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近畿農政局

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食材を知り、命を活かす(和食・食育・消費拡大) 

農林水産省の顕彰制度「料理マスターズ」(注)のシルバー賞を受賞している「草喰(そうじき)なかひがし」の中東久雄さんが、お弟子さんの農業研修(援農)のため紀の川市の西山農園にみかんの摘果作業に訪れ、園地でお話を伺いました。

  
      
     割烹着姿の中東さん

「西山農園との繋がり」
西山農園のお嬢さんが大阪市内で勤務後、実家にUターン就農されました。
就農を勧めて下さった恩師が京都より摘果作業に来られた際、好奇心からほうばった摘果みかんの独特の風味に食材としての可能性を感じて中東さんに紹介したのが始まりです。

  
「農家を訪れること」
常々料理人として、四季折々の豊かな食材の持ち味をいかに引き出すかを探究しており、食材を知り、食材を作る生産者の気持ち、それを食べる人の気持ちになって料理をしています。
これが和食を後世に遺していくことになると思っています。
食材を知るためには農家に出向き、作物に触れることです。
食材を見分ける他にも、農家が丹精込めて育てた作物(農家の知恵や手間、作物の命)を感じることが、料理人に必要なことだと思っております。     

 
      
      摘果作業をする中東さん  

「みかんの命を活かす」
食材に捨てるところはありません。
摘果みかんを廃棄するのではなく食材として活かせれば、農家の収入に変えることができ、なによりみかんの命を活かすことができます。
摘果みかんは独特の風味があり、通常より砂糖を少なくしたジャム(私は「シャム」と呼んでいます)は秀逸です。この時期のみかんが持つ味わいを料理に活かしたいと思います。

    
      
    [当日ご参加のみなさん]
    中東さんとご子息・お弟子さん(6名)
    西山農園園主の西山敬二さん
    ご令嬢の長谷川ご夫妻(2名)
    ご令嬢の恩師で建築家の岩本光司さんとご友人(5名)

「地域の宝を活かすお手伝い」
和歌山県は山椒の生産量全国シェアが約60%で日本一ですが、販路の拡大が課題であると聞きます。
山椒の刺激は味覚を鋭敏にし、ジャンルを問わず料理を美味しく感じさせる効果があるとされており、柑橘系のフレーバーは欧米の料理人に好まれます。
山椒の輸出向け商品を開発し、輸出に仕向ければ販路の拡大につながり、農家の皆さんのお手伝いができるのではと考えています。


(注)
食にこだわり、地域食材の普及や食文化の発展に貢献する「料理人」を対象とした顕彰制度。
ブロンズ賞から始まり、受賞後も引き続き5年以上功績をあげた方にシルバー賞、さらに5年以上顕著な功績をあげた方にゴールド賞が授与されます。
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gaisyoku/kensyou/

お問合せ先

近畿農政局和歌山県拠点
〒640-8143 和歌山市二番丁3 和歌山地方合同庁舎5階
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Fax :073-436-0914