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動物医薬品検査所

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第9回動物用インフルエンザワクチン国内製造用株選定委員会(平成29年8月17日開催)

1.委員

  • 北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター統括 喜田宏(委員長)
  • 鳥取大学教授 伊藤壽啓
  • 動物衛生研究部門領域長 西藤岳彦
  • 東京大学名誉教授 山田章雄
  • 日本中央競馬会競走馬総合研究所主任研究役 山中隆史

2. 議題

(1) 鳥インフルエンザワクチン

   1)高病原性鳥インフルエンザの発生状況について

   2) 平成28年度に国内で発生した高病原性鳥インフルエンザのウイルスの性状について

   3) 国内製造用株の変更の要否

(2) 馬インフルエンザワクチン

   1) OIE馬インフルエンザ専門家委員会の概要

   2) 国内製造用株の変更の要否

   3) フロリダ亜系統クレード2のYokohama2010株を追加された新しいワクチン接種馬の抗体応答

(3) 豚インフルエンザワクチン

   1)豚インフルエンザウイルス収集・流行株の感染実験系の確立に関する研究報告

3. 概要

(1) 鳥インフルエンザワクチン

   1) H5亜型について

2016年から2017年に国内で分離された高病原性鳥インフルエンザウイルス12株とVac-1株(現行製造用株)について交差HI試験を実施したところ、分離された9株でVac-1株と32倍を超えるHI価の差が認められたことから攻撃試験を実施する必要が生じた。攻撃株としては、動衛研の提供資料から鶏50%致死量の最も高いA/chicken/Niigata/1-1T/2016(H5N8)株が最も適していると判断し、本株を用い攻撃試験を実施することとなった。

   2) H7亜型について

中国におけるH7N9亜型HPAIの発生状況から、我が国への侵入の危険性が増大していることが懸念されるため、本年7月に動物検疫所が携帯品アヒル肉から分離したA/duck/Japan/AQ-HE-29-22/2017株を導入し、H7亜型のワクチン株として現在登録されているVac-2株との抗原性を交差HI試験により比較し、有効性を判断することとなった。

(2) 馬インフルエンザワクチン

現行のワクチン製造用株は世界の流行株の抗原性状に近く、OIEの推奨にも合致していることから、世界の流行株に対して有効であると考えられるため、現時点ではワクチン製造用株の変更は不要との結論となった。

(3)豚インフルエンザワクチン

豚インフルエンザワクチンの流通量が少ないため、本委員会で株を選定する意義が薄いこと、豚の疾病としての重篤度が低いこと等の理由から、現時点では豚インフルエンザワクチンを本委員会の株選定対象とはしないとの結論となった。

また、豚インフルエンザに関する研究は、鳥-豚-人のインフルエンザの感染対策や新たなワクチンの開発に資することから、引き続き進めていくことが重要との認識で一致した。