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関東農政局

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関東地域畜産ICT事業(酪農関係)推進シンポジウムを開催しました

酪農経営においては、早朝の搾乳や深夜の分娩監視等の作業による労働負担が大きいことから、「酪農の働き方改革の推進」と「酪農の生産基盤の強化」を図る目的で、労働負担軽減に資する畜産ICT機器の導入推進並びに牛個体識別情報と乳用牛群検定データをはじめとする各種データを統合した「全国版畜産クラウドシステム」構築の情報提供を行うためのシンポジウムを一般社団法人家畜改良事業団と共催しました。

開催日時・場所・参加者

日時:令和2年2月13日(木曜日)13時00分~17時00分
        ♦11時00分~13時00分までは、各畜産ICT機器メーカーに御協力いただき、ポスターセッションを行いました。

場所:さいたま新都心合同庁舎2号館 共用大研修室5A

参加者:生産者、民間企業、農協、行政など約100名

【ポスターセッションの様子】

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【シンポジウムの様子】

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開催内容

(1)情勢報告


農林水産省生産局畜産部畜産振興課 課長補佐        歌丸 恵理 氏

「畜産におけるスマート農業の取組状況について」

畜産ICTの推進に関する「農業新技術の現場実装推進プログラム」(令和元年6月7日農林水産業・地域の活力創造本部)について説明がありました。その中で、労働力不足が顕著な酪農・畜産分野では、「搾乳ロボットや発情発見装置の実装推進」が挙げられており、さらに、全国の生産関連情報を一元的にデータベースに集約し、データに基づく高度な経営アドバイスを提供する体制構築の推進について説明がありました。


(2)基調講演

一般社団法人家畜改良事業団 情報分析センター 部長     相原 光夫 氏

「全国版畜産クラウドシステムの現状について」 

全国的な畜産関係のデータを収集する「畜産情報利活用促進システム(畜産クラウド)繋養牛確認システム」を2018年から運用開始しており、個体識別情報と乳用牛群検定データや疾病履歴データ等を連携することにより、乳牛の長命連産性の向上を図る有益性について説明がありました。
また、複数農家の情報を分析することで、類似飼養規模別・地域別といった単位毎の比較や、自らの経営の立ち位置を把握することで改善すべき点の分析も可能となるとの説明がありました。今後は、機能の拡充、参加農家・団体の拡充を図ることとしており、集めたビッグデータを用いて普及員・獣医師等による現場での経営指導が円滑に行えるような、データの分析手法等の開発、将来的に必要になるアドバイザリー体制の整備を進めていくとのことでした。

 

(3)畜産ICT機器の技術開発の状況及び事例等の紹介

■分娩監視装置について
株式会社NTTドコモ 第一法人営業部
地域協創・ICT推進室 第二・第一担当     佐藤 志保 氏 

■発情発見、分娩監視装置等について
株式会社ファームノート 取締役専務執行役員     下村 瑛史 氏 

■行動監視装置について
デザミス株式会社 東日本営業所 所長       茗原(みょうはら) 恭四郎 氏  

■搾乳ロボットについて
オリオン機械株式会社 酪農事業本部
副本部長          寒川 (さむかわ)賢二 氏 

■発情発見機について
株式会社コムテック 東日本支店長・取締役      笹栗(ささぐり) 健 氏 

■草地管理リモートセンシングについて
国際航業株式会社 センシング事業部 RSソリューション部
営農グループ 主任         大島 香 氏 

■行動監視装置について
光和ネットサービス株式会社 企画部長    宮原 利之 氏 

■牛体監視装置について
株式会社セントラル情報サービス ビジネス統括部
牛プロジェクトチーム 営業課長            駒井 浩志 氏

【事例紹介概要】

各社の畜産関係ICT機器は、主にモーションセンサーや温度計を用いて牛の発情や分娩を監視するものですが、これらのセンサーを単独又は組み合わせるとともに、独自のアプリケーションソフトによりデータ分析が行えるなどにより特徴を出しています。この他に、搾乳ロボットシステムやリモートセンシングを活用した植生の分析による草地管理についても紹介がありました。
会場からは、各メーカーの機器について、比較することができて大変参考となったとの意見がありました。

 

お問合せ先

生産部畜産課

担当者:畜産振興係 齊藤、江原
代表:048-600-0600(内線3327)
ダイヤルイン:048-740-0416

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