このページの本文へ移動

東北農政局

メニュー

山形地域からの便り(平成31年度・令和元年度)

山形の「農山漁村の季節の風物詩」、「農産物直売所、農漁家民宿等の取組」、「村おこしイベント」、「農山漁村の行事、お祭り」、「郷土料理」など東北各地域の取組や様子などを紹介します。

道の駅「白い森おぐに」の直売所  「山々からの恵み 白い森のくまさん」オープン  -山形県・小国町- (2020年1月7日掲載)

JR米坂線の小国駅から車で7分、国道113号沿いに位置する道の駅「白い森おぐに」(小国町)の直売所が、農林水産省の中山間地域所得向上支援事業を活用し、「山々からの恵み 白い森のくまさん」の名称で9月27日にリニューアルオープンしました。

リニューアルした直売所は、白を基調とした明るい店内で、地元で採れた「山菜」や「きのこ」などふんだんな山の幸のほか、漬物、銘菓、地酒、伝統工芸品のつる細工品や木工品など様々な物産品を販売しています。

その中でも、新商品の「白い森の白いわらび餅」は、小国町産わらび粉を使った白くてもちもちのわらび餅で、ぷるぷる感が癖になる一品です。

また、大きくて肉厚なしいたけが自宅で簡単に栽培できるキット「白い森のきのこハウス」が新たに開発・販売され、子供たちの自由研究や食育にも人気です。

道の駅「白い森おぐに」には直売所以外の施設があり、軽食・休憩コーナーの「ぶな茶屋」では、地元の山菜入りうどんやそばのほか、各種ファストフード、鮎の塩焼き等がいただけます。また、「レストランあいあい」では、ログハウス風の落ち着いた店内で、地元の恵みを活かした郷土料理が味わえます。特に、好きなおかずを選んで自分だけの季節のお好み定食に出来る「選べる小鉢」が好評です。

大自然に抱かれた、小国町道の駅「白い森おぐに」へ是非おいでください。

 

  • お問合せ先:道の駅「白い森おぐに」
  • 住所:山形県西置賜郡小国町大字小国小坂町616-1
  • 電話:直売所 0238-62-3719  /  レストラン 0238-62-4623
  • 営業時間:直売所 9時00分~18時00分  /  レストラン 11時00分~15時00分

 

(情報収集)山形県拠点  電話:023-622-7271

道の駅「白い森おぐに」の直売所  「山々からの恵み 白い森のくまさん」オープン
リニューアルした直売所
リニューアルした直売所
直売所の様子
直売所の様子
軽食・休憩コーナー「ぶな茶屋」(手前)と「レストランあいあい」(奥)
軽食・休憩コーナー「ぶな茶屋」(手前)と「レストランあいあい」(奥)
新商品の「白い森の白いわらび餅」(左上)ときのこ栽培キット「白い森のきのこハウス」
新商品の「白い森の白いわらび餅」(左上)ときのこ栽培キット「白い森のきのこハウス」

(写真提供:小国町)


心の和みと身体の癒しを求めて ~日本の棚田百選「四ヶ村の棚田」~ -山形県・大蔵村- (2019年10月4日掲載)

山形県最上地方に位置する大蔵村(おおくらむら)に、日本の棚田百選に選定された「四ヶ村(しかむら)の棚田」があります。

四ヶ村は、開湯1,200年以上の歴史を誇る東北の名湯「肘折温泉郷」から北へ7キロメートル程に位置する、豊牧(とよまき)、滝の沢(たきのさわ)、沼の台(ぬまのだい)、平林(ひらばやし)の四集落を総称しています。

この地区は、全国でも有数の豪雪地帯で、積雪は例年2メートルを超え、多い年には4メートルに達することもあります。その厳しい気候風土にある世帯数約90戸、人口約250人の小さな地区ですが、棚田の面積は120ヘクタール、田んぼ枚数は1,900枚で東北有数の規模を誇ります。この日本の原風景ともいえる四ヶ村の棚田を後世に残していくため、「四ヶ村棚田保存委員会」を中心に様々な活動が行われています。

その一つが、毎年8月の第一土曜日に開催される「四ヶ村棚田ほたる火コンサート」。

山々に囲まれて神秘的な雰囲気のある急勾配のあぜ道に、約1,200本のろうそくが灯され、柔らかなオレンジのほたる火の淡い光に照らされた幻想的な棚田の中で、オカリナやピアノの澄んだ音色が奏でられます。

独特の雰囲気と癒しの空間に広がる棚田のコンサートは、壮大な自然の中に響き渡り、一夜限りの幻想的な世界を満喫できる大蔵村の夏の夜の風物詩です。

「四ヶ村の棚田」は、農業者の高齢化や後継者不足等の課題を抱えつつも、「美しい棚田を守り続け、次世代に繋いでいきたい。」という地元の方々の様々な取組みが続けられ、今尚、昔ながらの景観や自然環境が、見る人に安らぎを与えてくれる貴重な空間を維持しています。

本年6月には、棚田地域振興法が成立し、棚田は「国民共有の財産」と位置づけられました。先人の知恵と苦労の結晶ともいうべき田園風景が広がる棚田に目を向け、慌ただしい日々の喧騒から逃れ、四季折々に見せる美しい棚田の風景に心の和みを、肘折温泉で身体の癒しを求めて、ぜひ「四ヶ村の棚田」へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

  • お問合せ先:大蔵村産業振興課商工観光係
  • 住所:山形県最上郡大蔵村大字清水2528番地
  • 電話:0233-75-2111

 


(情報収集)山形県拠点  電話:023-622-7271

心の和みと身体の癒しを求めて ~日本の棚田百選「四ヶ村の棚田」~
「四ヶ村周辺案内図」
「四ヶ村周辺案内図」
「棚田の風景」
「棚田の風景」
幻想的な「四ヶ村棚田ほたる火コンサート」
幻想的な「四ヶ村棚田
ほたる火コンサート」
湯治場の風情を現代に残す「肘折温泉街」
湯治場の風情を
現代に残す「肘折温泉街」

(写真提供:「ほたる火コンサート」は大蔵村産業振興課、その他は山形県拠点職員撮影)


歴史と伝統がつなぐ山形の「最上紅花(もがみべにばな)」~日本で唯一、世界でも稀有な紅花生産・染色用加工システム~ -山形県・最上川流域- (2019年7月5日掲載)

山形県紅花振興協議会(会長  山形県知事  吉村美栄子)が申請した「歴史と伝統がつなぐ山形の『最上紅花』 ~日本で唯一、世界でも稀有な紅花生産・染色用加工システム~」が、平成31年2月15日、日本農業遺産(※注)に認定されました。

最上川流域(山形市、米沢市、酒田市、天童市、山辺町、中山町、河北町、白鷹町)の紅花生産と染色用への加工技術は、室町時代末期以来約450年の歴史を有しています。

最盛期の江戸時代には、紅花を染色用素材に加工した「紅餅(べにもち)」が、最上川の舟運で酒田に集められ、北前船で京都まで輸送され、伝統的な神事の装束の染色に用いられるなど、日本の伝統文化の発展に大きく貢献してきました。

紅花生産者は、朝もやが出るなどの気象条件を生かしつつ、他作物との「輪作」や有機質資材の施用により連作障害を回避する栽培方法や、収穫した花びらを、自ら、染色用の紅を取り出す「紅餅」に加工する技術を伝承してきました。

こうした日本で唯一の紅花の生産・染色用加工システムが評価され、日本農業遺産に認定されました。

山形県紅花振興協議会では、このシステムを次世代に継承していくため、地元自治体や関係団体等と連携して、新規生産者への技術指導や地域における紅花文化の伝承等の支援を強化するとともに、国内外に積極的に情報発信し認知度を高め、観光業や食品製造業と連携して、地域の活性化につなげていくこととしています。

山形県では初の日本農業遺産認定となります。紅花は、「着てよし、見てよし、食べてよし」です。7月上旬から7月中旬の紅花の季節、最上川流域に広がる「心が和む紅花のみち」を訪れ、「県の花」紅花の美と歴史を、ぜひ体験してください。


(※注:日本農業遺産)
日本農業遺産は、我が国において重要かつ伝統的な農林水産業を営む地域(農林水産業システム)を農林水産大臣が認定する制度です。

           ※【山形県観光情報ポータル】(やまがたへの旅) http://yamagatakanko.com/log/?l=282790
 



(情報収集)山形県拠点  電話:023-622-7271

歴史と伝統がつなぐ山形の「最上紅花(もがみべにばな)」
~日本で唯一、世界でも稀有な紅花生産・染色用加工システム~
「紅花畑の風景」
「紅花畑の風景」
「紅花の摘み取り作業」
「紅花の摘み取り作業」
「紅花染め作業」
「紅花染め作業」
「紅花染め作業」
「紅花染めの着物」

(写真提供:山形県紅花振興協議会)

ひと足先に春の訪れを告げる「啓翁桜」 -山形県・西川町- (2019年4月5日掲載)

本格的な桜の季節を前に、ひと足先に咲く桜「啓翁桜(けいおうざくら)」をご存じでしょうか。

山形県の農産物といえば、さくらんぼ、米、牛肉などのイメージが強いと思いますが、実は花木の栽培も盛んで、「啓翁桜」の出荷量は全国一を誇っています。「啓翁桜」は12月中旬から4月まで出荷され、年末年始やお祝い事に彩りを添えています。

総面積の95%が山地で占められ、豪雪地帯でもある西川町は県内有数の「啓翁桜」の生産地です。冷涼な気候を活かし、冬期間の収入確保と耕作放棄地の解消のため、1995(H7)年に「西川町啓翁桜生産組合」が設立され、遊休状態にあった町内のぶどう園の跡地を改植して1997(H9)年頃から本格的に栽培が始まりました。現在は12名の農業者が21.9haで栽培しており、今期は18万本の出荷を見込んでいます。

「啓翁桜」はバラ科サクラ属の落葉低木で、西川町で自然に花が咲くのは4月下旬頃です。それを冬期間に出荷できるように促成栽培します。落葉後の11月中旬から畑において切り出し作業が行われ、出荷規格に合わせて枝を選別し、促成室で出荷適期を管理の上、出荷されます。

これまでの生産者のたゆまぬ努力とより良い「啓翁桜」を愛でてほしいという思いが全国トップの産地を支えています。2015(H27)年には新たに促成室及び作業室が整備され、出荷量の増加と安定した品質での出荷が可能になりました。

今はまだ、市場からの要望に十分応えきれない出荷量ですが、農林水産省の農地耕作条件改善事業及び県の事業等を活用して、遊休農地の有効活用等によるほ場面積の拡大や団地化など、生産基盤の整備を進めています。また、東南アジアの国々を中心とした輸出量も徐々に増加しており、輸出先の需要も見込まれることから、今後さらなる出荷量の増加が期待されます。

西川町では、2024(H36)年までに出荷量65万本、販売額1億円を目標としており、今後、大規模団地整備等のハード的な取組、JA、生産組合等の関係機関と連携した知名度アップ活動による新たな需要の掘り起こし等のソフト的な取組、双方による支援で「啓翁桜」の一大産地化に取り組むこととしています。

  • お問合せ先:西川町産業振興課
  • 住所:山形県西村山郡西川町大字海味510
  • 電話: 0237-74-2113

 

(情報収集)山形県拠点  電話:023-622-7271

ひと足先に春の訪れを告げる「啓翁桜」

「啓翁桜」

畑からの切り出し作業

促成室で管理し、出荷を待つ
「啓翁桜」

東京都中央卸売市場大田市場でのトップセールス

(画像提供:西川町