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九州農政局

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「子供食堂」情報

「子供食堂」とは?

近年、地域住民等による民間発の取組として無料または安価で栄養のある食事や温かな団欒を提供する子供食堂が広まっており、家庭における共食が難しい子供たちに対し、共食の機会を提供する取組が増えています。

農林水産省HP情報「子供食堂と連携した地域における食育の取組」

九州農政局管内における「子供食堂」情報

全国で展開されています、「広がれ!こども食堂の輪!全国ツアー」が過日、鹿児島県、長崎県で開催されました。その概要について情報提供がありましたので掲載いたします。ご覧ください。
今後、九州管内の子供食堂情報を発信していく予定です。 

子供食堂取組団体リスト(令和元年8月13日現在)


子供食堂取組団体パンフレット【鹿児島県】(PDF : 2,363KB) 

長崎県

広がれ!こども食堂の輪!全国ツアーin長崎     無題0115

平成29年12月3日長崎大学文京スカイホールでシンポジウム「広がれ!こども食堂の輪!全国ツアーin長崎」が開催されました。
  ここでは、シンポジウムでの基調講演及び分科会の概要などを御紹介します。

第1はじめに  無題124

私たちながさき子ども食堂ネットワークは、県内で子ども食堂を実施している団体や、支援・協力している団体・個人が集まり2017年2月に設立しました。
このながさき子ども食堂ネットワークを中心に、2017年12月3日(日曜日)、長崎大学文教スカイホールを会場に「広がれ、こども食堂の輪!全国ツアーin長崎」を開催しました。
この全国ツアーの開催に先立ち、主に行政の方々と民間実践者等との交流を図る目的で「ながさき子ども食堂ネットワーク交流会」を2017年6月25日(日曜日)長崎ウエスレヤン大学鮫島ホールで開催し、県内の子ども食堂の紹介、実践者と内閣府子どもの貧困担当相川参事官によるシンポジウムなどを通して、子ども食堂の取組等の情報を発信し意見交換を行いました。
このような事前の取り組みや、ネットワーク参加団体等の協力により、全国ツアーin長崎には約200名ものご参会を賜りました。ご参加の皆様には、講演や分科会を通して子ども食堂が子どもや親の居場所、地域づくりなど、互いに支え合う実践活動として大きな可能性と必要性を感じていただいたと確信しております。
この報告書はその講演や分科会の内容を記録したものです。今後の子ども食堂の実践に役立つものとして、多くの皆様に目を通していただきたいと思います。
最後に、この全国ツアーin長崎の開催に多大のご支援をいただきました、キリン福祉財団様、親和銀行様をはじめ、後援機関・団体の皆様、ご祝辞を賜りました長崎県こども政策局長様、開催案内などにご協力を賜りました各団体の皆様方に心よりお礼申し上げます。
また、遠路、長崎まで何度となくお出でいただきアドバイスと励ましをくださいました湯浅誠氏に感謝を申し上げます。ありがとうございました。
平成30年1月ながさき子ども食堂ネットワーク
代表小西祐馬副代表入江詩子副代表大西良
<参加者数>
講演会約180名第1分科会124名第2分科会32名第3分科会34名スタッフ27名報道機関2社

ながさき子ども食堂ネットワーク実行委員会参加団体(PDF : 776KB)

第2 講演
「『子ども食堂』から考える地域の可能性」講師NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク代表理事 栗林知絵子氏


無題123 
《栗林知絵子さんのお話を聞いて》 

                                                                                                                        
まだ、『子ども食堂』という言葉がなかった頃から、東京豊島区のプレイパークで出会った少年に、学習支援と食事の提供していた栗林知絵子さん。彼女の話を聞くのは今回で3度目でしたが、栗林さんはいつも自分の事を『お節介なおばさん』と言って簡単にまとめてしまいます。
そのお節介の始まりは、栗林さんが中学3年生の夏休みの夜に、近所のスーパーで少年にばったり会ったことがきっかけでした。その少年は母子家庭であり、彼の母親はダブルワークで夜遅くまで働いており、子どもたちには、毎日500円ずつを渡して、各自お弁当を買って夕食にするという毎日でした。
栗林さんが後になって分かったことは、少年は毎夜9時過ぎにスーパーに行き、安くなったお弁当を買って、それを冷蔵庫に入れて翌日の夕食に食べる、という食生活でした。栗林さんは、その日の会話の中で何気なく「受験勉強はどう?」と尋ねます。すると彼は困った顔で「勉強が分からない、どうしていいかわからない」と答えました。彼は学校の授業についていけず、家で勉強しようにも不在の母親の代わりに毎日家事をやってクタクタで、教えてくれる人も居ず、母親にも相談できず、ただ不安と絶望の中に居たのでした。彼を放っておけなくなった栗林さんは、まず区の福祉課に相談に行き、大学生のボランティアを紹介してもらい、自宅を開放して少年の勉強を見てもらうことにしました。最初に少年が持ってきた勉強用の本は、小学生用の計算ドリルだったそうです。しかし、少年はその後ぐんぐん成績を伸ばし立派に都立高校に合格し、卒業後の今は就職して自立しています。
栗林さんはその後も、お節介という言葉で、人々と場所をつないで、機会に恵まれない子供達、一人暮らしの高齢者、育児で孤立する母親など、地域の人達が関わり会える場を提供されています。私は、彼女の講演を聞くたびに、そのお節介という言葉の重みを感じずにはいられません。私達が生活に行き詰まるのは、ある1つの問題というよりも、多くの問題が絡み合っていて、生じることが多いそうです。子どもの貧困だけを取り出して、それだけを解決するというような問題ではなく、支援する側(行政も含む)にも複合的な対応ができる体制が必要となってきます。
今回の全国ツアーにおいて、子ども食堂がもつ『地域の人々にとっての居場所』という可能性というものと、また、同じ気持ちで動いている仲間や参加者の姿を見ることができたことに、とても力を頂けました。私もこれから、『お節介なおじさん』になっていきたいと思います。
子どもの貧困は、経済的な貧困という問題だけでなく、人間関係の貧困、地域のつながりの貧困、経験の貧困であり、特に『自分は生きていていいんだ』という自己肯定感の貧困をなくしていくために、支援する側(行政を含め)のつながりを強くしていかなければと思わされた会でした。(文責牧山大和)

<参加者アンケートより>
子ども食堂に対して漠然と抱いていた考え・思いが、栗林さんの言葉・資料でクリアになった感がしました。今の格差・子どもの貧困が具体的にどれだけ経済損失を与え、また未来に先送りされるかなど。親子だけで打開できない問題を地域の力で解決する。様々な人同士が関わり合うなど。そして今の子どもたちが将来また地域を担う存在になって還ってくるなど。うっすら自分でやれる範囲でやりたいなと考える位でしたが、自分の考えや計画がクリアに具体的になって、とても意義あるお話でした。

第1分科会
「初級編」知りたい・学びたい・始めてみたい!~子どもの貧困と県内の子ども食堂の現在~

(1)内容
(ア)「長崎における子ども・子育ての現状」(長崎大学・小西祐馬)
日本全体に広がる貧困とそれがもたらす複合的困難の現状について報告があった。貧困家庭が経済的にも時間的にも精神的にも追い詰められ、助けを求めているということ、そうした実情に早急に対応することが求められること、そのためには地域における支援ネットワークづくりが重要になってくること等が報告された。
(イ)「子ども食堂ながさき」の実践より(ひとり親家庭福祉会ながさき・山本倫子)
ひとり親家庭や生活困窮の支援を行っている中で「冷蔵庫に食べ物が入っていない」「給食以外お菓子を食べている」など様々な家庭があり「何か出来ないのか…」と思った事がキッカケとなり「食事・学習・相談」の総合的な支援ができる「居場所」として始めた事が報告された。始めるため・続けるためのポイントや「無理をしない・詮索をしない・笑顔で」をモットーに、沢山の子どもや独り暮らしの高齢者の集う場になっている。
(ウ)「てつなぐ」の実践より(片山健太)
「自然と暮らしの学校『てつなぐ』」は、地域における子どもの居場所づくり実践を行う中で、みんなでご飯を食べる(子ども食堂の)活動も自然発生的に行っている。また、食堂の場が、「貧困対策・食育・しつけ・体験・学習支援などの目的」を持たず、自由に過ごしたり遊べることで、こども・若者たちが自らの気持ちで足を運びやすくなり、結果として支援を必要としている人や困りごとを抱える人と出逢っているという一面について、事例を交えて話があった。子ども食堂の活動は、「食べることを通じて、出逢ったり・出逢いなおしたり、つながる場になっている」。これからも、こども・若者の目線でつながりたい場、つながる事のできる場、そういった場づくりを意識していきたいと報告があった。

 (2)質疑応答
聴衆から、さまざまな質問意見が出された。「てつなぐ」が活用しているアマゾンの「欲しいものリスト」などが注目を集めた。「子ども食堂ながさき」には「来れない人・知らない人にどう届けるか」という質問があり、広報・周知の難しさが課題として挙げられた。他に「何かやりたいけどどこに連絡したらいいのかわからなかったが、これから自分でやってみようと思う」という声などが聞こえた。 (報告者小西祐馬)

 <参加者アンケートより>
具体的な子ども食堂が少し分かりましたが、実際に立ち上げるためには、勇気が必要です。
2団体の方々のお話を聞けて、それぞれのやり方も考えも異なっていたけれど、いずれも「無理をしない」「自分達でやれることから」「試行錯誤」ということにとても共感を覚え、また励まされました。今は子ども食堂の萌芽期と言えるでしょうが、その中で失敗や分裂や改善、改悪を経て、1つのシステム・常識になると思う。その開拓者の皆さん努力・想い・アイデアに触れられてよかったです。あと、小西先生が仰った「支援する側もつながりが必要」という言葉もとても重く受け止められました。

第2分科会
「運営編」課題克服・つづけたい!~九州の子ども食堂実態調査報告・事例とグループワーク~

(1)九州の子ども食堂の実態調査報告
筑紫女学園大学の大西氏より、九州の子ども食堂の実態について報告があった。
現在、全国各地で子ども食堂が広がっているが、同時に運営上の課題も多いこと。
西日本新聞社の調査(2016年10月実施)では、沖縄県を除く九州7県の子ども食堂117カ所に運営上の課題を尋ねたところ、(ア)運営費、資金(補助金等)確保の問題(36.2%)、(イ)ボランティアスタッフの不足(27.5%)、(ウ)広さや予約などの場所の問題(17.4%)、(エ)継続性の問題(10.1%)などが挙げられたこと。特に(エ)継続性の問題に関しては、地域の理解やスタッフのモチベーションが関係していることが推測されること。また近年、子ども食堂の立ち上げや継続といった運営面、システム整備の部分に関心が向けられているが、子ども食堂に来る子どもにもっと関心を持ち、子ども一人ひとりの思いや語りなどに向き合って寄り添うことの重要性について話があった。
(2)子ども食堂の運営者による実践事例紹介
「おおむら子ども食堂」の田崎氏、「子ども食堂ながさき」の田辺氏、「てつなぐかっちぇてさん家のゴハン」の片山氏の3名より実践事例の紹介という形で、実際の子ども食堂の様子や運営上工夫していること、抱える課題などについての話題提供があった。
この3つの子ども食堂は、活動の目的や対象とする子ども、開催頻度なども異なるため、それぞれの子ども食堂が抱える課題も違い、また課題克服のためのアプローチも異なっていた。一口に「子ども食堂」と言っても、その形態は実に多様であり、抱える課題や克服のアプローチにも大きな差異が見られたことは、とても興味深かった。
(3)グループワーク(テーマ:子ども食堂を運営する上で困っていること)
櫻井氏の進行のもと、上記の内容を踏まえて、4つのテーブル(1テーブル5~6名)に分かれてグループワークを行った。グループワークのテーマは、「子ども食堂を運営する上で困っていること」であった。
各テーブルから、(ア)場所の利便性・確保の問題、(イ)本当に必要な子どもに届いていない、(ウ)資金不足、(エ)ボランティアの不足、(オ)子どもたちの参加が少ない、(カ)地域の理解が得にくい、(キ)学校との連携が難しい、(ク)続けることが課題、などの意見交換後、アドバイスが出された。(報告者:大西良)

<参加者アンケートより>
運営している方から話を聞き、各地域から子ども食堂が増えていけば良いなと思いました。ただ自分がどう関われるのかまだわかりませんが、前向きに考えたいと思いました。

第3分科会
「サポート編」支えたい・つながりたい!~応援する人たちの交流~

<事例発表>
大谷清美氏(ふくおか筑紫子ども食堂ネットワーク代表)発表
「ふくおか筑紫こども食堂ネットワークとふくおか筑紫フードバンクの取組み」
スライドを用いて説明
運営母体である、特定非営利活動法人チャイルドケアセンターの説明。
理念「子どもを真ん中に地域で育て育ちあう」
エリア=大野城市、春日市、太宰府市、筑紫野市、那珂川町
ふくおか筑紫子ども食堂ネットワークについて
大野城市では、各公民館が子ども食堂を開催→27公民館でオープン準備進行中
春日市では、PTA会長が中心で子ども食堂を開催→学校との連携が取れている
筑紫野市では、公民館主事が中心となっている→主事と住民の実行委員で開催
太宰府市では、ボランティアセンターが中心→ボランティアの組織化と活躍
ふくおか筑紫フードバンクの取り組みについて
地域団体や公民館、ボランティアから寄せられた食材を保管する必要が生じた。
ある企業がCSRとして保管場所を提供してくれ助かった。
継続運営の仕組みについて
2018年3月17日広がれ、子ども食堂の輪!全国ツアーin福岡&九州
企業のCSRとしての実施、行政との連携、地域のボランティアによる公民館での開催、今後は道具レンタルを開始しすそ野をさらに広げる予定
数山有里氏による佐世保子ども食堂の事例発表
業務用食品卸会社協和商工=「一般社団法人フードバンク協和」さんの活動報告など
 
質疑応答
学校との連携→あり大野城市では好調、民生委員と連携
行政につないだ事例の有無→あり筑紫ではネグレクトなど
佐世保ではシングルマザーのしごと探しなど(報告者入江詩子)
 
<参加者アンケートより>
行政、支援団体の方々のお話を聞くことができたので、参考になりました。
子ども食堂を開くまでに、色んな方の協力がたくさんあって驚きました。一人の子ども、一つの家庭がたくさん支えられている事に感動しました。

総 括
社会活動家・法政大学教授 社会活動家・法政大学教授 社会活動家・法政大学教授 湯浅 誠氏

長崎名物のトルコライスにかけて、子ども食堂は架け橋になり得るものである。
キーワードは、「繋がる」。
子ども食堂に来る子ども同士、大人同士、大人と子ども。ボランティアは地域に居場所がないことが多いのでボランティアが地域の人と繋がる。子ども食堂に来る人みんなが繋がる場所であり、それは地域づくりの一面がある。
また、子ども食堂の外に目を向けると、子ども食堂同士のつながりの中で情報交換して運営の参考にする。自治会や行政、社会福祉協議会、地域の人と繋がることは、実は子ども食堂が繋がりを作る架け橋になっていること。
「子ども」と「食べる」の二つの言葉は誰もに関係することであり(大人だって昔は子どもだった)、共感を得やすい。自分事としてイメージしやすいので広がっている。そのため、それまで子どもの貧困に関心がなかった企業も新聞で知って、調べて、子ども食堂を運営し始めるという事も出て来ている。今まで関わりがなかった人への架け橋に子ども食堂はなっているのである。今までボランティアは特別な人というイメージだったが、自分も参画できるという自分事に感じる架け橋に子ども食堂はなっている。
最も象徴的なのは、時代の架け橋となっている事。10年前は日本に貧困は無いと政府は言っていたがたった数年で多く人が日本の貧困を知ることになった。知ることにより、何かしなくてはという反応を呼び起こし、新しい社会を作る準備段階になってきた。今の学生は、日本に貧困問題が無いという時代があったことをイメージできない。目の前にある問題が現実に見えるのに、無いということはもうできない。問題から目を背けない、問題があると認めること、問題を引き受けること。そういう向き合う強さが本当の強さであって、日本社会はそれを身につけて来ている。時代から逃れることはできない。目の前にある問題を引き受けながら、向き合い、次の時代へと少しでも良い社会を作って行くしかない。
長崎の人には架け橋になるというDNAがあるとおもう。次の時代をより良い社会にするために問題と向き合う事、取り組むこと。この日参加した活動者の皆さんはそれを実践していてそれは、誰にでもできることだと思いました。
<参加者アンケートより>
子ども食堂=「かけ橋、つなげる」。2つの言葉にうんうんと頷き、かけ橋1つ1つの役割が胸にしみ入りました。ふんわりとやりたいと思っていた子ども食堂のたくさんの意義を聞けて背筋が伸びる思いでした。「あるものを無い」という時代は過ぎ、今ここにあるものに目を向け、向き合う。これが強い社会へとつなぐことである。とても力強いメッセージでした。

編集後記

ながさき子ども食堂ネットワークを立ち上げてから、この全国ツアー開催まで、とにかく、忙しく、沢山の方のお話を聞くことができた期間になりました。それぞれの「思い」を届けるのは、大変難しいことですが、子ども食堂を開催している方や、それをサポートしてくださっている方、そして、今後何かやりたい、と思っている人達の繋がる場所になった事は、間違えありません。
子どもの貧困が問題になっている中で、まずどうして子ども食堂が必要なのかまずは知ってもらい、地域、人との繋がりの架け橋になって頂ければ、嬉しいですね。
ながさき子ども食堂ネットワーク実行委員会も12月3日でやり終えた満足感に浸っていますが、今後も繋がりながら、お互い子ども食堂の意見交換ができ、支え合う関係になれたと思っています。
「ネットワークの中に入りたい」と声をかけてくださった方もいらっしゃいます。輪を広げながら、緩く繋がっていけたらと思っています。 

鹿児島県

広がれ!こども食堂の輪!全国ツアーinかごしま     無題0115

 

  平成29年10月15日鹿児島市(ホテルウェルビューかごしま)でシンポジウム「広がれ!こども食堂の輪!全国ツアーinかごしま」が開催されました。
  ここでは、シンポジウムでの基調講演及び意見交換の概要などを御紹介します。


第1 全国ツアーの開催趣旨

   こども食堂はいま、全国に広がっています。
   報道によれば、今年5月の時点で全国に300ヵ所以上あり、その後も各地で増え続けています。
   一方で、現在こども食堂に取り組んでいるのは、地域活動やボランティア活動、子どもをめぐる問題に強い関心のある方々にとどまっているのも事実です。
   地域活動に長く関わってきた自治会や婦人会の方々、社会福祉協議会や民生委員、行政関係のみなさんにもこども食堂の活動を理解していただくことで、「一部の人たちの取り組み」から「地域住民の誰もが理解し関わっていける取り組み」へと広げていきたいと思っています。
   国や地方自治体、企業、そして一般の方々も、子どもの6人に1人が貧困状態にあるといわれる現状を「なんとかしなければ」と思い、解決へ向けて動き始めています。
   この機運を逃すことなく、さらにこども食堂の活動のすそ野を広げるため、「全国ツアー」が全国各地で開催しているところです。
(主催;「広がれ、こども食堂の輪!」全国ツアー実行委員会)

第2 基調講演概要

湯浅教授による基調講演の様子
【湯浅教授による基調講演の様子】

  ◇講師:湯浅 誠法政大学教授                                     

 概要                                基調講演概要(PDF : 95KB)
1 全国ツアーのメインテーマ
子供食堂の取組について多くの人達に理解を広げていく。
2 取組の内容について
ア 子供食堂の2つの役割
(ア) 貧困対策
健全な子供を育てるためには4つのことが必要
a 居場所
自分にとって居心地のいい場所、自然体のままでいいところであり、食事を出してくれて、一緒に食べてくれる人がいる。
また、寝る場所もあり、生きるうえで基本的な知識を教えてくれる場所である。
b 体験
 いろんな方とつながり、生活をする中で様々な体験や問題解決に向けた対応を経験することが可能な場所で、価値観の視野が広がり、子供の発想力が育まれ、人生の選択肢が広がることを期待できる。
c 時間
様々な方々との交流「かまってくれる時間」の中で、言葉や振る舞い、仕草、社会性を身に付けることが出来る場所である。
d トラブル対応
病気や怪我など身体的障害を負った時に対応をしてくれる。
進学に係る就学資金や生活するうえで必要な各種手当等などの情報を得ることが出来る場所である。
(イ) 地域づくり
地域の交流を促進し、地域で必要とされる場所になる。
現在、地域では、自治会活動等も少なくなり、孤立する子どもや大人がいる。
そのような状況の中、「大人でも子供でもどなたでもどうぞ」のスタイルで、間口を大きく広げ、多くの方が関わる交流の場所であり、再度、自治会 等のコミュニケーションを立て直すための一つの取組になる。
また、地域の自治会や学校、公的機関等と交流を図り、信頼関係を築き地 域の人達に必要とされる場所になる。

イ 子供食堂の5つの課題
  (ア) 「人」
スタッフ、リーダー、ボランティア等、人が集まらなくて困っ ているという声をよく聞く。
  (イ) 「お金」
事業を活用してやっているところもあるが、手弁当や全くのボランティアで取り組んでいる団体がほとんどであり、食材費等の費用が負担になっている状況もある。
  (ウ) 「場所」固定の場所を確保してやっているところもあるが、公民館や公 共の施設等を利用する場合、毎回確保することが難しい場合がある。
  (エ) 「周知・広報・連携」
地域の子供食堂同士のつながりがないところもあり、また、地域の自治会、PTA、消防団、学校など公的機関等とのつながりがない場合もある。
このような状況では、子供食堂が何をやっているのか分かっておらえないため地域で話題になりにくく、子供達へ伝わらないことになる。
このようなことから、子供食堂が関わる関係者や関係機関と信頼関係を築き連携を図るため、「周知・広報・連携」を行うことが必要と思われる。
  (オ) 「ほけん」
2つの「ほけん」を意味する。
1つ目は「傷害保険」への加入。子供食堂を利用する方々が怪我をした場合、誰が責任を取るのかといったケースが発生する場合がある。
2つ目は食中毒の問題であり、衛生面の「保健」。「安心・安全」な居場所をどう構築するのかという問題である。

ウ 子供食堂に望むもの
   子供食堂は、地域の人たちに理解され、必要とされるものになってもらいたい。そうすれば、子供だけが元気になるのではなく、大人のつながりも太くなり、地域が強くなる。
地域が強くなれば、地域から人がこぼれにくい地域が出来る。
人々がこぼれにくい地域は、自分自身にとっても安心して暮らしやすい地域になる。
子供食堂に直接関わっている人も周りの人たちも地域を元気にするという視点で、自分は何が出来るか考えていただきたいと思う。

 

第3 意見交換会概要

無題3002
     【意見交換会の様子】

湯浅教授がコーディネーターを務め、4名のパネリストとシンポジウム出席者の間で子供食堂の運営について意見交換が行われました。              意見交換会概要(PDF : 105KB)
【パネリスト】
近藤 博子 氏 (気まぐれ八百屋だんだん店主)
園田 愛美 氏 (森の玉里子ども食堂副代表)
堂園 春衣 氏 (ナポリ通りのこども食堂@ナガヤタワー共同代表)
西村 るり子 氏 (ほっぺ食堂代表)

1 (会場から)子供食堂では、教育、学習活動をどのように取り組んでいるか
(パネリストから)夏休みや冬休みなど長期の休みのときに、食事の前に勉強を見てやったり、小さな子供たちに対しては、学生さん達が折り紙や集団活動をさせたり、季節を感じさせる遊びをさせている。
また、子供たちの中には、外国語に興味を持っている子供もいて、ボランティアで海外の方を呼んだ際には、初めて話しをすることが出来たと喜んでいた。勉強を教えることも大事だが、何か体験させることを大事だと思っている。
(会場から関連意見)午前中、学校を借りて学習活動を行い、隣接する公民館で子供食堂の取組を行っている団体もある。

2 (会場から)医療関係者として、子供の口腔ケアや子育てなどお手伝いできないか
(パネリストから)医療関係の方からなかなかそのような申し出はなく、ありがたい。私が子供食堂を運営する中では、食事のあと帰宅するまでに寝てしまう子供さんもいて、帰宅前に子供さんの歯磨きをするお母さんたちもいらっしゃるので、自然にアドバイスをしたり、お手伝いする機会も出て来る。そのような状況ですので先生の格好ではなく、自然な感じで子供食堂に関わっていただければと思う。
(パネリストから)活動の中で、歯科医師の方と知り合い、子供食堂で口腔ケアに係る取組を行う予定である。
(会場から関連意見)学校が発行する医療券というものがあれば、窓口負担がなく受診できるので活用していただきたい。

3 (会場から)子供食堂に関する自治体等の支援はないか
(行政関係者)まず、衛生面における食中毒の問題です。市では、保健所の手洗いマスターに子供達の手洗い等について指導をしてもらっているが、子供食堂のボランティアの方々にも指導を受けていただくよう依頼している。
また、昨年は、子供食堂を始めるにあたって、他の子供食堂の活動が見えないところがあったため、子供食堂の関係者が集まる機会を設定した。今年は、11月に市で子供食堂を運営している方や今後計画している方々に対して、講師を招いて話しをしてもらったり、子供食堂のネットワーク作りのキッカケになるようイベントを企画している。
市としては、子供食堂を側面から支援する取組を考えている。

4 (会場から)子供食堂を高校生が気軽に立ち寄れる場所にするには
(パネリストから)最初は、小学生向けに作ったところもあるが、現在、中高生が家や学校以外、居場所が少ないという問題があり、どこか作ろうという動きもあるので、子供食堂が、そのような場所になって、看板などなくても口コミで広がっていければいいなと思う。子供食堂は、食事を受ける場所だけではなく、ボランティアをする場所として来てくれている中高生もいる。

5 (湯浅教授からの質疑)パネリストが思う今後の課題等について
(パネリストからの意見等)
〇ボランティアで運営しているが、みなさん仕事を持っているので連絡がうまく取れない、また、みんなで集まって取組について打合せを行うことが難しい。
〇学習支援をやった方が良いんじゃないか、また、コミュニティを作るといいのではないか、との意見もある。
〇ボランティアも90人程度の方が所属しているが、取組場所が狭いことから入りづらいとの意見もあり、落ち着いて学習支援や細かい取組が難しいとの声も聞こえる。
〇会場確保やキャパが問題になっている。
〇公共施設での開催は、駐車場やキャパの問題はあるが、他の団体の方にも取組を見てもらえるし、活動に対して理解いただいているところもある。
〇場所としては地域福祉館がある。地域の福祉に寄与する団体として福祉団体ネットワークに登録すると6ヶ月間は優先的に活用でき、場所の確保とともに、光熱費も無料。また、調理室もあるので活用してはどうか。

取組の紹介パネル

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お問合せ先

消費・安全部 消費生活課

担当者:食育推進班
代表:096-211-9111(内線4359)
ダイヤルイン:096-300-6354
FAX番号:096-211-9700

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