ホーム > 大津地域センター、東近江地域センター > 再発見!滋賀の伝統野菜 > 滋賀の伝統野菜:高月丸なす
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高月町は、滋賀県の東北部、北陸道の入り口にあります。有名な渡岸寺の十一面観音を初め、多くの重文級の仏像が守り続けられており、観音の里と呼ばれています。 高月のまるなすは、その渡岸寺の近く水田が広がる井口地区などで栽培されています。高月のまるなすは地元ではきんちゃくなすとも呼ばれており、形は球形ではなく、やや下膨れで、表面をよく見ると縦にしわがあるものもあります。まさしく、茶器を入れた巾着によくにています。色は一般のなすに比べて濃い色をしています。切ってみると、肉質はしまっていて緻密で、焼きなす、漬物、煮物とさまざまな料理に利用できます。 |
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まるなすの栽培には、いやじ(連作障害)を転減させるため、休耕田などの水稲を作っていない水田が一番良いそうです。3月下旬に、加温器を利用して芽を出させ、苗を作ります。間引きや植え替えなどを行い、4月下旬から6月中旬までに定植します。昔から、「7月に植えると葬式なすになる。」とう言い伝えがあるそうで、6月までに必ず、なすの定植を終わらなければならないといわれています。
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やや晩生で収穫は、7月上旬から始まり、9月いっぱいまで収穫できます。特に8月のお盆前が最盛期で味もおいしくなります。 まるなすは、煮物から漬物までほとんどのなす料理に向き、この地域では昔はまるなすしかなく、このなすで全ての料理をしていました。 焼きなすにすると、みがとろけるようでもっちりとして大変おいしいなすです。煮物にしても、煮くずれすることがなく、炊くとなす特有の粘りも出て、だしを程良く吸い柔らかく大変おいしく食べられます。また、ぬか漬けにしても実がしっかりとしており、歯ごたえがあり味も濃くおいしい漬け物になります。 このあたりで伝わるまるなすを使った昔からの料理としては、油炒めにし身欠きニシンやきざみこぶと煮たり、田楽では、胡麻みそや山椒みそなどを使ったりもします。 |
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この地域では、昔は夏にたくさんなすが採れると、へたを付けたまま塩漬けにして保存しておきました。それをたくさんの料理を作らなければならない法事などの時に、塩抜きして、煮物にしたそうです。また、干して保存もしたそうで、7mmぐらいにわぎりにし、水につけて灰汁をとった後、2日ぐらい夏の強い日差しで干し、かりかりに乾かしたものを保存しておきます。食べるときは、水で戻し、煮物にしたそうです。最近では、ほとんど行われていませんが料理の際に出るまるなすのへたもひもを通して干して保存します。これを野菜などの煮物を作る際に、油で炒めて野菜と一緒に煮ると大変よいだしがでるそうです。 まるなすは、田楽や煮物だけでなく、漬物等どのように料理をしてもおいしいなすです。肉がしっかりしており、煮ても煮くずれせず、だしとよくからまり煮物にもむいています。肉質がしっかりしていることから最近のなすに比べると日持ちもします。収量は少ないものの味がよく、さまざまな料理に利用できる実用性の高い品種です。 |
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井口の生産グループでは、まるなすを地域の特産品として、うま煮やしょうゆ漬等にに加工して販売しています。グループでは、夏に採れた丸なすを、昔ながらの方法で塩漬けしておき、なすのシーズンが終わってもしょうゆ漬けやうま煮にして販売しています。 この地域では、このまるなすを大切に守ってきました。昔から、この地域では、まるなすの種を絶やさないよう、お嫁に行くときに嫁ぎ先に種を持っていったり、良い種がとれなかったときは、仲間同士で融通しあったりして大切に伝えてきたそうです。 |
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