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主要国の農業戦略と世界食料需給の横断的・総合的研究(プロジェクト研究)

1.研究目的

  世界の政治・経済において、ブラジル、インド、中国等の新興国の発言力が増し、WTOドーハ・ラウンド交渉はこれら諸国と先進国の対立で停滞が続いている。一層の貿易自由化を目指す動きはEPAに中心を移し、TPPや米EU間のTTIPなどの大規模なものを含め、様々な地域で交渉が進行している。米国やEUはウルグアイ・ラウンド農業合意における「農業支持のデカップル化」の先を見据えながら農業政策の枠組を定期的に改定しており、中国やインドのように巨大な人口への食料供給確保を重要課題とする国では食料生産・供給の拡大に向けて農業支持の拡大が進むなど、WTO体制の下での農政の枠組に影響を及ぼすような動きも出てきている。
  また、世界の食料需給動向を見ると、新興国をはじめとする開発途上国の経済発展に伴う急激な需要増加に対して南米や旧ソ連諸国による供給が増加するという構造的な変化が生じており、長期的には気候変動による影響等も懸念されている。
  農林水産政策研究所では、これまでも我が国の農業政策立案や食料需給の観点から重要な国・地域を対象として、農業政策とその背後にある戦略や食料需給動向の分析を行ってきたが、上述のように、多くの国々が相互の関係を深め、共通あるいは関連する課題を抱えるようになってきていることに鑑み、各国単独での分析に加えて、地域や課題のまとまりを捉えて、関係国相互の関係や立場の違いの横断的な把握に取り組む。また、主要国・地域の分析と世界食料需給見通しとの連携の強化を通じて、一層的確な需給見通しの策定に努める。

2.研究内容

(1) 主要国農業戦略研究
    我が国の農業政策立案や食料需給の観点から重要な主要国・地域を対象として、これを大きく(1)政策を把握する必要性が高い国・地域(米国、EU、韓国)、(2)農産物輸出国(タイ、ベトナム、ブラジル、ロシア、オーストラリア等)、(3)農産物消費国(中国、インド、インドネシア等)、(4)その他重要地域(中南米、アフリカ)に分けて、農業や農産物貿易に関する政策、主要農産物の需給動向等について最新の動向を継続的に把握するとともに、農業政策や農業・食品産業を巡る動きについて、共通のテーマを取り上げて、各国横断的あるいは地域的な分析を試みる。
 
(2) 世界食料需給見通し
    プロジェクト研究「世界の食料需給の中長期的な見通しに関する研究」(平成20~22年度)において開発した「世界食料需給モデル」を更新するとともに、これまでの世界食料需給の動向や構造変化について分析を行い、主要国農業戦略研究を通じて得られた各国の農業・農政に関する知見も活用して、10年後の世界の食料需給見通しを引き続き実施する。また、行政部局等の要請に応じて、シナリオ分析等を実施するほか、将来の気候変動が食料需給や農産物価格の変動に与える影響を分析する。

 

3.研究成果の活用方法

(1)国際対応における戦略策定に有益な知見の提供。

(2)食料・農業・農村基本計画に基づく施策やTPP関連施策の具体化に当たって参考となる情報の提供。

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企画広報室広報資料課
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