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東北農政局

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岩手地域からの便り(平成31年度・令和元年度)

岩手の「農山漁村の季節の風物詩」、「農産物直売所、農漁家民宿等の取組」、「村おこしイベント」、「農山漁村の行事、お祭り」、「郷土料理」など東北各地域の取組や様子などを紹介します。

夏の涼風が育てる素朴な自然の味「山ぶどう」 -岩手県・野田村- (2019年8月21日掲載)

岩手県は、山ぶどうの栽培面積日本一の産地です。三陸沿岸北部に位置する野田村では、古くから村内に自生していた山ぶどうに注目し、平成11年頃から挿し木などの方法で増殖してきました。平成18年に産地一体となった取組に向けて「野田村山ぶどう生産組合」を設立し、今では全国でも有数の山ぶどう産地になりました。

野田村産の山ぶどうは、高い糖度が特徴です。一般に天然の山ぶどうの糖度は12度程度ですが、野田村では16度以上になるまで樹の上で熟成させてから収穫します。夏に太平洋から吹き込む霧を含んだ冷涼な風「やませ」により、じっくりと成熟が進むこと、また、この地域は霜がおりる時期が遅いため、山ぶどうを遅摘みすることで、糖度を上げることが可能となっています。

山ぶどう栽培に適した気候の野田村ですが、栽培技術を向上させるため、今夏も久慈農業改良普及センターから栽培管理や病害虫防除などの研修を受けるなど、生産者は日々研鑽に努め、より質の高い山ぶどうの栽培に取り組んでいます。

山ぶどうは、6月に雌雄の花が咲き、虫や風の力を借りて実を結びます。今年は開花期が平年より3日から7日程度早まり、結実率は平年より高いことから豊作が期待できそうです。

野田村で収穫された山ぶどうの多くは、ワインの原料に使われています。平成28年に野田村が村内の海の見える丘に建てた「涼海(すずみ)の丘ワイナリー」では、上質なワインを製造するため、野田村産の質の高い山ぶどうを使い、地元出身のソムリエが自ら手間暇かけて醸造しています。

野田村を含む久慈地方では、山ぶどうは古くから滋養強壮、貧血予防、疲労回復等に大変良いとされ、産前産後の女性に飲用されるなど、珍重されてきました。久慈農業改良普及センターが公的分析機関に山ぶどうの成分分析を依頼したところ、アントシアニンなどのポリフェノール類、鉄、カルシウムが多く含んでいるという結果が出ており、健康志向の方々に向けた食品として期待されています。

秋のシーズンには、村内の直売所で生果が販売されるほか、果樹園では、山ぶどう狩り体験の受入れも行っています。自家製の山ぶどうジュースやジャム作りを楽しんでみてはいかがでしょうか。

  • お問合せ先:野田村産業振興課
  • 住所:岩手県九戸郡野田村野田20-14
  • 電話番号:0194-78-2926
  • ホームページ:http://www.vill.noda.iwate.jp/

(情報収集)岩手県拠点    電話:019-624-1125


~ 夏の涼風が育てる素朴な自然の味「山ぶどう」 ~
冷涼な気候と遅摘みで高い糖度の山ぶどうを栽培する園地(今年7月末に撮影)
冷涼な気候と遅摘みで高い糖度の山ぶどうを栽培する園地(今年7月末に撮影)
適切な栽培管理により、順調に生育する山ぶどう(今年7月末に撮影)
適切な栽培管理により、順調に生育する山ぶどう(今年7月末に撮影)
樹の上でじっくりと熟成された山ぶどう(昨年秋に撮影)
樹の上でじっくりと熟成された山ぶどう(昨年秋に撮影)
野田村産の山ぶどうでワインを醸造している「涼海(すずみ)の丘ワイナリー」
野田村産の山ぶどうでワインを醸造している「涼海(すずみ)の丘ワイナリー」

( 画像提供:「熟成された山ぶどう」及び「涼海の丘ワイナリー」は、野田村、その他は岩手県拠点職員撮影)

まちなか産直「おちゃば」お茶っこ飲みながら語り合いに花が咲く  -岩手県・雫石町- (2019年5月20日掲載)

岩手県西部に位置する雫石町(しずくいしちょう)のよしゃれ通り商店街に、昨年5月から産直施設「OCHABA(おちゃば)」が営業しており町民憩いの場となっています。

この場所で雫石商工会青年部が開設した産直施設が従業員不足などの理由により閉店したため、この施設に愛着を持っていた女性3名が発起人となり、NPO法人や町民有志の協力を得てリノベーションを行いました。壁を白の基調に塗り替え、入り口は店内が見えるよう全面ガラス張りにし、15人程が座れる畳スペース等を新設するなど、気軽に立ち寄れる雰囲気が漂う造りとなっています。

店は発起人の3人の女性が運営しており、町内6名の農家が生産した野菜や花、果物などの農産物が並ぶほか、手作りの工芸品などの販売場所を求める町民らに商品棚の貸し出も行っています。町商店街の中心にある「OCHABA」には毎日40人程の来店者が農産物や日用品などを購入し、サービスで出されたお茶を飲みながら、買い物客同士で時間も忘れて世間話に花を咲かせています。

また、よしゃれ通り商店街では毎月第1日曜日に「元祖しずくいし軽トラ市」が開催され、軽トラック荷台での野菜、山菜、加工品などの販売やよしゃれ踊りなどのイベントがあり、県内外から5千人もの人が訪れるなど大いに賑わいをみせています。6月には第100回記念行事が予定され準備が進められています。

軽トラ市開催中は「OCHABA」も臨時営業をして地元産野菜などの販売をしながら来場者に憩いの場を提供しています。

運営している3人からは「季節によって農産物などの品揃えに苦労するため、納入してくれる農家数をもっと増やしたい。口コミで若い人達にも関心が高まっており、平日のみならず土日営業を望む声も多い。営業時間以外も貸しスペースとして多世代が集う場所にしたい。」とのお話があり、今まで以上に地域に密着した憩いの場の提供への夢が膨らみます。

近い将来訪れるであろう高齢化社会に向けて、自分たちの住みよい場所を自分たちでつくろうと町全体が一丸となって地域おこしを目指している雫石町において、「OCHABA」はこの地域活性化の動きの大きな一歩となっています。

  • 問い合わせ先:まちなか産直施設「OCHABA(おちゃば)」
  • 住所:岩手県岩手郡雫石町上町南35-1
  • 電話番号:019-677-8241
  • 営業時間:9時30分~15時00分
  • 定休日:土曜日・日曜日(※毎月第1日曜日に開催される元祖軽トラ市は営業)
  • 駐車場:店舗前車道を挟んで向かい側に15台ほどの無料駐車場完備

(情報収集)岩手県拠点    電話:019-624-1125


~ まちなか産直「おちゃば」お茶っこ飲みながら語り合いに花が咲く ~

よしゃれ通り商店街の
中心にある
「OCHABA(おちゃば)」

お茶飲み場でくつろぐ
買い物客

5月に開催された
「元祖しずくいし軽トラ市」

町内の生産者が生産した
旬の野菜が並ぶ

( 画像提供:「元祖しずくいし軽トラ市」は雫石町、その他は岩手県拠点職員撮影)