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[宮城県・角田市]

~県内初、地場産二条大麦を100パーセント使ったビールの醸造~

【取組の背景と具体的内容】
こはる麦酒(ビール)平成21年産小春二条の収穫光景角田市にある(株)加工連は、昭和47年に宮城県仙南地域7農協が出資した食肉加工場として創業をし、現在では同地域で生産される農畜産物の販売及び、それらを原料とした加工品の製造と販売をしている。
また、同社は地ビールの醸造を行い、同市にあるハムとクラフトビールを中心に提供している仙南シンケンファクトリーなどで販売している。従来、既存のビール用二条大麦は耐寒性と耐雪性が劣るため、収穫量が安定せず、一定の原料を確保するのが困難であった。
このような中、耐寒性と耐雪性に優れている「小春二条」という醸造用大麦が、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構東北農業研究センターで育種されたことを新聞情報で得たことを契機として、同ファクトリーへの集客も目的に、県内で初めて地場産二条大麦を使った地ビールの醸造に取り組んだ。
同社は、平成20年に東北農業研究センターから同麦の種子を入手して、同市内生産者1名へ栽培を依頼した。同生産者は、以前同センターが育種した小麦「ゆきちから」の栽培技術や経験があることから依頼したもので、20aの面積へ契約栽培することになった。
初めて栽培する品種であることもあり、倒伏を危惧していたものの、21年6月15日に刈取りを行い、550kgの小春大麦を収穫することができた。
収穫した麦をモルト(麦芽)にする施設が同社には整っていないため、秋田県仙北市にある「田沢湖ビール」へモルト(麦芽)の製造を委託し、400kgのモルト(麦芽)が製造された。
製造されたモルト(麦芽)のうち200kgを使用して、800リットルの県内初である地場産二条大麦を100パーセント使ったビールが完成し、商品名「こはる麦酒(ビール)」として同ファクトリーで販売された。

【取組の効果、課題と今後の展開方向】
21年12月17日に販売した後、およそ1か月で完売するという順調な売れ行きで、同ビールを飲んだお客様からは、柔らかく優しい味であり、女性向けのビールとの声が多い。
また、同麦の生産者からは、自分の生産した麦がビールになり多くの人に喜んでもらえることで、栽培にやりがいを感じているとのことである。
同ビールが完売したことから、ビールの需要期である夏場にかけて、21年産モルト(麦芽)を使っての醸造を行う予定である。
今後、同ビールの販売が良好であれば、増産していきたいと考えており、麦だけではなく醸造過程で使用されるホップも地場産が使えるようにと、模索しているところである。

(平成22年1月の情報)

連絡先:大河原統計・情報センター 電話:0224-52-6411

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