ホーム > 統計情報 > ぐるっと東北きになるはなし(現地事例情報) > 生産振興、地域の特産品、地産地消、直売所 > [山形県・酒田市]


ここから本文です。

[山形県・酒田市]

~庄内柿を使った加工品開発で需要拡大を図る~

社団法人 酒田観光物産協会

原材料の庄内柿 規格外品の中から比較的良質なものを選別している 酒田夢の倶楽での販売の様子 開発商品全16品が販売されている

【取組の背景】
山形県庄内地域の秋を代表する果実「庄内柿」は、上品な甘さが特徴の平核無(ひらたねなし)という品種で、県内では多く親しまれているものの、他県産に比べて出荷時期が遅いため、全国的な知名度の低さが課題とされてきた。また、庄内柿は渋柿であるため加工が難しいとされてきた。酒田観光物産協会では、新しい加工品の開発を行い、首都圏における庄内柿の知名度向上と、開発商品の販路開拓を目指す取組を行っている。

【取組の具体的内容】
同取組は、平成21年度に国の「地方の元気再生事業」に選定され、酒田市、酒田商工会議所、地元の農業団体、大学教授や学識者らで構成される「夢の倶楽(くら)ブランド開発研究会」が設立された。
新商品の企画・提案は、現代のマーケットリーダーと呼ばれる、都内の女子高生と女子大生17名の協力を得て行われた。既存の柿製品の調査やアンケート調査などから消費者のニーズを分析し、およそ40品にも及ぶ多彩な企画商品のアイデアが、生産者や食品加工販売業者に対して提案された。
企画商品のアイデアを基に、酒田市内の菓子店など16社が試作品の製造に取り組んだ。
庄内柿は渋柿のため、渋抜きをする手間がかかること、また加熱処理を行うと渋戻りすることなどから加工が難しいとされてきた。そのため、これまで庄内柿を使った加工品は、あんぽ柿や干し柿など一部の商品に限られていた。酒田観光物産協会では、今回独自に庄内柿のフリーズドライ加工を試みた。フリーズドライに使用する柿は、全て地元の農家が生産した庄内柿で、規格外品の中から比較的良質なものを選別した。生柿を手作業でスティック状に切った後、専用の機械に入れてフリーズドライ加工を行う。また、スティック状に切った残りの部分はパウダー状にし、ゴーフレット、柿ようかんなどの商品の原材料として使用した。
試食会を重ね完成した商品は、チョコレートや大福、お茶、リキュール、蒲鉾など全部で16品となり、平成23年1月からは酒田市の山居倉庫「酒田夢の倶楽(くら)」において、2月上旬には東京・銀座の県アンテナショップでの販売を行っている。

【取組によって得られた効果】
庄内柿をフリーズドライやパウダーに加工することで、原材料として使用しやすくなり、商品の幅が拡がった。また、当初の販売商品は2品の予定だったが、女子学生による多彩な発想のアイデアに多くの刺激を受けた生産者、食品加工販売業者が、独自の開発商品を持ち寄るなどし、多くの商品販売に踏み切ることができた。進捗状況に応じた広報活動も継続的に行った結果、様々なメディアにおいて取組が紹介され、柿の加工品についての問い合わせが多く寄せられるようになった。
生産者は、庄内柿の規格外品の中から比較的良質な物を選別し、1kg 当たり平均92円で約2tの取引をしている。

【取組に関する課題・問題点】
酒田観光物産協会では、商品の原材料として使用する庄内柿のフリーズドライやパウダーの量産体制が取れないため、一次加工を担う業者の確保が必要としている。また、干し柿の供給量も少ないことから、直接農家等に出向くなどし、干し柿の確保に努めたいとしている。庄内柿の多くは収穫時期が11月と遅いため、商品の販売が観光シーズンの終わる12月以降となってしまうが、今後は、通年で販売できる体制作りを目指したいとしている。

【今後の展開方向】
本格的な商品の製造・販売を行うことにより、庄内柿及び開発商品の知名度向上とブランド力の強化に繋げたいとしている。
更には、生柿や干し柿を料理店や旅館等でも気軽に扱ってもらえるようにするため、様々な企画も考えていきたいとしている。
今後は、生産者との契約栽培による連携を図りたい。

(平成23年2月の情報)

連絡先:酒田地域センター 電話:0235-23-2363 (情報収集時:山形農政事務所鶴岡統計・情報センター)

 

ページトップへ

東北農政局案内

リンク集