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東北農政局

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令和元年度消費者団体等と東北農政局の意見交換会概要(秋田県)


  東北農政局では、食の安全と消費者の信頼確保に向けて、食に関する様々なテーマにより、消費者等との意見交換会等を開催しています。
  令和元年6月13日(木曜日)、秋田市文化会館(秋田県秋田市)において秋田県内消費者団体等と東北農政局の食品安全にかかる意見交換会を開催しました。
  意見交換会には、秋田県内の消費者団体6団体11名が参加し、東北農政局から食品の安全性の向上に向けた農林水産省の取組、農林水産省技術会議事務局からゲノム編集技術等の農業・食品への応用について説明し意見交換を行いました。

       
説明を熱心に聞き入る出席者の皆様   出席者の皆様から様々な御意見、
御質問をいただきました。
     質問等に回答する
     農林水産技術会議事務局  森明係長

1.日時・場所

日  時:令和元年6月13日(木曜日)13時30分~15時30分
場  所:秋田市文化会館  4階第4会議室(秋田県秋田市)

2.出席者等

出席者:秋田県内消費者団体等 6団体11名
説明者:農林水産技術会議事務局、東北農政局

3.意見交換会の概要

農林水産省からの情報提供

  1. 食品の安全性の向上に向けた農林水産省の取組み
      東北農政局消費・安全部    林消費生活課長より説明
  2. ゲノム編集技術等の農業・食品への応用について 
      農林水産技術会議事務局研究企画課技術安全室    森明技術安全推進第1係長より説明

意見交換・質疑応答

【 消費者団体A 】
   ゲノム編集技術とは、遺伝子の特定の箇所を切って性質を変えることができるということだが、ゲノム編集でできた食品(以下「ゲノム編集食品」という。)は本当に安全なのか疑問です。

【 技術会議 】
   ゲノム編集技術に限らず、新しい技術を不安に思われることは私たちも理解しています。
   私たちは、そういう新しいもの(特に不安を抱かれやすいもの)を丁寧に説明していくことがとても大事と考えており、様々な場所や機会を通じてお話をさせていただいております。
   また、私たち行政だけでなく、開発等を行っている研究者も大学での出前授業や、最近ではサイエンスカフェ等でお話をしています。
   私たちは、ゲノム編集技術について皆様に判断していただくため、科学的な観点からお伝えする、というスタンスでお話しています。

           
 意見交換の様子       主催者を代表し挨拶する
              東北農政局  齋藤消費・安全調整官


【 消費者団体B 】
   大学の先生や消費者団体の方々がゲノム編集食品を危惧している、という新聞記事を見て、すごく不安を感じています。
   今日、ゲノム編集のお話を聞いていると、すばらしいなと思う反面、その安全性の確認についての話が無かったので心配です。安全性の確認はしっかりやってほしいし、また商品化した事業者の名称がわかるようにしてほしいです。

【 技術会議 】
   本日の説明の中で、ゲノム編集で作られたもの全てが無条件で安全だということは一切お話していません。それは、ゲノム編集食品に限らず他の食品でもそうだと思います。今の科学的知見により、安全性を担保できないものを世に送り出すことはありません。
   ゲノム編集食品については、いくつかのパターンに分かれますが、他から遺伝子を持ってきて入れた場合は、遺伝子組換え作物・食品として審査を行います。遺伝子組換え作物では、生物多様性への影響(他の動植物を駆逐するなど)を確認するとともに、遺伝子組換え食品として人や家畜が食べても安全かということを確認しています。ただし、ゲノム編集技術については、自然界で起こっているものと同等であり、安全性も同程度と判断できるので遺伝子組換え作物のような審査を行いませんが、事業者から、どのような技術を使ったのか、どういう変異があったのかということをきちんと届け出てもらい、届出された情報を公表することとしています。

【 消費者団体C 】
   (事業者から)届出をしてもらうとのことだが、届出は義務ではないと聞いているし、しかも、食品には表示が義務化されないとなれば、消費者は選ぶことも判断することもできません。安全を求める消費者の立場からすれば、非常に疑問を持っています。
   これまで食べたことがないものであり、その安全性には非常に疑問があります。ヨーロッパでは輸入禁止といったことも聞いているが、世界では、(ゲノム編集食品を)どの国が食べるのか、いつから食べられていくのか教えてほしいです。

【 技術会議 】
   日本では、厚労省がゲノム編集食品の取扱について、早ければ夏頃からの運用開始を考えており、現在研究が特に進んでいるGABAを多く含むようにゲノム編集されたトマトは、早ければ秋頃には市場に出るのではないかと言われています。
   海外では、ゲノム編集によりオレイン酸を多く含むように改良された大豆が、油用の原料として販売が始まりました。
   海外の規制の状況として、例えばEUでは、昨年EUの司法裁判所が、ゲノム編集食品も遺伝子組換え食品と同様に審査をする必要があると判断をしています。ニュージーランドでは、ゲノム編集に限らず、1998年以降に開発された技術を用いて生産された食品はすべて審査が必要と判断しています。
   また、規制については、違反を取り締まることができなければ実効性はありません。例えば、遺伝子組換え大豆を原料とした食用油を検査しても、導入された遺伝子やその遺伝子に基づくたんぱく質等が残っていない(検出されない)ため、遺伝子組換え大豆が使われていたかどうかを確認することができません。このため、こういう場合の食品表示は、任意表示となります。
   ナシの「二十世紀」やお米の「ミルキークイーン」は、ゲノム編集ではなく、ガンマ線照射や薬品などによる突然変異で作られましたが、通常の食品と同じように食べられています。ゲノム編集による遺伝子変異は、自然界での突然変異や「二十世紀」などの突然変異などと原理は同じであるため、食品としての安全性はこれらと同等と考えています。
   届出は、義務ではないので「意味があるのか」といった意見もあります。国内はもちろん、特に海外の事業者に対しても、日本の届出制度について情報発信し、しっかりと周知をしていきます。

              
 意見交換の様子       質問等に回答する
              東北農政局  林消費生活課長


【 消費者団体D 】
   以前、遺伝子組換えの国民会議に参加し、最終的に私たち消費者は安全が担保されないものは簡単に許してはいけないのでは、という結論になりました。ゲノム編集も多分同じようになると思います。結局わからないことによる不安です。一方、わからないことを一つ一つ説明してもらうためにも、この意見交換の場は有益だと思います。今日聞いた内容を今日来られなかった会員に話しながら、少しでも理解することは必要なのではと思いました。ゲノム編集については、理解しながらもそれに賛成するかは個人の判断によるものだと思います。日本では、自給率が低い現状のなかでゲノム編集技術で補おうとしていることもわかるし、人間が豊かな生活を送るために必要であることもわかります。でも一般消費者はそれほど深く考えてはいません。目の前に、おいしくて価格が安く手に入るものがあれば消費者は買うが、そこに大きな落とし穴があると、怒りや衝撃を覚えることになります。ゲノム編集について、国の管理のもとに表示や情報開示をしながら、引き続き今日のような意見交換をしてほしいと思います。

【 消費者団体E 】
   私は農家で田をやっていたが、今は(農地)中間管理機構にお願いして2町歩(2ヘクタール)以上の田を委託してつくってもらっています。今は畑にいろいろな野菜をつくっているが、その中で突然変異もありえるのではと先ほどの説明を聞いて思いました。ゲノム編集については勉強していなかったが、今日は勉強になったと思いました。大学生になったような気持ちで話を聞きました。
   私は自分で野菜をつくって食べられることが、幸せであると改めて思いました。農薬などを使わないので虫などもつくが、自分でつくることが安全なことだと子どもに教えていきたいと思いました。先ほどジャガイモの食中毒などの話もありましたが、農家でさえジャガイモを日に当てて緑色にしていることがあります。基本的な教育がなってないと思います。
   行政に対してのお願いですが、農業を営む上で機械にかかる費用が安くなるようにしてほしい。機械代に振り回されて農業ができない状況にもあります。農業者が意欲を持てるような施策を考えてほしいです。

【 農政局 】
   生産資材といわれている肥料、飼料、農業機械の価格を引き下げるため、メーカー等に対しては、例えば、農業機械の不要な装備を外して価格を下げる等の働きかけを行っています。また、女性の方が使いやすいトラクターや軽トラックの開発等、需要に応じた対応なども行われています。

【 農政局 】
   地域の幅広い関係者が連携を組んで計画をつくれば、機械整備を支援する制度もあるので活用いただきたいと思います。

お問合せ先

消費・安全部消費生活課

代表:022-263-1111(内線4330)
ダイヤルイン:022-221-6093
FAX番号:022-217-8432