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鳥別の生態等

 ●スズメ

・日本のほぼ全域で1年中見られる。
・収穫前のムギやイネなど穀類を食害する。
・人家の近くや電線の下、樹木近くの水田では被害が大きい。
・野菜の播種された種子や出芽した苗、ブドウなどの柔らかな果実が食害されることもある。
・普段は10羽前後の群れで餌をあさる。繁殖期以外は完全な穀物食。
・3~8月までが繁殖期。産卵は1日1個で3~6個で抱卵。
スズメ
(写真提供:(独)中央農業総合研究センター鳥獣害研究室)

 

 ●カラス

ハシブトガラスとハシボソガラスの2種類がほぼ全国に分布。

ハシブトガラス

・くちばしが太くて彎曲している。
・「カァ、カァ」と澄んだ声で鳴き、樹林地の林縁に生息。
・樹上にいることが多く、木にとまってあたりを見回して食べ物を探すのが基本。また、移動方法としては跳ねることが多い。
・雑食性であるが、樹木の種子や肉類を好む。
・食べ物を隠しておいて、食べ物の少ない時に取り出して食べる貯食習性がある。
・都会で増えているのは、おもにこのハシブトガラス。
ハシブトガラス
(写真提供:(独)中央農業総合研究センター鳥獣害研究室)

ハシボソガラス

・くちばしが細めで真直ぐしている。
・「ガアガア」と濁った声で鳴き、明るい疎林のある草原・農耕地・河原などに生息。
・よく地上に下り、2足で歩くことが多く、歩きながら食べ物を探す。
・昆虫なども食べるが、農作物を比較的多く食べる。
・ハシブトガラス同様、食べ物を隠しておいて、食べ物の少ない時に取り出して食べる貯食習性がある。
ハシボソガラス
(写真提供:(独)中央農業総合研究センター鳥獣害研究室)

 

 ●カモ

加害種は主にカルガモ、マガモ、コガモ、オナガガモ、ヒドリガモなど。

カルガモ

・留鳥である。
・カモ類の中では大型で、雌雄とも褐色を基調とした同色である。
・「グエッ、グエッ」と鳴き、飛び立つときや飛翔中にも鳴く。
・被害が発生するのはほとんどが水田で、田植期と登熟期の二つの時期に集中しているが、冬のキャベツを食害したりレンコンの食害も指摘されている。
・首を水面から突っ込みながら逆立ちをしたり、歩行や遊泳しながらくちばしでこしとって採食する。(水面採食型)
水が少ない時には、ついばんで採食することもある。
カルガモ
(写真提供:(独)中央農業総合研究センター鳥獣害研究室)


他のカモ類

・ほとんどは越冬のためシベリアや北米から渡来。
・羽色は雌雄で著しく異なっており、雄の方が美しい。
・水面採食型のマガモ、コガモなどは、カルガモと同様の方法で採食している。
・水底まで潜り貝や藻などを食べる、潜水底生採食型もいる。
マガモ
(写真提供:(独)中央農業総合研究センター鳥獣害研究室)

 

 ●ハト

キジバトとドバトがいる。

キジバト

・ドバトより一回り小さい。
・翼は灰黒色であるが、たたんでいるときは灰黒色に茶色の縁取りをした鱗模様が顕著。
・主な営巣環境は、林や森林、都市部の緑地や防風林など、樹木の生息地域。
・営巣場所は、広葉樹や針葉樹の樹枝上が多い。
・食性は主に植物質で、イネやムギ、トウモロコシといったイネ科穀類やダイズなどの豆類を食害するが、この中でも豆類、特にダイズ被害が大きい。
キジバト
(写真提供:(独)中央農業総合研究センター鳥獣害研究室)

ドバト

・神社、仏閣あるいは公園や駅前の広場などに生息し、人の手の上からでも餌をついばんでおり、餌付け状態のところに集中している。
・穀類や豆類を食害し、特にダイズは播種期から発芽期に被害が集中。
・食性は主に植物質で、農耕地での採餌については、
①9月から1月の時期
主に刈り取り後の水田の落ち籾を利用
②2月から5月の時期
休耕地や畑(収穫後や栽培中)などを利用
③6月から8月の時期
収穫後の畑を利用
ドバト
(写真提供:(独)中央農業総合研究センター鳥獣害研究室)

 

 ●ムクドリ

・集団でねぐらを形成し、数十から時には数百羽以上の群れで果樹園などに飛来。
・初夏から秋にかけて、モモ、ナシ、ブドウ、カキなどの果実に被害。
・防鳥機器にもすぐ慣れを生じる。
・ショ糖を消化できないため、ショ糖濃度の高いカンキツ類は加害しない。
ムクドリ
(写真提供:(独)中央農業総合研究センター鳥獣害研究室)

 

 ●ヒヨドリ

・加害作物は、カンキツをはじめとした果樹類と野菜。
・以前は林の中で小群を作って生活し、木の実を主な餌としていたが、1960年代に野菜被害が急増。
・被害時期も冬期に集中し、露地野菜は林に近いところから被害を受ける。
・野菜の中でも特にキャベツ、ハクサイ、ブロッコリー、コマツナ等を好む。
・防鳥機器にもすぐ慣れを生じる。
ヒヨドリ
(写真提供:(独)中央農業総合研究センター鳥獣害研究室)

 

 ●カワウ

・ペリカン目ウ科に分類される。南米以外の世界に広く分布。
・体長は約80cm~85cm、体重は約1.5kg~2.5kg、オスはメスよりやや大きいが区別は難しい。
・魚食性の鳥で、沿岸部の海水域から汽水域、内陸部の淡水域まで幅広く捕食。
・群れで行動し、コロニーと呼ばれる集団営巣地を形成し、ねぐらとしても利用。
・コロニーやねぐらは、水辺に接する場所の樹上に形成されることが多い。
・行動圏は広く、コロニーやねぐらから50km程度離れたところまで捕食にいくことも。

 

(引用・参考文献)

スズメ・カモ・ハト・ムクドリ・ヒヨドリ

・「鳥獣害とその対策」植物防疫特別増刊号No.3、発行:社団法人日本植物防疫協会

・「鳥獣害対策の手引き」江口祐輔・三浦慎悟・藤岡正博編著、発行:社団法人日本植物防疫協会

カラス

・「自治体担当者のためのカラス対策マニュアル」制作:(財)日本野鳥の会、発行:環境省自然環境局

カワウ

・「内水面生態系管理手法開発事業報告書(カワウ等食害防止対策)」15年3月、水産庁

 

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