平成20年9月9日(火曜日) 14時~16時
河原昌一郎・明石光一郎 (農林水産政策研究所 国際領域)
急速な貿易拡大を続ける中国は、2001年12月のWTO加盟後、ASEANをはじめとする各国と積極的にFTA交渉を推進し、また締結しているが、中国にとってFTAはどのような意味を有しているのだろうか。
中国は現在でも社会主義経済から市場経済へと移行中の国家であり、欧米諸国や日本と比較すると貿易制度や貿易構造に大きな特色が見られる。
そこで、本報告では、まず、中国の貿易制度およびWTO加盟交渉の経緯を概観することによって、中国の貿易制度にはどのような課題があるのかを整理する。その上で、中国の地域別・産業別貿易構成、貿易方式、企業形態別貿易状況等を分析することによって、中国の貿易構造の特色を明らかにする。
そうした中国の貿易制度や貿易構造の特色を踏まえつつ、FTAについては、その締結、交渉等の現状を整理した上で、GTAPモデルによって予想される経済効果を分析するとともに、FTA締結国の貿易上の地位や地理的分布等も考慮し、その狙いとするところや特色を考察する。
玉井哲也(農林水産政策研究所 政策研究調整官)