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ともに考えよう!私たちの食料の未来in宮城

「食料の未来を描く戦略会議in宮城」

途上国の人口増加や経済発展による穀物需要の増大、地球温暖化など気象変動による生産の不安定化、バイオエタノール生産の増大による食料需要との競合など、食料をめぐる世界情勢に変化の兆しが見られます。
このような中で、毎日の生活に欠くことのできない食料について、世界の状況を正確に把握した上で、国民に対する食料の安定供給の確保を図るための方向性について議論し、食料問題に関する認識を国民全体で共有することが必要となっています。

こうした背景の中、平成19年7月から20年5月まで5回にわたって開催された「食料の未来を描く戦略会議」にて発出された提言「食料の未来を確かなものにするために」の普及・啓発を図るため、地域版戦略会議を全国13地域において実施することとなりました。
東北地方においても、地域の実情に即した食料自給率向上に向けた取組について議論が進められてきました。

  • 「第1回地域版戦略会議」(平成20年7月24日)
  • 「第2回地域版戦略会議」(平成20年8月21日)
  • シンポジウム「ともに考えよう!私たちの食料の未来in宮城(平成20年9月13日)
  • 「第3回地域版戦略会議」(平成20年9月13日)
戦略会議の様子
  戦略会議の様子

  宮城県「地域版戦略会議」メンバー

伊東 則夫氏(宮城県農林水産部部長)
木村 春雄氏(JA宮城中央会会長)
芳賀 唯史氏(みやぎ生協理事長)
冬木 勝仁氏(東北大学大学院農学研究科准教授)
小山 厚子氏(朝市夕市場ネットワーク理事)
櫻井 武寛氏(株式会社一ノ蔵代表取締役会長)
長谷川 武裕氏(河北新報社編集委員)

(順不同)

シンポジウム「ともに考えよう!私たちの食料の未来in宮城」

平成20年9月13日に開催されたシンポジウム「ともに考えよう!私たちの食料の未来in宮城」には約200名が集まり、基調講演や事例紹介をとおして現在の食料問題についての認識の共有を図り、パネルディスカッションでは、私たちの食料の未来のために何ができるのか話し合われ、最後にひとりひとりがそれぞれの地域で実践していくための「ミニ行動計画」が取りまとめられました。

主催者挨拶

紺野 邦昭(東北農政局次長)

映像放映

「食料の未来を確かなものにするために」

基調講演 「食料基地~東北から食の未来を考える~」 三輪 宏子氏(株式会社FMS総合研究所代表取締役社長)

東北6県の食料自給率は高く、首都圏への食料基地の役目を果たしている。それほど豊かである東北の食料自給率のことを考えたときに解決すべき課題は4点。

  1. 東北の加工食品産業は東北にとって重要な産業だが、95%が中小・零細企業のため価格競争に巻き込まれたら大企業に勝てない。物流費、返品用倉庫の維持費などのコストが大きい。返品されない、売れる商品開発が必要。
  2. 採れすぎた農産物は価格の下落を避けるため廃棄されるが、それを捨てることなく加工食品にすることで付加価値は4倍になる。規格外品を使った加工食品をブランド化することで地域と原料の認知度が高まる。メーカーや生産者、地元同士が結束して消費者が望むものを作ることが必要。
  3. みやぎ生協は、宮城県大衡村にリサイクルセンターを設置し、廃棄処理品をリサイクル資源化する事業を行っている。また、食品残渣を肥料化・飼料化して生産者に供る業者もいる。廃棄資源を有効活用するという活動が宮城県から既に始まっている。こういった取組を応援してほしい。
  4. 地産地消とは、県民が県内で採れるものを知っていること、県民が地元で採れたものを新鮮な状態で適正な価格で買えることである。これが東北の自給率を高める取組につながっていく。

事例紹介

「地域の農を地域のみんなで支える鳴子の米プロジェクト」 上野 健夫氏(鳴子の米プロジェクト代表)
大崎市の鳴子温泉で米づくりに取り組む「鳴子の米プロジェクト」は今年で3年目。炊飯器を使ったおいしい炊き方を研究したり、地元の職人に依頼しておにぎりを盛る器を作ったりして食文化を発信するほか、米粉を使ったお菓子やパン等の開発も行っている。
プロジェクトの主役となる「ゆきむすび」は、今年は35軒の農家が10ha作付けし、購入予約者は昨年の3倍に増加。生産者と消費者の心のきずなとなる米づくりを続けていきたい。 

「一ノ蔵型6次産業の実現」 櫻井 武寛氏(株式会社一ノ蔵代表取締役会長)
一ノ蔵は東北で初めて認定農業者として農業に参入した。米を作り、酒を造り、販売するというトータルな付加価値を求めて農業に取り組んでいる。
契約栽培農家は三十数軒。力を携え農業を守っていくためには一次、二次、三次産業を掛け合わせた「六次産業」がキーワード。
日本の米農家は4haの農地があっても300万円の売り上げにしかならない。これを救うには国産の農産物を使うようにするための「規制」と、農家の所得を補填する「保護」が必要だ。

「お豆の気持ちはみんなの気持ちプロジェクト」 高橋 信壮氏(明成高等学校調理科)
明成高校調理科は県内唯一の調理師養成学科として、地域の食生活の向上に貢献する食育活動を実践している。「食」は「職」に通じ、この二つを掛け合わせたものが食産業だと考えている。
JA仙台の指導の下、大豆栽培から始めるみそ作りに取り組み、「お味噌の気持ち」という商品名で9月末に発売する。生徒たちが考案した即席みそ汁「お豆の気持ちはみんなの気持ち」は本年度の「みやぎものづくり大賞」でグランプリを獲得した。
食産業に関わるネガティブな情報が多い中、食べものに携わる仕事は素晴らしいというメッセージを伝えていきたい。

パネルディスカッション 「地産地消と食育から考える食料自給~いま、地域ですべきこと~」

 パネリスト

冬木 勝仁氏(東北大学大学院農学研究科准教授)
布施 孝尚氏(登米市長)
氏家 幸子氏(仙台市立西山小学校栄養職員)
齋藤 清治氏(みやぎ生協産直推進本部長)
木村 春雄氏(JA宮城中央会会長)

コーディネーター

長谷川 武裕氏(河北新報社編集委員)

議題1  食料自給率低下の要因とは?
生活していくうえでの食の重要性の認識が足りない。食の安全についてのニュースが流れていても、他人事といった様子で消費行動の変化に結びついていない。
欧米では牛乳の自給率が半分を切ったら暴動になるとさえいわれているのに、日本では食料自給率が低いという現状を実感していないため、気づかないうちに食料自給率が下ってきた。

議題2  生産者が安定して生産していくために必要な支援とは?
生産者と消費者との距離が遠くならないように流通過程が見えることが大事。生産者と消費者の接点を増やすためGAP(農業生産工程管理)やトレーサビリティ(生産履歴)を広めていく。
肥料や資材価格の高騰で生産コストは高まっているが、少々高くても買い支えることが生産者への一番の応援になる。

議題3  米の消費量低下を食い止めるためには?
食について生活体験が不足している。例えば今の子どもがりんごの皮むきができないのは不器用になったのではなく経験する機会がないため。
小さいときから食料の生産現場に触れたり調理したりするなど総合的な取組が必要であり、学校での食育の重要性は高まっている。 

議題4  地産地消や環境を考えた食生活とは?
学校給食が地産地消の大きな鍵となる。米飯給食や
地場産品の使用割合を高めていくことが重要。

環境保全は共通のテーマ。生産者が努力するだけで
なく消費者も購入するなどして参加できる。地産地消
を進めることで輸送にかかる温室効果ガスも減少する。

パネルディスカッションの様子
  パネルディスカッションの様子

      ミニ行動計画(リンク)

ミニ行動計画(PDF:89KB)

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