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近畿農政局

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「甦れ 大和シャクヤク!~健康と未来を支える生薬の力~」
~奈良県立磯城野高等学校「大和シャクヤクプロジェクト」~

 

奈良県立磯城野高等学校のバイオ技術科では、奈良県で昔から生薬として栽培されてきた「大和シャクヤク」に着目し、「大和シャクヤクプロジェクト」を立上げました。
プロジェクトは、国産の「大和シャクヤク」の生産量を増やし、農家の安定的な経営に役立てるため、(1)株分けでしか増やすことのできない「大和シャクヤク」のバイオテクノロジーを使った苗づくりの新技術を開発すること、(2)収穫までに約5年かかる「根(生薬)」以外に葉や蕾を活用した商品開発を行うことを目指して取組みを進めています。

【大和シャクヤクのバイオテクノロジーを使った苗づくりの新技術】(生物未来コース)
「大和シャクヤク」の組織培養による苗づくりは、国内での成功例がありません。それは、自らが生成する「タンニン」が影響して褐変が起こり、枯れてしまうからです。先輩からの技術を受け継ぎながら、柿の渋抜きをヒントにアルコール処理を行うことで、3~5cmまで生長させることに成功しました。これまでの研究成果を基にさらなる技術の確立に期待が膨らみます。

【大和シャクヤクを使った新商品開発】(食品科学コース)
生薬に使う「根」を太らせるために摘み取られていた「蕾」は、食用として利用可能であることや抗酸化物質が含まれていることがわかり、蕾を使った商品の開発に取り組みました。蕾は大変苦いのですが、乾燥粉末にすることで苦みを和らげ、使用量の調整も可能となり商品化の検討が進みました。様々な商品を試作した結果、「シャクヤククッキー」が完成しました。

同プロジェクトを通して生徒のみなさんは、奈良県薬務課や県内の生薬会社など多くの方々の支援により研究が進められていることを改めて実感し、課題と向き合い自ら考えて実践することにつながっています。

(取材・撮影:平成29年5月及び6月)

 


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  ・校内の薬草園で栽培している「大和シャクヤク」

  ・栽培を始めて5年、今年は「根」の収穫を予定しています


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   <大和シャクヤクの蕾>
   ・「根」を太らせるため、「蕾」は摘み取ります

【大和シャクヤクのバイオテクノロジーを使った苗づくりの新技術】


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    <側芽>(茎から出てくる芽)
   ・側芽を培養します


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    ・無菌の培養室で側芽を切り離す様子


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   ・側芽をアルコール処理することで
    「タンニン」による褐変を防ぎます

   ・実験では、アルコールに浸ける時間や
     培養部位の選定などを検討しました

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   ・茎を残した側芽を培養します

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   ・無菌室で慎重に作業を行う
      バイオ技術科生物未来コースの生徒のみなさん

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   ・約3ヶ月で3~5cmまで生長した「大和シャクヤク」

    (画像:磯城野高等学校提供)

【大和シャクヤクを使った新商品開発】

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   <シャクヤククッキー>
   ・商品化のポイントは「蕾」の乾燥粉末の配合割合でした
   ・今年度は先輩が考案したクッキーに
      牛乳を加えてなめらかさをプラスしました

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   ・プレーンのクッキーに比べて、少し緑色で、
      ほんのりシャクヤクの苦みが感じられます
   ・トッピングは大和シャクヤクの乾燥花びらです
      (シャクヤククッキー:写真右)

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   ・「美味しさの中にも、大和シャクヤクらしさを
      感じられる商品を開発していきたい」と語る
      バイオ技術科食品科学コースの生徒のみなさん

奈良県立磯城野高等学校ホームページ
   http://www.e-net.nara.jp/hs/shikino/

お問合せ先

奈良県拠点
電話:0742-32-1870
fax:0742-36-2985