地産地消に関する意見交換会次第
日時:平成14年2月18日(月曜日)
場所:KKRホテル熊本天草の間
1開会
2九州農政局長挨拶
3九州農政局における地産地消の取組みについて
4地産地消の現状と課題について
5意見交換(地産地消の展開等について)
6閉会
講師の紹介
城田知子氏
1992年4月から中村学園大学短期大学部教授。
1999年から(社)福岡県栄養士会会長。主な著書として、「イラスト栄養指導論」(2000年)、「食教育」
(1978年)、「食の習慣。日本の食文化」(1987年)ほか。福岡市中央区在住。
原まさ代 氏
消費生活アドバイザー・消費生活専門相談員。
西九州大学非常勤講師、(社)全国消費生活相談員協会理事等を務める。
佐賀県佐賀郡大和町在住。
廣瀬惠子氏
平成10年5月から生活協同組合コープかごしま会長理事。
主な活動歴としては、鹿児島県中山間地域等直接支払制度運営検討委員会委員。
同県棚田等保全協議会理事等。鹿児島市在住。
新開玉子氏
1999年7月、農産物直売所「ぶどう畑」を経営。
福岡県筑後市生まれ。福岡市の専業農家・新開康善氏と結婚。
福岡県農業振興条例審議員などを務める。
「田舎のヒロインわくわくネットワーク」会員。福岡市南区在住。
「第1回地産地消に関する意見交換会」(平成14年2月18日)における
主な意見・提案等
(新開玉子さん:有限会社ぶどう畑代表取締役)
・都市と農村との架け橋となり、そこから都会の人の心を耕せるような直売所つくりをしてきた。また、本当の生産者の思いが消費者につながっていないという問題意識があった。
・今「顔の見える関係」が取りざたされているが、顔だけでなく本当の田舎というものを見せると都会の人たちは安心してもらえるので、みかん狩りやいちご狩り、田舎の風景を見せるための川遊びなどを企画したりしてきている。
・やはり胃袋は都会に多いから、都会の胃袋をつかむには、都会のガレージなどでもよいので田舎から農産物を持ってきてもよいのではないか。また、直売所のネットワークで元気のある頑張る農家と手をつないでいる。
・家庭科の教材として野菜を使ってもらって広がりが見られる。栄養士とか家庭科の先生とかに農家がもっとつながらなければならないと思う。そういう運動を頑張っていただきたい。
・農家側がどんどん提案していかなければならない。これまで、農業というのは農業をしない人達によって左右されてきた。これから、本当に土地を耕す人、汗をかく人が社会に伝えることが大事だと思う。
(広瀬恵子さん:生活協同組合コープかごしま会長理事)
・これまで地場の産業に貢献したい、地場の物を組合員に届けたい、そういうことを非常に大切にして産直を行ってきた。昨年12月に産直政策を見直し、環境に配慮した、環境持続型の農業をもっと大切にしていこうとしている。今運動として、「鹿児島を食べよう、九州を食べよう、日本を食べよう」というネーミングをつけて、何よりも鹿児島の物を大事にしよう、その次に九州の物を大事にしよう、そして日本の物、それでもどうしても足りない物は、きちんと向こうの人達と話し合って、農薬の少ない物や使ってない物を輸入して届けている。
・最近は、職員だけでなく組合員も現地に行って、生産者の皆さんと交流してきており、「誰が、どこで、どのように作ったか」ということを大事にしている。
・生協では新しい「市民農園構想」を考えており、組合員みんなで農業を体験して、農業の大変さ、楽しさも経験しながら、そして、作ったものが売れるそこまで見て、農業のあり方をみんなで考えてみようとしている。
・毎回、農産物とともに、生産者からの便りや、職員が作った「野菜ボックス便り」で料理の話や次回に届く野菜の案内などが届けられる。そのかわり組合員からのお礼の言葉や苦情などが声として届けられ、生産者の方たちとつながっているという実感ある。
・子供達も一緒に農業を身近なものとして感じながら、日本の農業をもっと大事にしたい、そして、輸入ではなくて、少し高くても日本のものを食べよう、という運動につなげられたらいいと頑張っている。
(原まさ代さん:社団法人全国消費生活相談員協会理事)
・ファーストフードに対してのスローフード運動、棚田の保全、地域レベルで行動することが環境問題には大切だから環境保全型農業への取組みとか、あるいは消費者側も何かを買うというのをきちっと選ぼうとか、いろんな動きが出てきており、これを好機ととらえて、もう少し教育の中に、地産地消をはじめとして食の問題を取り入れて行くべきではないかと思う。
・アンケート調査などでは、意識としては国産品などを非常に高く評価しているという結果が出るが、スーパーなどに並んでいたときどちらを買うかとなると、総論賛成だけど各論反対というふうになり消費に結びつかない。
・平成14年4月から始まる「総合学習の時間」の中に、「食」の問題を入れていかなければならないと思う。系統的にまとまった副読本あるいはパンフレット、参考書なりを専門の先生方に作ってもらいたい。
・食習慣と人間関係の育成ということを目的にしている「学校給食」で学校栄養職員(栄養士)さんが教えるという機会が増えてきているが、是非そのような専門職員を活用して、生徒達に「食」の教育をしていかなければならないと思う。
・そのためには、先生方や栄養職員への研修の機会を設定していただきたい。先生方は、「総合学習の時間」に何をしたらいいのだろうかと研究されており、そこへの情報・資料の提供、副読本・参考書を使っての専門の教育センターなどでの研修活動等を行ってもらいたい。
・地場農産物を学校で使うには、品揃えや規格などいろいろ問題もあるらしいが、地場産農産物を取り入れながら、それを教育につなげていけないものか、と思っている。
・「出前授業」では、若い人たちは自分の生活と関連がないと聞かないし、よほど話が上手であるとか、良い資料があるとかでないと効果はない。学校教育で考えた場合、正規の教育の中で系統立ててやらなければならない。先生方の研修をお願いしたい。基本的には、食農教育は学校の中で行い、先生を教育していくことが大事であると考える。
(城田知子さん:中村学園大学短期大学部教授・福岡県栄養士会会長)
・2002年から立ち上げている「健康にっぽん21」を推進していくために、「食生活指針」を具体的な方策として、「地産地消」というのを手段として、縦割りではなくて、横の連携をつなげながらやっていかないといけないと思う。
・栄養士は本当のものを知らない。食とか農とか流通に疎い(冬の最中に、栄養士がトマトを何十キロも注文してくる例などがある)。小学校の先生や栄養士の研修会の場を設けて欲しいと思う。
・これから、若い人の食生活にターゲットを絞っていかないと、大変なことになるのではないかと思っている。
・学校給食では、O-157の問題もあって、納入業者への指導が非常に厳しい。献立の変更について栄養士が柔軟に対応できないということもあるが、地場産農産物の利用については、栄養士サイドが考えていかなければならない重要な問題であり、もっと勉強していかなければならない。
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