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[宮城県]

~食品スーパーの動植物性残さを原料とする肥料を活用した米と野菜の生産~

【取組の背景と具体的内容】
(株)ウジエスーパーリサイクル・ループ図 (株)ウジエスーパーは宮城県内に31店舗を展開し、生鮮、一般食品及び日用雑貨品、酒類を販売しているスーパーである。宮城県北部を中心に営業活動を行っていたが、平成9年塩竃店の開店をかわきりに店舗を大型化し、続いて仙台市内へ進出して営業を展開してきた。
スーパーという業種は毎日、野菜の切れ端や魚のあら、肉片等の一般廃棄物が発生するため、当初、有償による廃棄物処理業者での焼却処分を行っていた。その後、店舗数の拡大に伴う焼却処分料の増加や環境のことを考え、一般廃棄物として焼却する量を少なくしようと、リサイクルの可能な魚のあらや廃食油、肉片などは業者へ販売し、その他の物については従来どおり焼却するといった分別リサイクルを平成20年まで取り組んできた。
営業活動を通して排出される廃棄物を少なくする努力はしていたものの、更に「環境に優しい廃棄物処理の方法はないものか」、「同社の理念である、(注)エコーガニックwithノーマライゼーションを実現する方法はないか」と思案していた。このような時に、以前から営業に来ていた多賀城市にある相澤製作所が、生ごみ(一般廃棄物)を24時間で完熟発酵させ有機肥料を作り出す「NEWクリーンバイザー」という装置を開発し、宮城県のリサイクル事業となったことを新聞で知った。この装置は特殊な酵素の働きを利用した完熟分解処理装置で、発酵時の腐敗臭がなく人体にも無害で、60~70度の高温処理により雑菌も死滅するシステムになっている。一年にも及ぶ実験機での肥料作りや成分分析、できあがった農作物の見学及び試食会などを経て装置の導入を決定することとなった。
ウジエスーパー(31店舗)から排出される野菜の切れ端や魚や肉片等を、 同スーパーの障害者特例子会社であり、肥料化事業者である(株)ウジエクリーンサービスの収集車両により回収して、登米市にある同社の特殊肥料製造工場へ運ばれ、特殊肥料(商品名は無限、平成20年に登録商標)が製造される。
製造された特殊肥料は、登米市迫町北方日向(ひなた)地区の「未来のために」と環境をテーマの一つとして生産に力を注いでいる、米生産者4名、野菜生産者3名に提供している。
特殊肥料をもとに生産された農作物は同スーパーが全量買取り、米は「無限のぼり米」の商品名で、ブロッコリー、空心菜、モロヘイヤ、レタス等の野菜については、「無限かだっぱり野菜」というプライベートブランドで、同スーパー31店舗において販売されている。
(注)「エコ」と「オーガニック」に加えて「ノーマライゼーション」がそれぞれ単独のテーマとしてではなく、一体となって回るという考え。

【取組の効果、課題と今後の展開方向】
原料となる生ごみ(一般廃棄物)が10分の1の量になり、何より24時間で生ごみ(一般廃棄物)を処理することができる。生ごみ(一般廃棄物)が溜まらないということは、毎日営業し一般廃棄物が出るスーパーにとっては願ってもない装置である。
生ごみをコンポスト化することによって、環境に優しい廃棄物処理ができるのと同時に、農作物などに活用できる有機肥料を作ることができた。
製造された特殊肥料を使った農作物の生産は、その特徴を活かし同スーパーの差別化商材のプライベートブランドの一つとなる。
生産者が元気になることで、登米市の地域活性化につながる。
コンポスト事業を同社の新事業として立ち上げることによって、新たな障害者雇用が創出できる。
今後、新たに生産者の方から、「無限」肥料を使用して大豆の生産に取り組んでもらい、その大豆を原料にした味噌作りと、その味噌を使ったしそ巻きなどの総菜や、「無限のぼり米」並びに「無限かだっぱり野菜」を原料とした農商工連携の差別化商材の開発に取り組むなど、現在行っているリサイクル・ループの事業を太いものして展開していきたいとしている。

(平成21年7月の情報)

連絡先:東北農政局情報推進課 電話:022-221-6323

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