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「製炭と農業に願いを込めて!」 ~地域で生きる・伝える・遺す~ (田辺市中辺路町の農林業者 土山 徹さん 巨余子さん ご夫妻)
経営概況
平成11年、結婚を期に妻の実家から近い田辺市中辺路町に移住し、隣のみなべ町清川で備長炭製炭業者から研修を受け製炭を始めました。 平成22年、中辺路町内井川に転居した際に窯も移設。 製炭業を主業とし、製品は焼き鳥屋、うなぎ料理屋等へ直接販売しています。 火入れしてから2週間程度で訪れる窯出しの時期は煙の色と臭いで判断。 経験の積み重ねにより感覚を研ぎ澄ます必要があります。 消し灰も砂・土・灰の配合があり使用しながら加除する熟練の技を要します。
農業は、ほぼ自家消費用で水稲15aと野菜5a、栗園2aです。 除草放牧のヤギ2頭、ペットの豚1頭、卵と鶏肉の自家消費用にニワトリを飼養しています。
地域活動
田辺市の連合PTA会長を務め、中辺路小学校児童や近隣の園児などに農業体験の場を提供しています。 江戸時代から続く杵荒(きなら)神社の奉納芝居には役者として参加。 巨余子さんは自然染めをして制作した衣類やバッグ、手作りのスイーツなどを提供するなど、夫婦で地域活動にも積極的に関わっています。
将来に向けて
炭の材料であるウバメガシは、里山で人との関わりの中で守られてきました。 成長が遅く皆伐してしまうと他の樹木に負けて絶えてしまうので、適切な管理が必要です。 世界農業遺産に登録された梅システムおいても重要な位置づけです。 地域文化を大切にした製炭業を続け、将来的には農林業泊を通じてこれらを伝えていきたいと考えています。
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お問合せ先
近畿農政局和歌山県拠点
〒640-8143 和歌山市二番丁3 和歌山地方合同庁舎5階
電話:073-436-3831