ホーム > 大津地域センター、東近江地域センター > 再発見!滋賀の伝統野菜 > 滋賀の伝統野菜:豊浦ねぎ


ここから本文です。

豊浦ねぎ(安土町下豊浦)

幻の青ねぎ

 

    豊浦ねぎは、滋賀県の隠れた名産品です。地元JAでは、幻の青ねぎというコピーをつけています。県内でも名前はあまり知られておらず、スーパーなどでは特別扱いされることなく販売されています。しかし、豊浦ねぎは、見た目も美しく、味は京都の九条ねぎに劣ることのない大変おいしい青ねぎです。 安土町下豊浦

 

すき焼きに入れると最高

 

    豊浦ねぎが栽培されている安土町下豊浦は、びわ湖の西部びわ湖最大の内湖西の湖の北部安土城跡がある安土山のふもとにある集落です。

    豊浦ねぎは、京都の九条ねぎに似た青ねぎですが、根元の白い部分がやや多い、軟らかく細身のねぎです。豊浦ねぎのことを地元では、根元が白いせいか、一般には、白ねぎのことをさす根ブカという名前で呼んでいます。

    豊浦ねぎの最大の特徴は、風味が良く味がよいことです。筋がなく繊維が軟らかいねぎですが、、炊いてもたいても煮くずれしません。緑色と白の色味が美しく、すき焼きに入れるねぎには、色、歯触り、味とも優れた豊浦ねぎがもっとも良いといわれています。

豊浦ねぎ

土寄せをして栽培

 

    豊浦ねぎは、4月頃種を播き苗を育てます。8月20日地蔵盆が終わった頃に、苗の葉の上の部分を切り取り、5、6本づつ畑に定植します。京都の九条ねぎなどでは土寄せは行いませんが、豊浦ねぎは青ねぎですが、成長に合わせて土寄せを一回程度おこない、根元の白い部分を作ります。

    霜が降りる11月頃になると5,6本植えた株は倍程度に分かれ太くなり収穫期を迎えます。豊浦ねぎは冬の間も成長を続け、寒くなり霜や雪が降るほど軟らかくおいしくなります。

    豊浦ねぎは主に集落内や集落回りの畑で栽培されています。畑の土は、こまかく土の水はけのよい土質です。豊浦ねぎの栽培には、できる限り有機質の肥料を入れるのが良いといわれており、下豊浦ではもみ殻や豚ぷん鶏糞などを入れて栽培しています。

 

豊浦ねぎ

畑にすくもを入れて

 

    この地域では、少し前までは、西の湖の湖底に堆積した藻や土砂などを船を使ってすくい上げ、これをしばらく積み上げ水気切ったのち畑に肥料として入れました。これをすくも(注1)といい、藻を肥料として使うことは、琵琶湖周辺では広く行われていたそうです。西の湖は、回りを深い葦原が囲んでいたこともあり、湖底の堆積物が多く、年配のひとの話では、引き上げ乾燥させたすくもは、ピートモスのように火をつけると燃えたそうです。湖底の泥と腐った藻からなるすくもは有機質で肥料分に富む大変良い肥料だったそうです。下豊浦では、そのすくもを肥料としてたえず畑に入れていたことから、地力のある畑になったそうです。また、しじみなどの貝殻も畑にいれました。このせいもあり、下豊浦の畑には、今でも貝殻などがたくさんあります。この伝統もあり、いまもできる限り有機質の肥料を入れているそうです。

(注1)すくも→藻屑(もくず)のこと。

豊浦ねぎ

直売やスーパで販売

 

    種は、自家採種ですが、自家採種を続けると生育が不揃いになるなど品質が悪くなるそうです。このため、時々、九条ねぎの種を混ぜて栽培します。このねぎを3~4年作ると昔から伝わる豊浦ねぎになるそうです。

    販売は、農協を通じて膳所や野洲のスーパで販売されています。また、午前中であれば、産直販売をやっている農家もあります。

 

出荷前の豊浦ねぎ

最後は、株のままぬか漬けに

    豊浦ねぎは、滋賀県の隠れた一品といえます。美しくて軟らかく、甘味があり、すき焼きや、水炊きなどの鍋物に入れるには最高のねぎです。だしがでるよう少しの鶏肉をいれ、ねぎを入れさっと煮ると、ねぎだけでも本当においしく食べられます。もちろん、ぬたにしてもおいしく、豊浦ねぎは、青ねぎでありながら土寄せするなど白ねぎの良いところもすこし取り入れ、軟らかく、甘味があり他のねぎとは違う、最もおいしいねぎのひとつだと言えます。

    生産量がそれほど多くなく豊浦ねぎは、県外どころか県内でもほとんど知られていません。すき焼きに合うことから、近江牛の知名度にあやかり、近江牛のすき焼きの店などで、近江の豊浦ねぎとして使ってもらい知名度を上げるなどして、その味の良さを広く知られてよい滋賀の伝統野菜のひとつです。

    豊浦ねぎは、滋賀県の隠れた一品といえます。美しくて軟らかく、甘味があり、すき焼きや、水炊きなどの鍋物に入れるには最高のねぎです。だしがでるよう少しの鶏肉をいれ、ねぎを入れさっと煮ると、ねぎだけでも本当においしく食べられます。もちろん、ぬたにしてもおいしく、豊浦ねぎは、青ねぎでありながら土寄せするなど白ねぎの良いところもすこし取り入れ、軟らかく、甘味があり他のねぎとは違う、最もおいしいねぎのひとつだと言えます。

    生産量がそれほど多くなく豊浦ねぎは、県外どころか県内でもほとんど知られていません。すき焼きに合うことから、近江牛の知名度にあやかり、近江牛のすき焼きの店などで、近江の豊浦ねぎとして使ってもらい知名度を上げるなどして、その味の良さを広く知られてよい滋賀の伝統野菜のひとつです。

出荷用の箱とともに
ねぎと鶏肉の煮物
補足

    今年(平成18年)の新聞によると、ねぎの産地である安土町では、従来の青ねぎの栽培に加え今年から関東風の白ねぎの栽培を始め産地化を目指しているとのことです。

    伝統のある優秀な豊浦ねぎを持ちながら白ねぎの産地化を行わなくてはならないのは残念です。消費者のニーズに合わせなくてはならないのは当然ですが、豊浦ねぎのおいしさをできるだけ多くの消費者にわかってもらい、下豊浦がこれからも豊浦ねぎの産地であって欲しいものです。

(平成14年2月取材)

近畿農政局案内

リンク集