ホーム > 研究概要 > クローズアップ研究者 > 岡江 恭史


ここから本文です。

クローズアップ研究者

岡江 恭史

     農林水産政策研究所 主任研究官(国際領域)

     専門: ベトナムの農業政策・農村経済

  

014_1.jpg現在の主な研究内容を教えて下さい。

私の専門の研究対象はベトナムの農業農村問題です。ベトナムは世界第2位のコメ輸出国であり、世界の穀物市場に大きな影響力を持っています。昨今の世界的な穀物価格上昇の背景をさぐるため、現在は主にベトナムの稲作事情や関連する政策などを調査・分析しています。

 

どうしてベトナム関係の研究をするようになったのですか。

私が中学生のときに三国志のゲームがはやって、それをきっかけに中国や周辺アジア地域の歴史や文化に関心を持つようになりました。勉強を続けるうちにベトナムという、漢字や儒教などの中国文化の影響を受けながらも同化されずに国家の独立と独自の文化を守り続けて来た国があると知り、我が国との比較という意味で大変関心を持ちました。

私が大学生のころには、ちょうどベトナムブームの走りで多くのベトナム関連の本が出版されていました。私も再びベトナムに注目して調べるうちに、ベトナムが今後農産物の輸出国として発展する可能性があることを知りました。大学では農業経済学を専攻していたので、卒論でもベトナム農業を取り上げました。

農業総合研究所(農林水産政策研究所の前身)に入所してからも、ベトナムへの関心は薄れることはなく、就業後に語学学校に通ってベトナム語を勉強していました。平成14年に日本学術振興会の海外派遣事業(海外特別研究員制度)に農林水産省として初めて合格し、翌年から2年間ベトナムの首都ハノイに派遣されることになりました。

 

ベトナムでの生活はいかがでしたか。

幸いにも比較的自由な時間がありましたので、派遣1年目は語学学習に専念できました。生活もベトナム語学習のため英語の通じるホテルや外国人用アパートではなく、ベトナム人の大家さんのところで下宿することにしました。2年目にはハノイ近郊の農村で、農村金融や農協などの問題についての実態調査を行いました。

地域研究はやはり現地での皮膚感覚が重要です。それがなければいくら東京でデータだけ集めても実態はつかめません。その意味でベトナム人社会の中で暮らした2年間はその後の研究にとって、非常に重要であったと思います。

 

帰国後はどのような研究をされるようになったのですか。

私がハノイ派遣中にベトナムをはじめアジア各国で鳥インフルエンザが発生して大きな問題になっていました。そこで帰国後、鳥インフルエンザについての所内プロジェクトを提案し、私自身もベトナムの鳥インフルエンザ対策についてとりまとめました。

また我が国とベトナムとの間で経済連携協定(EPA)締結のための交渉が開始されことに伴い、そのための情報収集を行いました。具体的には、ベトナム現地の法律や政府文書等を入手・分析してベトナムの貿易制度についてとりまとめました。

 

最後に今後の研究の抱負を教えて下さい。

今後ベトナムはアジア太平洋地域においてますますその存在感を増していき、我が国にとっても重要な国になると思います。ベトナムの状況を的確にお伝えできるよう、今後とも努力していきたいと思います。

 

略歴      研究者紹介のページを見る

東京大学農学部農業経済学科卒業。農業総合研究所海外部研究員、農林水産政策研究所国際政策部研究員を経て、平成20年4月より現職。

平成15~17年ベトナム国ハノイ市へ派遣(受け入れ先機関:ベトナム国社会科学院経済研究所)。平成27年3月 京都大学から博士(地域研究)の学位を取得。

2015年5月25日一部更新

2012年4月

組織案内・調達

関連リンク集