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肝属・一反木綿伝承を追いかけて

肝属中部農業水利事業所が建設している荒瀬ダムの工事現場付近には、権現山という山があるのだが、

なんと権現山には一反木綿発祥伝承が存在した…

   国営肝属(きもつき)中部土地改良事業の水源となる荒瀬ダムの建設工事が実施されている現場付近には、「権現山(ごんげんやま)」という山があるのだが、なんとこの権現山にはあの有名妖怪・「一反木綿(平成19年実施・第一回妖怪人気投票 第一位、平成21年実施・第二回妖怪人気投票 第二位:鳥取県境港市観光協会主催)」が棲息しているとのこと。そこで、地域に伝わる一反木綿伝承について調査した結果をここに記す。
  
  伝承地の鹿児島(肝付町)では、地域の方々は幼少の頃より「夜暗くなるまで遊んでいると 一反木綿がくるぞー」と育てられる。実際に権現山付近では、低空を飛ぶ白い布のような物体が過去に何度も目撃されている。権現山の麓にある「轟(とどろ)の滝」において、一反木綿が水浴びをしていたり、近くにあるやぶさめ祭で有名な「四十九所神社(しじゅうくしょじんじゃ)」前においては、複数の一反木綿が子供の周りをぐるぐる飛び回っては戯れていたこともあるらしい。妖怪研究家・山口敏太郎氏のもとに寄せられた情報によれば、近年においても一反木綿を思わせる布状の飛行物体の目撃談は多いらしく、九州新幹線と併走するように猛スピードで飛ぶ一反木綿が、乗客により目撃されているとのこと。
  
  妖怪名彙(柳田国男、昭和13年「民間伝承」掲載)や、大隅肝属郡方言集(野村伝四著、柳田国男編、昭和16年刊)、肝付町立歴史民俗資料館等によると、元々肝付町は武家の出が多く、布が豊富にあり、合戦で負けた落ち武者などをかくまう気質があった。また、元来亡くなられた武士の墓(土葬)に木の棒を突き立て、それに木綿の白い旗を立てて弔う風習もあった。そこで、その布に武士の無念が乗り移り、付喪神(つくもがみ)として一反木綿となり、人々の首に巻きついたり顔を覆ったりして窒息死させたり、巻かれた反物のような状態でくるくる回りながら素早く飛来し、人を体に巻き込んで空へ飛び去ってしまうという伝承が生まれたとのこと。
  一反木綿の出現時は夕暮れ時とされるが、かつてこの時間帯は親が農作業などで一日中働いており、子供に目を配ることができないことから、一反木綿の話をして遅くまで遊んでいては危ないと子供を戒めていたものと考えられる。
  
  ただ、地域の方々の数々の生々しく恐ろしい体験談を伺うと、本当に一反木綿が存在するのではないかと思えてくる。また、妖怪人気投票結果等から抱く一般的な印象とは異なり、一反木綿は非常に気性が荒く、思いの外早く動くという情報も聞き流せない。一部に存在する、「一反木綿=ムササビ説」を信じるのは個人の勝手だが、私はお勧めはしない。今後、夏の夕暮れ時に権現山付近に寄ることもあるだろう。その際は、一反木綿が木々の間からするりと出てきても落ち着いていられるように、覚悟だけはしておきたい。
 

 

一反木綿と権現山

一反木綿の実家!?

一反木綿と権現山

権現山にある鳥居。実家か?

 

 

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