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豊田局長就任記者会見の概要

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会見の概要

就任にあたって

まず、東日本大震災への対応です。震災から間もなく4年が経過しようとしていますが、復興に向けた取組が力強く進められている地域がある一方で、まだ復旧に時間がかかる地域もあります。
また、津波の被災地域と原発事故の被災地域では進捗度合に違いがありますので、今後進め方についても分けて考える必要があると思っています。
津波の被災地域につきましては、その約7割が今春までに営農再開が可能になる見込みでございます。約3割の営農の再開を願っておられる方々の気持ちに寄り添いながら農地や農業用施設復旧を急いでまいりたいと考えています。
一方、原発事故により深刻な影響を受けた地域では、農地の復旧、除染をはじめ営農の再開もまだ一部の地域にとどまっています。現場の声を伺い関係機関とも協力しながら1日も早い営農の再開に向けて支援していきたいと思います。
また、福島産の農産物・食品につきましては、風評の被害に苦しんでおられます。生産が再開できるようになるだけでなくて、流通も元に戻っていかなければ復旧・復興と言えないと思っています。消費者の信頼の回復に向けて、基準値を超える農林水産物が生産・流通されないようにするために、作物への吸収抑制対策等の取組を支援するとともに、科学的な見地に基づいて正確で分かりやすい情報提供、丁寧な説明を行ってまいりたいと考えています。
また、風評被害の払拭に向けた「食べて応援しよう」の取組として、合同庁舎地下食堂において、2月27日まで福島県産のお米を使った定食や産品の販売を行っていますので、ぜひご利用いただければと思います。

2点目は東北における攻めの農林水産業の実行です。
東北地方も含め我が国全体として、農業従事者の高齢化、耕作放棄地の増加が進んでいます。こうした問題に対応するため、農業を足腰の強い産業にしていくための政策「産業政策」と、農業・農村の有する多面的な機能の維持・発揮を図るための政策「地域政策」を車の両輪として推進していくこととしています。
こうした中で、安倍総理を本部長とする「農林水産業・地域の活力創造本部」において、農林水産業の成長産業化を実現していくことにより、地域経済を活性化し、雇用と所得を増やしていくとの基本的考え方にたち、「農林水産業・地域の活力創造プラン」が取りまとめられました。
農林水産省では、昨年9月に、西川大臣を本部長とする「攻めの農林水産業実行本部」を設置し、このプランに基づき、輸出促進をはじめとする農林水産物・食品の国内外の需要拡大、6次産業化等による付加価値の向上、担い手への農地集積等による生産現場の強化など、「攻めの農林水産業」を実現するための施策の推進に省をあげて取り組んでいるところです。
東北は耕地面積の7割を水田が占め、まさに米どころという印象がございますが、青森のりんご、岩手の肉用若鶏、宮城の仙台牛、秋田の大豆・えだまめ、山形のおうとう、福島のもも・きゅうりなど、それぞれの地域の特性を活かし、全国に誇れる特色のある農産物が生産されています。
このような東北地域において、攻めの農林水産業を実現するため、施策を農業者の皆様にしっかりと周知していきたいと考えています。また、現場の声をきちんと吸い上げて政策立案当局に繋いでいくことが地方組織の重要な役割であると考えています。

 

質疑応答

【記者】津波被災地の復旧状況に関して、具体的な面積やどういうポイントで進めていく必要があると考えていますか。
【局長】復旧については、農業・農村の復興マスタープランに基づいて進めています。避難指示区域、転用される面積を除けば、平成26年度までに14,190haが復旧しています。引き続きマスタープランに沿って農地復旧を進めていきます。
また、地元の合意形成を踏まえながら、農地の大区画化の取組を進め、復旧に併せて担い手への農地の集積も進めていきます。

【記者】担い手への農地集積について、農地中間管理機構(農地バンク)による農地の集積状況について、どのように考えていますか。
また、地方勤務が初めてとのことですが、地方機関として具体的に取り組んでいきたいことがあれば教えてください。
【局長】農地中間管理機構は、農地を借りたい人を公募し、貸し手にまとまった農地を出していただけるように働きかける仕組みになっています。冬の間に農地の貸借が進むように、各県の農地中間管理機構ががんばって活動していただいていると理解しています。今年度の状況は、この3月の年度末の段階で取りまとめが行われることになっていますので、その状況を分析・検証して、来年度の活動に繋がるように国として指導などに取り組んでまいります。

次に、初の地方勤務についてですが、農林水産省の行政の特徴は、農業者の方々との意見交換を繰り返して政策を進めているところに特徴があると思っています。前任の経営局でも、各地の農業者と意見交換を繰り返し、意見などを施策に反映してまいりました。
より農業者の方々に近い所の勤務となったので、これからも農業者の方々、あるいは市町村長さんと会い直接話を伺って、政策を立案する霞が関とのキャッチボールの中継としての役割を果たしていきたいと考えています。

【記者】これまで担当した中で最も印象に残った仕事、エピソードを教えてください。また、農協改革が議論されていますが、地域の農協のあり方についてどのように考えていますか。
【局長】印象に残っている仕事はたくさんありますが、イギリスに農務官として赴任し、イギリスのBSE対応の情報収集を担当したときです。当時イギリスはBSEが世界で最初に発生した国でした。赴任したときは、イギリスの牛肉には不安があり、なかなか手が出ませんでした。
その後、日本でBSEが発生したこともあり、イギリスの対策を調べあげました。その中で、イギリスではこういう対策をとっていて、これだけリスクが減らされていますということを説明している姿勢を学び、これなら食べてもいいと判断できました。
今回、福島の風評被害を見るにつけ、安全と安心というのは違う。安全なものであっても、安心という信頼感は個々の人の気持ちの問題です。我々行政機関としてできるのは、福島の生産物について、検査体制を整えて、こういう検査をしているのでこれだけのリスクが減っていますということを説明していくこと。そうすることで福島の風評被害というものは減らしていけるのではないかと思っています。

農協改革につきましては、昨年の6月には与党と政府で農業、農村のにぎわい、成長産業として加速化していくために、単位農協をどうしたらいいかということが取りまとめられています。
その中で、単位農協をサポートする連合会あるいは中央会のあり方も取り上げられており、残された問題として、特に中央会について議論されていると理解しています。
農協は農業者の皆さんのための組織ですので、農業者の皆さんのためになるためにどういうふうな組織になっていただくのがいいのか、という視点で検討が進められていると理解しています。

【記者】攻めの農林水産業を実現する上で、今後の農業農村整備事業の進め方についてどのように考えていますか。
【局長】攻めの農林水産業を実行していく上で、農業農村整備事業はしっかりやっていく必要があると思っています。
その際に、併せて担い手への農地集積・集約化、あるいは生産コストの削減・効率化に資する施策も行う必要があると思っています。
自然災害も多く発生していますので、国土強靱化の観点からも、老朽化した農業水利施設を適時に更新することはもちろん、併せて長寿命化、耐震化対策を引き続き行っていく必要があると思っています。

【記者】福島の原発事故の影響を受けた農地の復旧、営農再開について、今後どのような支援が必要と考えていますか。
【局長】避難指示区域などの営農再開につきましては、平成24年度補正予算で「福島県営農再開支援事業」が実施されています。
この事業は、除染された農地の保全管理、鳥獣害対策、農産物の作付実証などの営農の再開を目的としており、農地の除染や住民の帰還の進捗状況に応じて、引き続き切れ目なく支援していきたいと考えています。
避難指示区域内におきましては、直轄災害復旧事業を行う現地事務所を南相馬市に置いておりますが、地域の主要な水源である大柿ダム、あるいは7カ所の排水機場の復旧を行っています。大柿ダムは平成29年度に供用開始する予定で、排水機場につきましても平成29年度までに順次稼働する予定です。ため池などの農業水利施設における放射性物質のモニタリング調査、その拡散防止技術の確立に向けた実証も行っており、これらの結果を踏まえて、本年度中にため池の放射性物質対策の技術マニュアルを作成して、福島県、あるいは市町村の取り組みを支援してまいりたいと考えています。
今後とも、福島県、関係機関と連携して、営農再開に向けた地域の課題などを共有し、関係機関及び地域と一体となった取り組みを進めたいと考えています。

【記者】鳥獣害対策についてどのような対策が必要と考えていますか。
【局長】鳥獣被害で、金額的に東北で一番大きな被害は山形県の果樹の鳥害となっています。そういう意味では、西日本で問題になっているイノシシやシカの被害とは異なっています。
鳥獣害対策に限らず、農業関係につきましては、一概に東北を一つで括るのではなく、6県それぞれの事情があると思います。6県で227市町村あり、227市町村の中には更に多くの旧市町村があります。それぞれの事情もよくお聞きをしながら対応を一緒に考えていくということが一番いいのではないかと思っています。

 

以上 

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