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平鹿平野農業水利事業所TOP
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地域の歴史
氾濫と洪水を繰り返す皆瀬川と成瀬川。
| 当事業所では、雄物川水系の支流である皆瀬川および成瀬川より取水かんがいされる、秋田県南東部に位置する横手市南西部の穀倉地帯約10,200haを対象として、頭首工、用水路の改修を実施しています。この地域の営農の歴史は古く、天平宝字(てんぴょうほうじ/754年~764年)の頃、田子内川(現成瀬川)真人山の麓に堰を築き僅かな耕地を拓いたのが始まりとされています。 |
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水争いの歴史を表す古文書
「雄物川筋利水の歴史」 |
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先史時代以来、皆瀬川、成瀬川は氾濫、洪水を繰り返し、川の位置も大きく変化したと推測されます。源義家がこの地を訪れた平安後期、後三年の役(ごさんねんのえき/1083年~1087年)の頃、成瀬川は平鹿町醍醐付近を流れていたようです。その後、成瀬川は徐々に南へ移動し、現在の場所に落ち着いたのは南北朝時代(1336年頃~1392年頃)です。水利施設も川の流れに伴って移動するために農民にとって水の確保は自然とのし烈な闘いでした。中世における平鹿の農業史の資料は乏しく、年代等は定かではありませんが、湧水や落水を利用した小清水掛かりの水利を中心に小さな溜池を築造し、開田を進めていったことが推測できます。しかし、それでも用水としては乏しく、水争いなどが行われていた記録が残されています。中世末期(1500年代後半)の検地によれば平鹿・雄勝地域を合わせた米の収穫量は約7,000tとの記録が残っています。 |
水路を中心として描かれた江戸時代の絵図
「文政五年(1822年)中吉田村絵図」(平鹿町役場蔵) |
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藩直轄による堰普請。
藩政時代に入ると本格的な新田開発が行われるようになりました。1602年(慶長7年)、移封(いほう)により秋田入りした佐竹義宣は領内の総検地を実施するとともに新田開発を行いました。さらに河川の氾濫、洪水被害防止対策を目的に皆瀬川と成瀬川の合流工事にも着手します。このような藩直轄による水利事業はあまり例を見ないことでした。豪雨で川が氾濫すると水路や水田にも被害がおよぶ不安要素の多い稲づくりであったため収穫安定のために佐竹公が苦慮していたことがこの出来事で伝わってきます。
平鹿堰(731年頃)をはじめ、亀田堰(1608年頃)、岩崎堰(1612年)、十三合堰(1713年頃)下堰(1789年)など次々と堰の開削が進められました。しかし、かんがい期には河川の水量が少なく、度々干ばつに見舞われました。また洪水が一度起これば被災した井堰、水田などの復旧には莫大な労力が必要となりました。
苦労の歴史を越えて全国有数の穀倉地帯に躍進。
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平鹿平野は明治時代、米の反収は150kgと全国でも最下位クラスでした。大正期には県営事業で溜池の築造や水路の改修などが行われましたが、抜本的な解決には至りませんでした。そこで1939年(昭和14年)、雄物川地区としての調査を開始。途中、第二次世界大戦での中断を経て1946年(昭和21年)「国営雄物川筋農業水利事業」が開始されます。用水の安定的な確保と相まって多収品種の育成、保護苗代の開発などで収量は全国平均以上となります。昭和40年代にはヨネシロなどの早生耐冷・強稈(きょうかん)品種の育成に成功し安定多収時代を迎えることができました。昭和50年代には国営事業・関連県営かんがい排水事業が完成し、皆瀬・成瀬・旭川地区合計14,000haの農地が干ばつや洪水の被害から解放されました。昭和60年代には「あきたこまち」が開発され、量・質ともに国内有数の穀倉地帯となりました。最近では稲作に加えて野菜や果物の生産など複合化が進められ、より収益性の高い農業が構築されています。 |
より安定した農業経営に向けて。
現在、平鹿平野のかんがい用水は、皆瀬ダム(特定多目的ダム)および皆瀬川、成瀬川並びに渓流水等に依存していますが、夏季は水量が乏しく、さらに湧水等の減少により、慢性的な用水不足が生じており、厳しい水管理を行って対処している状況です。また、頭首工、用水路など平鹿平野の主要な用水施設は、「国営雄物川筋農業水利事業」で造成されましたが、築造後相当の年数経過による老朽化や寒冷な気象による劣化が著しいことから、維持管理に多大な労力と経費を要しています。
| このため、関連する特定多目的ダム建設事業で築造される成瀬ダムに新たに水源を求め、農業用水を確保するとともに、「平鹿平野農業水利事業」により、頭首工及び用水路の改修を行い、併せて、関連事業により、末端用水施設の整備と区画整理を実施し、営農の合理化・複合化を促進し、生産性向上と農業経営の安定化を目指しています。 |
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