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クローズアップ研究者

古橋 元

     農林水産政策研究所 主任研究官(食料・環境領域)

     専門: 農業経済学、開発経済学、食料需給モデルおよび世界の食料需給に関わる研究

 

現在は主にどのような研究を行っているのですか。古橋元

現在、需給モデルチームとして、世界の食料需給の中長期的な見通しに関する研究に取り組んでいます。具体的には、将来における世界の食料需給の中長期的な見通しを行うために、モデルによる計量分析とその手法の開発を行い、これに基づいて各国における農業政策の影響をモデルによって推計・予測しています。

モデル開発では、国際機関・各国政府などにおける各国・地域の現状を表す食料需給に関する統計・情報から、基準となるデータベースを構築し、一定の理論的フレームワークの中で需要と供給に関わる方程式群を設計し、それぞれの方程式の方向性を決める様々なパラメーターを推定していきます。これらの作業をまとめ上げて、食料需給モデルとして組み上げていきます。さらに、開発したモデルの結果を解析し、再度、モデル開発のそれぞれの段階に立ち返り、検証作業と共に改良・再設計作業を行い、チームとして最終的に予測結果を出していきます。

モデル開発のそれぞれの段階での莫大な作業量を思い出すだけで、気が遠くなりますが、それらを最後に、まとめ上げてモデルが論理的に実行された時は、感慨深いモノがあります。

 

今後の課題としてどのようなことがありますか。

資源価格高騰後の食料需給、資源セクターと食料需給のリンク、海外における農業と外資による土地利用等があると思います。今後、研究のテーマとして、アメリカ、ヨーロッパだけでなく、アジア・アフリカ・中東・南米の農業、資源、エネルギー、土地利用等の研究を行いたいと思っています。

 

日々の研究を進めていく上で、大切にしていることは何ですか。

食料需給の見通しは、机上でのモデル開発が中心となりますが、理論や統計だけが一人歩きしないように、常に現地に足を運ぶなどにより、現場の感覚を取り入れるよう努力し、現実から遊離したものにならないように、理論と現実が融合することを日々大切にしています。

今後、モデルによる見通しを活かして、アジアから発信する世界の食料需給の中長期的見通しを行う基盤を作り、この研究を活かして、アジア各国に対する政策提言や技術協力を行うフレームワークができればと思っています。

 

研究の魅力ややり甲斐はどのような時に感じますか。

研究のやり甲斐は、他の仕事も同じだと思いますが、ある結論が一定のプロセスを経て、思い描いた通りになった時、感慨深いモノがあります。また、新しい発見・知見を得られた時、または導くことができた時の感動に魅力を感じます。

好きなことの延長で仕事ができればと思っていましたので、四苦八苦しながら少しずつですが、研究者の道を進むことができているのではないかと思っています。研究者に求められるものの一つは、表層に囚われず、流れの中に動かざるモノを観るチカラなのかもしれませんが、それを探求してきたいと努力しています。

 

最後に何かメッセージがあればお願いします。

最後に、これからも、弥(いよいよ)益々の気概で、「倒れるときは前のめりに(常に前向き)」に、マイペースでガンバリたいと思います。

 

略歴     研究員紹介のページを見る

茨城県出身。東京大学大学院農学生命科学研究科博士(農学)取得。東京大学大学院農学生命科学研究科研究員(FAOプロジェクト、JICAインドネシア・プロジェクトに参加)、日本大学生物資源科学部研究員を経て、2008年7月より現職。

2009年9月

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