加に伴い、加工品出荷価格が長期にわたり低迷傾向にある。
 

2 課題・戦略
1)課題、問題等
 あんず生産農家の高齢化や加工販売価格の低迷等による荒廃農園の増加と病害虫防除対策生食用として販売しているあんずでも、酸味が強く家庭での加工需要と思われるため、生果で食用できる品種の開発と導入、「ハーコット」の胴枯病と「信月」の黒星病対策、高齢者でも取組める省力化栽培の普及、あんず製品の輸入増加(10年のあんず輸入量は4,894トンで国内生産量の2.8倍)に伴う生産者価格の低迷、マイナー農産物で使用できる農薬が少ないため農薬の登録拡大が課題となっている。
2)戦略、対応策等
 あんず助っ人制度を13年より制定し、収穫作業等に助っ人を派遣し農家の負担軽減を図っている。 あんず研究会で灰星病、胴枯病等の病害虫対策や新品種の導入等栽培技術の向上を図っている。あんずの安定生産体制と生産拡大を図るため、防除の徹底や長期出荷が可能な品種誘導と訪花昆虫導入等の結実対策を実施し、更に、生食出荷比率向上のため、あんず選果機の導入を補助している。 また、あんずの里イメージアップ推進協議会であんず加工品の開発研究とあんず酢やあんずワイン・給食用ジャム等の商品化した商品の販売強化、あんずの里スケッチパークを13年4月森地区に開設することによりあんず栽培や加工品等のPRに努めているとともに、農業高校生の体験学習やニュース報道等を通じ、あんず製品やあんず栽培のPRを実施している。あんずの花見に訪れる観光客を、収穫時のあんず狩りに訪れてもらうようあんず狩りをPRしいてる。
 

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